[アニメ感想] DARKER THAN BLACK 流星の双子 第11話 「水底は乾き、月は満ちる・・・」
第11話 「水底は乾き、月は満ちる・・・」

あらすじ
第11話のあらすじ、主要スタッフはアニメ公式サイトから引用しておきます。
旅の終着点であるサンシャイン水族館にたどり着いた蘇芳。そこで、見たものとは…!? そして黒は、過去の深い傷跡と向き合う決意をする。三鷹文書に記された『未来の記憶』の最終段階が始まろうとしていた。
脚本:菅正太郎 絵コンテ:山本秀世 演出:山本秀世 作画監督:村井孝司・渡辺るり子・永井達郎
ストーリー&感想
第11話のポイント。
- イザナミ(
銀 ちゃん)と思われる少女が18号研究棟を脱走。対契約者兵器の力を使い、追っ手の契約者を血祭りにあげていく。 - 蘇芳がデレて、
黒 に手料理(ペリメニ)を振る舞う。更に女房きどりで黒 の身を案じるが、黒 は華麗にスルー(笑)。 - 三号機関は状況証拠等から耀子殺害犯を
黒 と断定。ところが、耀子がイザナミの居場所を知っていたことで鎮目がむくれる。 - 三鷹文書にはまだ続きがあった。弓張り月の出現により、イザナミが生まれるという。
- マダムは裏でシュレーダー博士と繋がっていて、怪しげな兵器の提供を受けていた。また、双子(アリエル、ベレニス)はドールであることが確定。ドールネットワークを使いジュライに情報を流し、蘇芳の逃走をサポートする。
- 蘇芳を追い詰めた鎮目だったが、蘇芳のことを男の子と勘違いしたまま変態ショタ趣味をカミングアウト。最後は蘇芳のPTRDで撃たれ、脳しんとう(?)を起こして一時退場。
- “組織”は事実上、活動停止状態。その隙を付き、眠れる超大国アメリカが介入を開始。
- 蘇芳とパブリチェンコ博士が再会。博士は蘇芳に真実を語り始める。曰く、紫苑は生まれながらの契約者。その能力は物質をコピーすること。しかし、コピーに際しては何か一つ欠落することがある。また、蘇芳のシベリア平原での記憶も作られたものだった。
- 蘇芳を守ろうとして、パブリチェンコ博士死亡。
- 蘇芳たちは例の地下鉄のトンネルを使いゲート内部を目指すが、その途中でマダム、未咲さんと遭遇。
- 人間時代のマオの名前はリカルド。マダムとは恋人同士の関係だった。
- 蘇芳は単独行動をとり、ゲート内の研究施設に向かい、倒れている紫苑を発見する。紫苑が居た水族館はサンシャインではなく、ゲート内部の施設だったことも判明。
- ゲート内の18号研究棟に侵入した
黒 。しかし、銀 ちゃんの姿はなく、代わりに水無の待ち伏せ攻撃を受ける。
なんか、DTBにしてはヒネリが無いというか、実にあっさりした伏線回収といった印象。壮大なミスリードという可能性もあるけどね(笑)。
まあそんなわけで、究極の謎である三鷹文書の予言はとりあえず横に置いておくと、まだ明らかにされていない謎は――
- 紫苑が蘇芳を作り上げた理由。特に「蘇芳は痛みを知らなくちゃいけない」云々の意味。
- 蘇芳が持っている流星核のペンダントの能力。彼女がそれを持たされた意味。
- 偽パブリチェンコ博士殺害の真犯人、耀子殺害の真犯人
- 耀子がイザナミの居場所を知らされていた理由、耀子と水無の関係
- マダムとシュレーダー博士の目的、“組織”との関係
- パブリチェンコ博士が研究していたMEネットワークの存在の可否。
といったところか。でも、あと1回でこれを全部回収できるのかな~。多少投げっぱなしはあってもかまわないけど、蘇芳の偽の記憶オチとか、「人類の進化=精神世界への統合」といったありきたりな展開だけはマジ勘弁。最近、マンガ版「宇宙をかける少女」最終回で見たばっかりなので(笑)。
話は変わり、最近DTB1期(全26話)を全部見返したんだけど、2期との関わりを感じさせる描写がいくつかあった。たとえば、第20話「あさき夢見し、酔いもせず・・・(後編)」で教祖・アルマが「進化」という言葉を口にしている。「進化」は2期のキーワードでもあるので興味深い。また、第25話「死神の見る夢は、黒より暗い暗闇か?」(TV初回放映時の最終回)では、“流星の欠片”の力により
アバンタイトル
▊ イザナミ現る

ゲート内の月見草の咲く地にイザナミ(と思われる)少女が姿を現す。折しも、空には橙色の弓張り月が浮かび、少女の周囲にはおびただしい数の契約者の死体。その死に様を見るに、イザナミの対契約者兵器としての力が使われたようだ。
Aパート
▊ 最後の晩餐はロシア風

アジトの屋上ハウスでは、
食事の後、
三号機関Side
耀子死亡で三号機関は重苦しいムードが漂っていた。小林課長は状況証拠から殺害犯をBK201と断定する。また、耀子がイザナミの居場所を知らされていたことで、鎮目はふてくされ気味。そんな雰囲気を打開しようと、三鷹文書の一文を口に出す未咲さん。
「イザナギは偽りの水底を眺め、イザナミを待てり。イザナミは水底を渡り来たりて、やがて二人出会えり。されば天地 は二つに裂かれ、地獄の門はそこへと開かん。門より出でし者、誰ぞや知れず。ただ争いが果つることなく続くのみ・・・」
ところが、三鷹文書には続きが存在していて、小林課長の口からそれが語られ始める。
「その兆し、沈むことなく昇る弓張り月にあり。其はやがて満ち満ちて、イザナミの産み月となる」
しかも、この予言の解釈を巡り、天国戦争が起きたという。そして、イザナミの覚醒をもはや止めることはできない今、それに抗う手段はただ一つ。イザナギを始末することだと付け加える。
▊ 父との再会、明かされる真実

自分のけりをつけるため、池袋のサンシャイン水族館を目指す蘇芳。その道すがら、マオは
そして一行はサンシャインシティに到着。中に入ると、水族館は廃墟と化していた。第10話で母親や未咲さんが言っていたとおりだった。そんな中、蘇芳の前にパブリチェンコ博士が姿を現す。驚く蘇芳に対して、ロシアで死んだのは自分のコピー(人形)だと言う博士。更に、紫苑の能力で蘇芳の肉体が復活したこと、2年前のシベリアでの出来事は偽の記憶であること(実は蘇芳はその場には居なかった)、紫苑が生まれながらの契約者であることを語り始める。父の告げた真実に愕然となる蘇芳だが、博士の話にはまだ続きがあったく。曰く・・・
- 紫苑が人間をコピーしたのは蘇芳が初めて。
- 紫苑のコピー能力には、いつも一箇所だけ本物と異なる部分がある。そのため、紫苑自身をコピーしたのに性別が変化(男→女)してしまった。
- 蘇芳の記憶は、彼女の5歳までの記憶に紫苑が考えた記憶を加え、博士がME技術を使い埋め込んだもの。水族館の記憶は、紫苑から蘇芳へのプレゼントだった。
▊ それぞれの動き

三号機関Side
未咲さんと鎮目は、三号機関の特殊部隊を率いてイザナギ討伐へ。その途中、博士の子供の目撃情報を得るが「豊島区東池袋」までしか分からない。何者が三号機関が誇るドールネットワークに介入したためだ。しかし、鎮目は牧宮麻子の写真集から、その場所をサンシャインシティと断定する。なお、このシーン中で、鎮目がMEネットワークについてさり気なく触れている。これは最終回への伏線なのか、単なるミスリードなのか?
蘇芳Side
紫苑に会いたいという蘇芳の願い。それを受け入れた博士は、蘇芳を紫苑の居る場所に案内することに。蘇芳は博士の後に続き、サンシャインの出口へと向かう。ところが、その道中にジュライが危険を察知。ジュライは蘇芳の手を掴み、突然走り始める・・・。
マダムSide
ジュライに情報を流したのは、マダムの双子(アリエル、ベレニス)だった。二人はドールネットワークを介して、三号機関の動きをジュライに伝達したのだ(これにより双子がドールであることが確定)。また、マダムのケータイにはCIAからのジョン・スミスからの電話が着信。しかし、マダムは電話には出ずにケータイを破棄し、その場を後にするのであった。
それにしても、マダムのバスローブ姿がせくすぃ~。胸の谷間が素晴らしい!!「DARKER THAN BLACK-黒の契約者-」OFFICIAL FANBOOKによると監督は巨乳嫌いらしいけど、願わくばどうかこれ以上、巨乳キャラが死にませんように!!
Bパート
▊ サンシャインシティ脱出

蘇芳Side
ついに、サンシャインシティに三号機関の特殊部隊が突入した。マダムの双子の指示に従い、脱出をはかる蘇芳たち。ところが、そんな彼女たちの前に鎮目が立ちはだかる。鎮目は蘇芳のことを未だに男の子と勘違いしていたらしく、自分の莫迦っぷりを披露。あまつさえ変態ショタ趣味もカミングアウトする有り様だ(笑)。そして、予期せぬ変態の出現に、博士はハンドガンで応酬。一時的に鎮目を追い払い、その隙に蘇芳一行は別の逃走経路へと向かう。
ところがぎっちょんちょん。三号機関が送り込んできた契約者は鎮目だけでは無かった。別の契約者の奇襲攻撃を受ける蘇芳。突然のことで反撃もままならず、もはやこれまでと思われたが、博士に庇われて何とか難を逃れる。しかし、その代償は大きかった。博士は左脚を貫かれ、重傷を負ってしまったのだ。
未咲さんSide
一方その頃、未咲さんはサンシャインシティの周辺で警戒にあたっていた。するとそこに、レトロSFのようなコスチュームに身を包んだマダム・オレイユが登場。シュレーダー博士との関係を仄めかす。そしてその直後、東京上空には米軍の攻撃ヘリ(AH-64 アパッチ?)の編隊が飛来。マダムによると、米国がイザナミとイザナギを狙っているという。
マダムのレトロフューチャー・コスチュームは、かつて監督が携わったOVA作品「Project BLUE 地球SOS」へのリスペクトか?(笑)
▊ パブリチェンコ博士逝く

自らの能力を使い、コンクリートのゴーレムと化した鎮目。逃げた蘇芳たちを探し、サンシャインシティ内部をうろついている。蘇芳は博士の介抱をジュライとマオに任せ、PTRDを召喚して変態野郎=鎮目との一騎打ちへと向かう。変態の防護能力に苦戦する蘇芳だったが、油断を突いた攻撃で何とか退けることに成功。しかし博士の所に戻ったところ、出血が止まらず容態は悪化。博士は流星核入りのペンダントを見つめ、「紫苑がいいというまでそれを手放しちゃいけない」という言葉を残し、息をひきとっていった。
ペンダントの謎は暫く放置されていたけど、ここに来てクローズアップ。明らかに最終回へ向けての伏線張りだけど、1期の「流星の欠片」みたいに超重要アイテムになるのかな~???あと、今更ながらに米国(CIA)が介入してきたけど、いったい誰特?(笑)
▊ 18号研究棟

耀子から聞き出した情報に基づき、ゲート内の18号研究棟に潜入した
今回はアクションシーンが少なめだったけど、これは最終回に向けて作画戦力を温存したものと思いたい。最後はDTBらしくかっこいいバトルシーンでキメて欲しい。
エピローグ
▊ ゲートへ

サンシャインシティを後にした蘇芳一行。紫苑が居る場所を目指し、地下鉄のトンネル内を進んでいた。DTB1期の第24話 「流星雨」にも登場した地下鉄ですな。そしてゲートへの侵入口に近付いたところ、そこには未咲さんとマダムの姿が!紫苑の居場所をジュライに知らせていたのはマダムの双子で、更に驚くべき事にマダムとマオ(人間の時の名前はリカルド)は元恋人同士だったのだ!!
一方、蘇芳はマオやジュライには告げず、単独行動をとっていた。そして、研究施設らしき場所で、床に倒れている紫苑を発見する・・・。
このシーンでは、紫苑や博士がいた水槽のある場所が、実はゲート内であったことが判明する。てっきりサンシャイン水族館だと思っていたので、これには一本取られたって感じ。ただ、多重に張られたミスリードである可能性もあり、予断は許されないけどね(笑)。
次回予告

予告ナレ「そこにはただ、花が咲き乱れていた。地獄の門が開く時、こぼれ落ちるは未来への夢。紅い月は破滅への希望。それは、旅の始まり」
最終回といえば、1期の最後には「ゲートの真ん中にアニプレックス本社があり、机の上にDTBの企画書が置いてあった」というオチも考えられていたらしい(情報元:「DARKER THAN BLACK-黒の契約者-」OFFICIAL FANBOOKP.186)。2期の最終回でも、そんなメタフィクション的な結末は無いと思うが、予告映像の最後に出て来たノートが微妙に気になる(笑)。
銃器チェック
第11話に登場した銃器をテキトーに鑑定しておきます。毎度お馴染みの蘇芳のPTRDは除きます。また、米軍の特殊部隊が使用していた銃はアップが無く、判別不能なため鑑定できませんでしたorz
三号機関、未咲さんのSMG

作画のばらつきがあるけど、三号機関のサブマシンガンはH&K MP5。ロー・マウントベースらしきパーツがあるので、日本警察に配備されている通称“MP5-J”と思われます。ただ、ストックがFストックに見えないのは、作画の影響なのか、それとも“MP5-J”ではないのか。判断つきかねます(笑)。
パブリチェンコ博士のハンドガン

これは難しい!!エジェクションポートすら描かれていない(笑)。
パブリチェンコ博士はロシア人なので旧ソ連製かと思ったのですが、MP-443及びその姉妹銃であるMP-446とは明らかに違います。スライドにセフティらしきパーツが見えますが、もしこれが無いとすると、雰囲気的にはスロバキア製のGrand Power P1(セミコンパクトモデル)に見えなくもありません。でも違うんでしょうね~。
《2009年12月21日 追記》
コメントいただいた情報により、博士のハンドガンはH&K USP COMPACTと思われます。細部が変なのは作画ミスの可能性大(笑)。
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関連サイト
■ DARKER THAN BLACK 流星の双子 (アニメ公式サイト)■ DARKER THAN BLACK ―流星の双子― (MBS公式サイト)
■ DARKER THAN BLACK -流星の双子- (Wikipedia)
■ DARKER THAN BLACK -黒の契約者- (Wikipedia)
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