[レビュー] 夏色キセキ OFFICIAL MUSIC GUIDE
2012年11月11日 公開
「夏色キセキ」関連書籍の今更レビュー第2弾。今回は 8月31日にエムオン・エンタテインメントから発売された「夏色キセキ OFFICIAL MUSIC GUIDE」をとりあげます。
概要
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カバー(表) | カバー(裏) | 本体(表紙) | 本体(裏表紙) |
- この本は「夏色キセキ オフィシャルフォトブック」につづく「夏色キセキ」2冊目の大型本です。発売日は2012年08月31日で、8月29日に開催された夏色キセキフェスティバルの会場では先行販売されたもよう。
- 表紙カバーのイラストは、作画監督を担当された濱津武広氏の描き下ろし。印刷・製本仕様はA4判(210mm×297mm)、右綴じ、全80ページ。オールカラー印刷という豪華な装丁で、価格は1,429円(税別)です。
- 版元がエムオン・エンタテインメント(ソニー・ミュージックエンタテインメントの子会社)ということもあり、よくあるアニメのビジュアルファンブックとは異なり、音楽と声優・アーティストに焦点を当てています。もっとも音楽一辺倒というわけではなく、アニメの各話ガイド、サブキャラの資料、コラム記事などもあり、アニメ本編についても ちゃんと触れてますよ。
- 小生は一般書店で初版本を購入しましたが、帯は付いていませんでした。念のため他の本屋も数軒見て回りましたが、全て帯なしでした。帯は無くても困りませんが、アニメ関連の大型本で帯なしは珍しいかも。
主な内容
- 本書は、次の3つの章から構成されています。
- CHAPTER.1 ARTIST & CHARACTER INTERVIEW
- CHAPTER.2 STORY DIGEST & SONG COMMENTARY
- CHAPTER.3 STAFF & CREATOR INTERVIEW
- 先述したとおり、全頁フルカラー印刷です。各章の最後にはコラム記事もあり、ビジュアル的にも資料的にも、なかなかのなかなか。総扉ページ(P.001)のイラストは表紙イラストのノントリミング版(全体像)ですね。
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総扉 (P.001) |
CHAPTER.1 章扉 (P.003) |
CHAPTER.1 寿美菜子×逢沢夏海 (P.004~005) |
▊ CHAPTER.1 ARTIST & CHARACTER INTERVIEW
スフィアの4人が、声優としても一堂に会し作り上げられた『夏色キセキ』。
夏海、紗季、優香、凛子の4人はもちろん、劇中アイドルユニット、フォーシーズンとしても楽曲を披露
した4人のマルチな活躍と、作中の思い出などをグラビアとともにお届けする。(章扉ページから引用)
- 逢沢夏海役・寿美菜子さん、水越紗季役・高垣彩陽さん、花木優香役・戸松遥さん、環凛子役・豊崎愛生さんのグラビアやインタビューなどで構成された、本書イチオシの章。お一人につき8ページ割り当てられてます。基本フォーマットは
- 1頁目: グラビア
- 2頁目: キャラのプロフィール+中の人から見たキャラについて
- 3~4頁目: 見開きグラビア
- 5~8頁目: インタビュー+グラビア
- インタビューでは、キャラの立ち位置やキャラ同士の距離感、そのキャラを演じることに関する深い言及が多く、スフィアのみなさんの、声優としてのプロ意識を垣間見た気がします。アニメの劇中アイドル、フォーシーズンについての話題も何気に多いですね。EDテーマの「明日への帰り道」は、フォーシーの歌をスフィアがカバーしているという設定だったのか~。この本を読むまで知らなかったッス!
- 章末のコラムは、そのフォーシーに関するもの。「スフィアとフォーシーズン」という記事タイトルで、スフィアのみなさんが、各キャラについて一言コメントしています。担当はアキラ(寿さん)、フユミ(高垣さん)、ミハル(戸松さん)、チナツ(豊崎さん)です。
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「スフィアとフォーシーズン」 (P.036) |
CHAPTER.2 「夏休み」 (P.056~057) |
CHAPTER.3 監督 水島精二 (P.068) |
▊ CHAPTER.2 STORY DIGEST & SONG COMMENTARY
作品や各話に関連付けられた音楽は、オリジナルあり、カバーありとバラエティ豊か。
畑 亜貴、こだまさおり、rino、虹音・・・・・・アニメ音楽界で活躍する一線級のクリエイターが
本作のために制作した楽曲をスフィアと、各制作者に解説してもらった。(章扉ページから引用)
- OPテーマ、EDテーマ、劇中歌の解説、ストーリーガイドから構成された章。内訳は次のとおりで、1曲につき2頁が割り当てられてます。
- OPテーマ「Non stop road」
- EDテーマ「明日への帰り道」
- 第1話「11回目のナツヤスミ」 / 「優しさに包まれるように」
- 第2話「ココロかさねて」 / 「夢色グラフティ」
- 第3話「下田ではトキドキ少女は空をとぶ」 / 夏「青空と自転車」
- 第4話「ユカまっしぐら」 / 「初想いDay」
- 第5話「夏風邪とクジラ」 / 「空飛ぶクジラ」
- 第6話「夏海のダブルス」 / 「Super Diamond Girl」
- 第7話「雨にオネガイ」 / 「南風ドラマチック」
- 第8話「ゆううつフォートリップス」 / 「夏休み」
- 第9話「旅のソラのさきのさき」 / 「夏を越えてキミと」
- 第10話「たいふうゆうれい、今日のオモイデ」 / 「空は晴れてく」
- 第11話「当たって砕けろ!東京シンデレラツアー」 / 「夏休みは終わらない」
- 第12話「終わらないナツヤスミ」 / 「夏風ドラマチック(フォーシーズンVer.)」
- ページレイアウトは統一されていて、見開きの右頁がアニメの画像(第1~12話はストーリーガイドも併記)、左頁がスフィアと楽曲制作者の解説です。楽曲の解説は、曲や歌詞の内容、収録時のエピソード、どういった気持ちで歌ったか等、かなり詳しく書かれてます。
- 第2・3・4・5・8・9・10・11・12話の見開き左頁には、サブキャラの設定資料も掲載されてます。夏海の母親が水産工場で事務の仕事している件、優香の姉が夏休みの間だけ実家の旅館を手伝いに来ている件は初めて知ったじょ。アニメ内で説明されていたのかもしれないけど・・・。
- テニス部の女子3人(夏海の同級生)も載っていて、キャラの顔と名前がやっと一致したッス! この3人は、アニメでは下の名前だけだったけど、本書では名字も明記されてるよ。ただ、カール髪娘の下の名前が違っているのは何故?EDテロップでは「祥」だったのに、本書では「梓」になってる。まあ、どっちかが誤植なんでしょうけど・・・。
- この章の最後にもコラムがあります。「夏色キセキとクリエイター」というタイトルで、本作の音楽クリエイターを解説した内容。「夏色キセキ」で使われた曲そのものではなく、クリエイター達のこれまでの業績、アニメとの関わりなどを簡潔に述べてます。
▊ CHAPTER.3 STAFF & CREATOR INTERVIEW
ボーカルユニットとしてのスフィアを声優としてフィーチャーしたら?
そんなありそうでなかった作品『夏色キセキ』はどのようにして作られたのか。
“音”をテーマに語られる、『夏色キセキ』の裏側。(章扉ページから引用)
- 水島精二監督、エグゼクティブプロデューサーの伊藤善之氏、音楽を担当された虹音氏、音響監督の菊田浩巳氏のインタビューをまとめた章。音楽や音作りなど、音(サウンド)をテーマにした記事で、かなり詳細な制作の裏話が満載!
- 水島監督のインタビューでは、フォーシーズンの設定や立ち位置に関するコメントが興味深いです。また、「夏色キセキ」では キャラと曲の絶妙なマッチングが印象的でしたが、監督がスフィアメンバーの特徴をちゃんと捉えて選曲したんですね。
- 巻末コラムは「夏色キセキの奇跡」で、アニメの制作発表から放送開始、各種イベントを年表形式で網羅したものです。年表は2012年9月2日の「夏色キセキ トーク&ミニライブ夏休み最後のお楽しみ会」で締め括られていますが、キセキはまだまだ続くといいな~。
おわりに
「夏色キセキ」という作品にとって、音楽が重要な役割を果たしていることがよく分かる一冊。「夏色キセキ オフィシャルフォトブック」には載ってなかった全12話のストーリー・ダイジェスト、ゲストキャラの資料などもあり、ファンなら買っておいて損はないと思いますよ。
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■ HMVで予約しておいた「夏色キセキ Complete Songs ~あの夏のカケラ~」が届いた
【関連サイト】
■ 夏色キセキ (アニメ公式)■ 夏色キセキ 番組サイト (MBS/毎日放送)
■ アニメ「夏色キセキ」 (TOKYO MX)
■ アニメ 夏色キセキ (BS11)
■ 夏色キセキ 作品紹介 ヤングガンガン (SQUARE ENIX)
■ 夏色キセキ OFFICIAL MUSIC GUIDE (エムオン・エンタテインメント)
■ 夏色キセキ (Wikipedia)
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