[アニメ感想] フラクタル - FRACTALE - 第2話 「ネッサ」

あらすじ
第2話のあらすじ、主要スタッフはアニメ公式サイトから引用しておきます。どーーーん!フリュネが残したブローチから出てきたのは幼い女の子ドッペル・ネッサだった。普通のドッペルとは違う触れるドッペルに戸惑うクレイン。一方天真爛漫・無邪気なネッサは行く先々で問題を起こしてしまい…。初めて他人に振り回されるわずらわしさに苛立つクレインはネッサを「忘れ物」としてセキュリティに預けてしまう。クレインを自分の居場所だと言ったネッサは一体どうなってしまうのか…!?
脚本:岡田麿里 絵コンテ:神戸守 演出:神戸守 作画監督:田中裕介 美術監督:袈裟丸絵美
今回のポイント

ねんぷちはBD(初回限定生産版)の特典だったでござるの巻。

アニメ本編では電波娘が揃い踏み!
- 今回は回想シーンにだけ登場!空気化が心配な不思議ちゃん フリュネ
- そのDQNレベルは美羽@苺ましまろ級!超絶天然トラブル娘 ネッサ
- ウザキャラを演じさせたら宇宙一!(褒め言葉) 井口裕香さんボイスが鬱陶しくも可愛いエンリ
ストーリー

- 祭司長・モーラン(CV:島本須美さん)が初登場。僧院を逃げ出したフリュネについて言及。「世界の鍵を盗むなど・・・」とつぶやく。
- モーランのつぶやきの直後に、ネッサのアップにカットイン。ネッサが世界の鍵なのか?(ミスリードの可能性もあるが)
- ネッサには物理的な実体があり、人の手で触れることが出来るドッペルだった。しかし、ネッサ本人はペンダントの持ち主=フリュネのことを知らないようす。
- ネッサを見たクレインの両親(ドッペル)は、息子が別の女の子も連れ込んだと勘違い。ネッサの特殊能力のおかげで誤解はすぐに解けたものの、両親は彼女を持ち主に返すか、警察に届けろという。
- 自宅の居心地が悪くなったクレインはネッサを連れて、街へと向かう。街は閑散としていて、人影は皆無に近い。一般人はモビールと呼ばれるトレーラーハウスで暮らしているらしい。
- 見るのも聞くのも初めてのネッサは、モビールやモバイル端末等に触れまくり、それらの機器を暴走させてしまう。これが世界の鍵の力か? 一方、それを目の当たりにしたクレインは、もはや自分の手には負えないと思い、ネッサを警察へ預ける。
- 警察の建物を出たクレインの目に飛び込んできたのは、バラバラに分解された自転車だった。犯人は前回フリュネを追いかけ回していたエンリとその一味。
- エンリたちに拉致られたクレインは、彼女の兄・スンダ(CV:浅沼晋太郎さん)が潜伏している建物に連れてこられ、尋問を受けることに。その際、スンダの言葉の端々からは、フラクタルシステムへの批判が見て取れる。ところが、クレインが知らぬ存ぜぬを通したところ、意外なことにスンダはそれを聞き入れ、あっさりと解放される。
- 自宅に戻ったクレインは、自分のドッペルを持っていないことをモノローグでカミングアウト。その後、端末画面に向かい触れるドッペル(touch doppel)を検索してみる。すると、そういったドッペルは既に開発済みで、主に性的玩具として実在していた。もっとも、エッチなことをするには、体内のナノマシンに対象ドッペルのデータを転送する必要があるという。これは明らかにネッサとは異なるため、少し混乱するクレイン。
- クレインの様子をおかしいと思った両親は、悩みを打ち明けろと迫る。クレインと両親の話し合いは終始噛み合わず、彼は両親のドッペルを消去。そして何かに駆り立てられるように、再び家を飛び出す。
- 夕陽に照らされた丘の上で、8時の祈りを無視し、この世界の在り方に疑問を感じ始めるクレイン。彼の心には「フリュネとネッサに会いたい」という気持ちが、おぼろげながらも芽生え始める。
- そんな願いが通じたのか、突然クレインの前に姿を現すネッサ。警察をこっそり抜け出てきたようだ。しかし、感動の再会も、エンリ一味が仕掛けたベタなトラップに引っかかり台無しに。ネッサともども、クレインは再び拉致られてしまうのであった。
感想
今回の話も第1話同様、まったりとした進行。好意的に見れば、この世界の特殊な生活慣習、市井の人々の人生観の説明に時間をかけたいのだろう。個人的にも、こういった淡々とした演出は大好きだ。ただ、世界名作劇場みたいに4クール(1年)あるなら分かるけど、1クールでこの遅々として進まない展開はどうよ?もしかして分割2クール?あるいは、中盤以降にジェットコースターアニメになるとか?絵コンテ・演出を担当されたのは神戸守氏。同じA-1 Pictures制作の「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」では監督をされていた。街の空気感とか空間把握能力に長けたレイアウトやカメラワークは流石!ちなみに神戸氏は「苺ましまろ」第2話・第6話・第11話で絵コンテ・演出を担当している。つまり、ネッサのようなDQN娘の突飛な行動は、勝手知ったる他人の家。演出家的には、お手の物といったところだろう(笑)。
ストーリー展開は、ベタすぎるくらいにセカイ系。フリュネとネッサの存在が、クレインの 穏やかだけど退屈な日常を、徐々に打ち壊していく。その第一段階として、この第2話では楽園のような生活に疑問を抱き始め、自問自答するクレインが描かれていた。ただ、そこに至るまでの過程が説明不足というか、感情の変遷が描き切れていないというか、正直薄っぺらく感じた。フラクタルシステムによって飼い慣らされている(感情をコントロールされている?)影響なのかもしれないが、やっぱり ちょっともどかしい。
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関連サイト
■ フラクタル - FRACTALE - (アニメ公式)■ フラクタル (フジテレビ)
■ ノイタミナ (番組枠公式)
■ フラクタル - 漫画 - (ガンガンONLINE / SQUARE ENIX)
■ フラクタル (テレビアニメ) (Wikipedia)