[アニメ感想] Phantom~Requiem for the Phantom~ 第25話 「決着」
第25話 「決着」
アニメや原作ゲームの内容に触れています。ネタバレにご注意ください。
あらすじ
第25話のあらすじはテレビ東京・あにてれ Phantom~Requiem for the Phantom~から引用しておきます。
玲二の必死の捜索にも関わらず、江漣とキャルの行方は杳として知れなかった・・・。焦る玲二にキャルから解放された美緒からの連絡が入る。巻き込んでしまった事を今更悔やんでも取り返しはつかない・・・。しかし、美緒は何事も無かったかの様に江漣とキャルの居場所の手掛かりを伝え、そして二人の事を頼みますと、玲二を送り出すのだった・・・。
「明日になったらきっと忘れちゃいます。・・・だから玲二さんも、いつだってここに戻ってきていいんです」
全てを許し玲二を見送る女・・・美緒。身を捨てて玲二を守ろうとする女・・・江漣。純粋な想いゆえ全てを奪い壊そうとする女・・・ドライ(キャル)。三人の女・・・。そして一人の男・・・玲二。現在と過去・・・自分の愛した彼女たちの対決の場所は礼拝堂・・・。だが、贖罪も告悔も、今はまだ出来ない・・・。自らの手で因果に決着をつける・・・それまでは・・・。
ストーリー&感想
嫌な予感がしていたんだけど、やっぱりキャル死亡ですか、そうですか・・・orz
第25話は原作ゲーム・第3章の終盤をアニメ化したものです。ストーリー構成は、ゲームのアインルート(「蒼穹の道を」EDルート)がベースになっていますが、美緒ルート(「桜舞い散る道を」EDルート)やアニメオリジナル描写がミックスされた展開になっています。言葉だけで説明するのは難しいので、前回の記事に引き続き、各ルートの流れを遷移図にまとめておきました。赤字は選択肢を表し、アニメ(第25話)で描かれていたイベントは青字の部分です。また、キャラクターの生死をわかりやすくするため、死亡する箇所はピンク色にしてあります。
アインルート | ドライルート | 美緒ルート | |
蒼穹の道を | 月輝る夜に独り | 砂塵の道を | 桜舞い散る道を |
この場は、はぐらかす ※1 | 受け入れる ※1 | 受け入れる ※1 | 受け入れる ※1 |
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すぐ学食に行く ※2 | すぐ学食に行く ※2 | すぐ学食に行く ※2 | しばらく美緒と話す ※2 |
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(選択肢無し) | (選択肢無し) | (選択肢無し) | 話す ※3 |
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キャルについては任せろ | 美緒に万が一のことが あったらどうする? |
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(選択肢無し) | 江漣を捜す | キャルを捜す | (選択肢無し) |
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【礼拝堂】 早朝から張り込む玲二。 |
【礼拝堂】 早朝から張り込む玲二。 |
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【旧女子寮】 江漣が現れ、美緒に着替えを手渡し、真相を告げて立ち去る。 |
【旧女子寮】 江漣が現れ、美緒に着替えを手渡し、真相を告げて立ち去る。 |
【旧女子寮/篠倉学園】 玲二が現れ、美緒を救出。美緒は教室で着替えた後、タクシーに乗り一人で自宅へ。 |
【旧女子寮】 江漣が現れ、美緒に着替えを手渡し、真相を告げて立ち去る。 美緒は玲二なら何とかしてくれると思い、玲二と連絡をとるため篠倉学園の公衆電話に向かう。 |
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【旧女子寮】 美緒に逃げられ、ドライ大激怒。玲二に電話をかけて対決の約束を交わす。 |
【街中】 玲二は江漣の行方を捜すが見つからず。ここで突然、公衆電話からケータイに着信が入る。相手は美緒で、江漣とドライがどこかで決闘をするという。玲二は決闘の場所と思われる篠倉学園へ向かうことに。 |
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【礼拝堂】 午後になり、江漣が現れる。玲二は江漣を抱きしめ、二人だけの結婚式をあげる。そして、玲二は江漣を説得し、ドライと対決することに。 |
【礼拝堂】 午後になり、江漣が現れる。玲二は江漣を抱きしめ、二人だけの結婚式をあげる。そして、玲二は江漣を説得し、ドライと対決することに。 |
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【旧女子寮】 志賀が現れ、美緒を救出。志賀は美緒の破られた服を見て、怒り心頭。ファントム(アイン、ツヴァイ、ドライ)への報復を誓う。 |
【旧女子寮】 志賀が現れ、美緒を救出。志賀は美緒の破られた服を見て、怒り心頭。ファントム(アイン、ツヴァイ、ドライ)への報復を誓う。 |
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【礼拝堂】 ドライが登場。玲二と懐中時計のオルゴールを合図にしたタイマン勝負となり、ドライが死亡。 |
【礼拝堂】 ドライが登場。玲二と懐中時計のオルゴールを合図にしたタイマン勝負となり、玲二が死亡。玲二はトリガーを引かず、最初からドライに殺されるつもりだったのだ。 |
【礼拝堂】 ドライが登場。玲二と懐中時計のオルゴールを合図にしたタイマン勝負となるが、途中で江漣が乱入。ドライと江漣の一騎打ちが始まる。 |
【礼拝堂】 ドライが登場。江漣と懐中時計のオルゴールを合図にしたタイマン勝負となるが、その途中で玲二が現れて懐中時計を破壊する。しかし、江漣とドライは銃撃戦を開始。 |
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【教室】 教室の中に隠れていた美緒に、礼拝堂の方向から銃声が届く。今を逃したらもう二度と玲二に会えないと考えた美緒は、危険を顧みず礼拝堂へ向かう。 |
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【礼拝堂(外)】 美緒が礼拝堂に着くと、その周囲には志賀やヤクザの姿があった。志賀は美緒に向かい、我々に任せてと言い、美緒もそれに従うが・・・。 |
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【礼拝堂】 江漣とドライの戦いは一見するとドライ優位に見えたが、実はそれは江漣の作戦。江漣はドライの油断をつき、隠し持っていたナイフをドライに投げつける。ところが、玲二がドライを庇って背中でナイフを受けとめて気絶。 |
【礼拝堂】 江漣とドライの戦いは一見するとドライ優位に見えたが、実はそれは江漣の作戦。江漣はドライの油断をつき、隠し持っていたナイフをドライに投げつける。玲二はドライの動作を止めるために、わざと狙いを外して銃撃。ドライは身をすくめ、江漣のナイフの寸前のところでかわす。 |
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【礼拝堂】 突然、梧桐組が乱入。玲二と江漣の二人は裏口から脱出する。 |
【礼拝堂】 突然、梧桐組が乱入。江漣の指示で、ドライは気絶した玲二を抱えて脱出する。江漣は一人で梧桐組の舎弟を引き受けることに。 |
【礼拝堂】 突然、梧桐組が乱入。ドライは礼拝堂の入口へ向けて突進し、礼拝堂の外へ。玲二と江漣は祭壇の陰に隠れるが、その際、江漣が右手に銃弾を受けてしまう。しかし、江漣は裏口から外に出て、梧桐組の挟撃を阻止。礼拝堂の中は玲二一人になる。 |
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【礼拝堂(外)】 ことここに至って、美緒は志賀たちの狙いに気付く。そして、志賀に抗議するが、聞き入れてもらえず、美緒は礼拝堂の中へ飛び込む。 |
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【礼拝堂】 玲二に駆け寄った美緒は、彼を救うためわざと人質となる。玲二は志賀を脅して、梧桐組舎弟の武装を解除させ、美緒と一緒に礼拝堂の外へ脱出する。 |
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【教室】 玲二は美緒に向かい教室に隠れているよう告げるが、美緒はそれを拒み、一緒に行こうとする。「あなたのこと好きです。ずっと一緒にいたい」と言う美緒の改まった告白を聞き、玲二は「俺も・・・」と言いかけ口をつぐむ。 |
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【礼拝堂(外)】 志賀の前にサイスとツァーレンシュヴェスタン登場。志賀は後の始末をサイスに任せ撤退する。サイスは最終幕の開演を告げる。 |
【礼拝堂(外)】 サイスがツァーレンシュヴェスタンを伴い現れる。サイスはインフェルノへの復帰をドライに持ちかけるが、ドライは拒否。この直後、ドライはサイスとツァーレンシュヴェスタンを皆殺しにする。 |
【礼拝堂(外)】 サイスがツァーレンシュヴェスタンを伴い現れる。アイン、ツヴァイ、ドライの共闘に興ざめし、サイスは最終幕の開演を告げる。 |
【校内】 志賀の前にサイスとツァーレンシュヴェスタン登場。サイスは志賀に対して、美緒の排除を勧告する。玲二の逃亡を幇助した美緒は、インフェルノにとって障害であるというのだ。それを聞いた志賀は激怒し、梧桐組舎弟とツァーレンシュヴェスタンの銃撃戦が始まる。 |
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【校内】 サイス、ツァーレンシュヴェスタンとの対決へ |
(2年後の場面へ) | 【校内】 サイス、ツァーレンシュヴェスタンとの対決へ |
【校内】 サイス、ツァーレンシュヴェスタンとの対決へ |
※1第2章の選択肢/キャルの想いに対する玲二の反応
※2第3章の選択肢/昼休みに学校の廊下で美緒と出会った際の玲二の反応
※3 第3章の選択肢/ドライとの関係を美緒に話すか否か
Aパート

旧女子寮~美緒と志賀~
篠倉学園の旧女子寮に一人残された美緒。ドライだけでなく、江漣からも事の真相を聞かされ困惑し、玲二を想い涙する。そして、そこに志賀が登場。安堵して気を失った美緒を救出する。
〔志賀の美緒救出〕
遷移図にも書きましたが、志賀が旧女子寮に現れて美緒を救出するシーンは、ゲーム内ではアインルート(「蒼穹の道を」ED、「月輝る夜に独り」EDルート)にあります。ただ、ゲームとアニメでは次の相違点があります。
ゲームでは・・・
①志賀は舎弟を伴わず一人で現れる。
②美緒の居場所は出張先の美緒ママから聞いたという。
③志賀は警察沙汰にせず、身代金を払って済ませたと誤魔化し、美緒が混乱。
④美緒が江漣やドライから聞いた話(梧桐大輔のこと)を志賀に尋ねるが、志賀はとぼける。
⑤美緒の破られた服を見て、志賀はファントム(ドライ、玲二、江漣)への報復を誓う。
このうち、④と⑤に関しては、この後の美緒の自宅のシーンで代替されています。
〔志賀は美緒の監禁場所を誰から聞いたのか?〕
ゲームでは出張先の美緒ママが志賀に連絡をとり、志賀が旧女子寮に駆けつけて美緒を救出するという展開です。もしこれが本当なら、美緒ママはどのようにして美緒の居場所をしったのかという疑問が湧いてきますが、おそらく江漣が知らせたものと推測されます。この時点で美緒の居場所を知っているのは、美緒本人を除けばドライ、江漣の二人しかいませんし、そもそも玲二は知る由もありませんから。
一方、アニメでは志賀が現れた経緯が完全にスルーされているので、はっきりしませんが、やはり江漣でしょうね。江漣が美緒ママに伝え、美緒ママが志賀に連絡をとったと見るのが自然でしょう。アニメの玲二も、この時点では美緒の監禁場所を知らないので、前回のBパートで玲二が届けたプリントに書かれていいたという説には無理がありそうです。

藤枝家~美緒、母、志賀~
自宅に戻った美緒は、父や叔父の件を母親に切り出す。美緒の母はそれを予期していたらしく、真実を淡々と語り始める。母の口から父への想いを聞いた美緒。その言葉に自分が玲二を想う気持ちを重ね合わせる。そして、玲二に電話をかけ、江漣がキャルと決闘をする件、キャルが苦しんでいる件を伝える。玲二は美緒に謝罪し、決闘の場所と思われる篠倉学園の礼拝堂を目指す。
一方その頃、美緒を自宅に送り届けた志賀は、舎弟に電話し招集命令をかけていた。目的はファントムへの報復。その会話を聞いた美緒の母親は、美緒の望みに反すると志賀を牽制。しかし、志賀は兄貴(梧桐大輔)との約束なので、こればかりは譲れないという。
〔美緒ママが語る真実〕
美緒の自宅シーンは全てアニメオリジナルです。ゲームでは美緒ママの出番はありませんし、志賀が美緒ママと面会する場面もありません。そもそも、美緒ママのキャラ設定がありませんから(笑)。なお、美緒ママが語っている梧桐大輔は異母兄妹という設定は、第20話『故郷』および第23話『決断』にも登場しましたが、これもアニメ独自の設定です。ゲームでは「血の繋がった実の兄」となっていて、「異母兄妹」であるとは明示されていません。
〔美緒の出番〕
美緒ルートを除き、美緒の出番は志賀または玲二に救出された時点でほぼ終了。一方、美緒ルートでは玲二への想いが強まり自ら危険に飛び込む展開となります。アニメはアインルートをベースに進行しているので、美緒を「待つ女」として描くことで、このままひっそりと退場ってところでしょうか。美緒ママを登場させず、美緒が悩むという展開もあったかと思いますが、視聴者への解りやすさという点では、これはこれでありかも。
〔玲二への電話〕
美緒が玲二に電話し、江漣とドライの決着の件を伝えていましたが、これはゲームの美緒ルートから持ってきています。美緒のヒロインとしての最後の務めといったところでしょう(笑)。ちなみに、決闘の時間が午前3時となってましたが、ゲームでは午後5時という設定です。

中華料理店~ドライ~
廃墟と化した中華料理店。に忍び込み、壊滅した中華マフィアの拠点であるこの場所で、ドライはただ一人酒をあおっている。するとそこにジュディやリズィの幻が現れ、ドライの行動を諭し始める・・・。
〔ドライの苦しみ〕
中華料理店のシーンも全てアニメオリジナルというか、ゲームの一場面の代替ってところでしょうか。ゲームには美緒陵辱の後、旧女子寮の窓辺に座り、美緒への非道い行為や自分の境遇、玲二への想いで一人涙する描写があります。その中にはリズィの回想シーンがあり、「墜ちるところまで墜ちるんだぜ・・・」と語りかけるリズィが登場しています。
アニメではリズィだけでなく、ジュディ、更に雑魚キャラの徐建法まで登場し、ドライを諭していますが、こういった第三者を登場させるよりも、ドライ自身が考え、悩んだ方がキャラの深みが出ると思うのですが・・・。これに限らず、アニメのドライは江漣の当て馬というか、噛ませ犬的な描かれ方をしていて、キャラの掘り下げ不足は否めませんorz
それはそうと、リズィは死んだの?!ゲームでは瀕死の重傷を負ったけど、生きてることになってたけど。

礼拝堂での再会~江漣と玲二~
深夜の礼拝堂。江漣が祭壇で祈りを捧げていたところ、突然、入口の扉が開く。江漣が振り返ると、そこに立っていたのは玲二だった・・・。
〔礼拝堂に駆けつけた玲二〕
江漣が先に礼拝堂に居て、玲二が後からやって来る展開はゲームの美緒ルートを踏襲しています。アインルートでは、玲二が先に礼拝堂に来ていて、江漣の登場を待ち受けているという流れです。
Bパート

礼拝堂~玲二と江漣~
突然現れた玲二に戸惑う江漣であったが、「あなたにキャルは撃てない」と牽制。玲二は反論を試みるが、江漣は納得せず、必死に止めようとするばかり。玲二はそんな江漣を抱きしめ、彼女の想いを受けとめ、キャルとの対決を改めて決意する。
玲二と江漣の会話の内容(流れ)は、ゲームのアインルートにほぼ準拠。ただ、アニメの江漣が「玲二が撃てないから私がやる」というスタンスなのに対して、ゲームの江漣は「玲二の脅威となる彼女(ドライ)を許さない」といった感じで、ドライへの対抗意識を剥き出しにしています。また、「思い出すらないのに!」という江漣のセリフはアニメオリジナル要素です。これは「蒼穹の道を」EDへの伏線でしょうか。
それから、ゲームには「結婚しよう」という玲二のセリフがあり、特にPC版ではここで結ばれるのですが、アニメではどちらもスルーされてしまいました。エッチシーンの削除は仕方ありませんが、「結婚しよう」の方はベタすぎるという判断でカットされたのでしょう(笑)。

幕間~礼拝堂へ向かう志賀、ドライ~
ファントムへの報復のため、梧桐組舎弟を引き連れ礼拝堂を目指す志賀。ドライは約束の時間を前に、礼拝堂に到着。死を覚悟した不退転の決意の表明なのか、ドライはバイクのタンクにナイフを突き刺し、漏れたガソリンにライターの火を投げつけて爆発炎上させる。
志賀が梧桐組の舎弟を引き連れ、礼拝堂へ向かう描写はアニメオリジナル。一方、ドライがバイクで乗り付ける描写はゲーム(ドライルート)にもありますが、バイクを爆発炎上させる部分はアニメオリジナルです。

礼拝堂~玲二vsドライ~ I
アサルトライフルで武装し、礼拝堂に入ったドライを待ち受けていたのは、江漣ではなく玲二だった。驚くドライに向かい、玲二は「おまえを殺すのが俺の務めだ」と告げ、更にドライの怒りに火を付けるような言葉を投げかける。それはまるで、玲二自身をこの戦いへと追い込む言葉でもあった。
江漣vs梧桐組 I
玲二の言葉を信じた江漣は礼拝堂の外へ。そして、ファントム抹殺のため押しかけてきた梧桐組の侵入を阻止すべく、一騎当千の戦いを繰り広げる。
〔玲二とドライの会話〕
玲二とドライが対峙する場面での会話は、細かいセリフ回しの変更を除けばゲーム準拠です。
〔梧桐組の襲撃〕
アニメでは江漣が梧桐組の襲撃を礼拝堂の外で食い止めていますが、これは原作ゲームの改変。ゲームでは玲二とドライの勝負がついた後、梧桐組が礼拝堂の中に乱入してきて、江漣がドライのアサルトライフルを使い応戦。最後は二人で裏口から脱出するという展開になっています。
アニメのこの描写(江漣vs梧桐組)は、アクションシーンを見せるために織り込んだものでしょうね。ゲームの江漣であれば、絶対にこんな無茶なことはしません。しかもコルト・パイソン1丁とサバイバルナイフ1本で殴り込みをかけるなんて(笑)。たとえ相手が訓練されていないシロウトであっても、これだけの大人数相手であれば、正面から戦いを挑むことは避ける筈です。

礼拝堂~玲二vsドライ~ II
ドライの提案で、二人の勝負は懐中時計のオルゴールを使った早撃ちタイマン勝負となった。「この曲を聴かせて、殺していないのは・・・そういや、あんた一人だよ。玲二」と毒づくドライ。そして、祭壇の前で対峙する二人を、細く優しいオルゴールの旋律が包み始めていた。
江漣vs梧桐組 II
サブマシンガン、アサルトライフで武装した梧桐組を相手に、獅子奮迅の戦いを続ける江漣。一人、また一人と倒されていく梧桐組の舎弟たち・・・。
〔玲二とドライの会話〕
懐中時計を取りだした後の二人の会話のうち、ドライの「今日までのあたしの道標さ」云々はアニメオリジナル。それ以外は、ほぼゲーム準拠となっています。
〔懐中時計〕
アニメのドライは懐中時計を手に持ち続けていましたが、ゲームのドライは懐中時計を祭壇の真ん中に置いています。片手で懐中時計を持ち、もう一方の手で拳銃を抜くというのは、体勢的に不利だと思うのですが・・・。もしかして、アニメのドライはわざと負けるつもりだったとか?

礼拝堂~玲二vsドライ~ III
得意の早撃ち拳銃勝負に挑んだドライであったが、寸瞬早く、玲二の放った弾丸が彼女を貫いた。手にしていた懐中時計を落とし、冷たい床に崩れるドライ。険しかった彼女の顔にはキャルの微笑みが戻っていた。そして、キャルは玲二の腕の中で、満面の笑顔を浮かべながらゆっくりと息を引き取っていった。礼拝堂の中には、玲二の悲しみの絶叫がこだました・・・。
〔玲二の回想〕
玲二のフラッシュバック(セピア色の回想シーン)は、ゲームではドライが礼拝堂に入ってくる直前に挿入されています。アニメでは、玲二の回想とこの後のドライの夢をシームレスに結合することで、二人の心情を効果的に描いていたと思います。スタッフ(`∀゚)bグッジョブ
〔ドライの夢〕
玲二の回想シーンに続いて描かれていたドライの白昼夢は、PS2版で追加されたエンディング「逃亡者たち」およびドライルートのエンディング「砂塵の道を」を意識したものと思われます。「逃亡者たち」EDは、第2章でロスのアパートが爆破された直後、隠れるを選択した場合に見れるエンディングで、キャルはドライにならず玲二と一緒に逃亡するというもの。一方、「砂塵の道を」はドライのハッピーエンドで、日本を脱出した二人がアメリカで殺し屋(チーム名=ファントム)をしながら放浪の旅を続けるというものです。
〔ドライと玲二の会話〕
勝負がついた後のドライと玲二の会話は、ゲーム準拠の部分とアニメオリジナルの部分があります。「最後の最後に、あんたのこと、独り占めできたんだ・・・」云々はゲームから持ってきていて、「あたしたち、違う生き方があったと思う」云々はアニメオリジナル。このオリジナル台詞は前述の夢を反映させたものでしょう。

サイス登場~饗宴の始まり~
梧桐組の舎弟部隊を一人で壊滅させた江漣。生き残ったのは志賀、ただ一人であった。志賀は江漣に向かい「ファントム・・・化け物め」とつぶやくが、その直後、どこからともなくサイスが現れる。サイスは志賀の派手な行動に対して皮肉を言うと、「最強の亡霊達の協奏曲」の開演を告げるのであった・・・。
〔サイスとツァーレンシュヴェスタン〕
サイスと数字ねーちゃんズは、ゲームの全てのルートに登場します。アニメで描かれていたのは、その中のアインルートのものに近くなっています。サイスが志賀に皮肉を言い、ファントムに勝ち目がないと痛感した志賀がこの場を撤収するという展開です。
〔志賀の行動〕
梧桐組の中で志賀だけが生き残っていましたが、前述したとおり、アインルートであれば志賀はこのまま撤退となります。舎弟部隊が全滅したので、美緒ルートにあるようなツァーレンシュヴェスタンvs梧桐組という展開は無いものと思われますが、もしかしたら志賀が数字ねーちゃんズに一人で立ち向かうオリジナル展開があるかも(笑)。

ツァーレンシュヴェスタン
今回のツァーレンシュヴェスタンの並び順は番号どおりではありません。左からノイン(9)、フェンフ(5)、ズィーベ(7)、ゼクス(6)、アハト(8)、フィーア(4)の順。これって、アインルートで数字ねーちゃんズが死ぬ順番じゃありませんか!!
次回予告

最終回のサブタイトルは『江漣』。予告映像には夕焼けをバックにしたサイス、玲二、江漣しか出て来ないけど、玲二の背景を見るとアメリカの荒野っぽい。未だにキャルのオサレ衣装が登場していないことを考慮すると、もしかしてキャルは生きて・・・!?いやまさか、そんな超展開が・・・。
銃器チェック
第25話に登場した銃器を適当に鑑定しておきます。何かお気付きの点がありましたらコメントください。m(_ _)m
ドライのアサルトライフル

ドライのアサルトライフル
ドライのアサルトライフルは、原作ゲームでも使用しているSteyr AUG。アニメでは第15話『再会』にも登場していて、その時はキャルが分解清掃していました。
ドライのハンドガン

ドライのハンドガン
「ファントム」は比較的作画の安定しているアニメですが、最終回目前でついに作画崩壊。どっからどう見てもM59には見えません(笑)。このシンプルな直線デザインはGLOCKのニューモデルでしょうか(違
ドライのハンドガン

ドライのハンドガン
ドライのオートは、さんざん既出のSmith & Wesson M59。
江漣のハンドガン

江漣のハンドガン
江漣のリボルバーは、毎度お馴染みのコルト・パイソンの4インチモデル。
玲二のハンドガン

玲二のハンドガン
玲二のオートもさんざん既出。SIG SAUER P226のレールマウント付きモデル(P226R)でしょう。
梧桐組のアサルトライフル

梧桐組のアサルトライフル
梧桐組・舎弟のアサルトライフル。ハンドガードやストックの形状を見るに、M4カービンでしょう。
梧桐組のハンドガン

梧桐組のハンドガン
梧桐組・舎弟のオートはGlock 17。トリガー・セーフティもちゃんと描かれてますね。
梧桐組のサブマシンガン

梧桐組のSMG
梧桐組の舎弟や江漣が使っていたSMGはIMI UZI。日本に舞台が移ってからは、第21話『憤怒』にも登場しています。梧桐組は、このSMGをインフェルノから仕入れたという裏設定がありそう。
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■ 月刊コミックアライブ オフィシャルサイト (メディアファクトリー公式)
■ ファントムシリーズ (ニトロプラス公式)
■ Phantom -PHANTOM OF INFERNO- (DVD VIDEO GAME公式/デジターボ)
■ ファントム-PHANTOM OF INFERNO- (PS2版公式/プリンセスソフト)
■ Phantom -PHANTOM OF INFERNO- (Wikipedia)
■ ファントム -PHANTOM OF INFERNO- シリーズ 銃火器データベース (MEDIAGUN DATABASE)
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