[感想] OVA版「今日の5の2」 オリジナルドラマCD 『ユセン』
2009年08月11日 公開
OAD「今日の5の2」発売まで2ヶ月を切りましたが、それまでの間、「5の2」関連のネタがないので、今回はOVA版の特典ドラマCDをとりあげます。

OVA「今日の5の2」3学期 SPECIAL EDIT. (ケース裏面)
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今日の5の2 3学期 【SPECIAL EDIT.】 [DVD][AA]および![今日の5の2 コレクタブルBOX [DVD] 今日の5の2 コレクタブルBOX [DVD]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/21CfPGtA9GL._AA12_.jpg)
今日の5の2 コレクタブルBOX [DVD][AA]の特典で、『ユセン』というオリジナルドラマが1本収録されています。ストーリーは原作コミックス・14時間目『アマアマ』の前フリ的な内容で、バレンタインデー前日と当日にあった出来事を描いたもの。ちなみに、サブタイトルの「ユセン」は湯煎のことです。
スタッフはアナウンスされていないため不明ですが、おそらくOVA版(3学期)で監督・脚本・演出を担当された則座誠さんがシナリオを書かれたものと思われます(根拠はありませんがw)。キャストは下記のとおりで、TVA版とは異なります。

TV ANIMATIONみなみけふぁんぶっく (KCデラックス)[AA]を読み返したら、座談会の中で「今日の5の2」についても少し触れてました。
▊ 一人盛り上がるユウキ、巻き込まれるチカ
バレンタインデー前日の小学校の教室。登校してきたユウキは、朝からテンションが高い。
ユウキ 「がんばるぞー!あ、チカちゃんおっはよー!」
チカ 「おはよう。何を頑張るの?ユウキちゃん」
ユウキ 「チカちゃんはどんなの作るの?」
チカ 「何の話?」
ユウキ 「チョコレートよ、チョコレート。明日、何の日か分かってるでしょ?」
チカ 「明日って・・・バレンタインデー」
ユウキ 「そうよ、バレンタインデーよ。今時の女の子は、手・づ・く・りのチョコレートを渡すものなのよ」
チカ 「『・・・ものなのよ』って、またテレビか何かにまんまと乗せられて・・・」
ユウキが手作りチョコの話題を振ってきたが、チカはあまり乗り気でない様子だ。
▊ ナツミ、カズミ、ユウキの反応は?
教室のドアが開き、ナツミが登校してきた。
ユウキ 「あ!ナツミちゃーん!ねーねー」
チカ 「聞いてないし・・・。ちょっと待ってよ!」
ナツミに駆け寄るユウキと、仕方なくユウキを追い掛けるチカ。
ナツミ 「バレンタイン?何それ?バドミントンなら得意だよ」
ユウキ 「聞く相手を間違えました~。さよなら~」
チカ 「え、いや、ちょっと待・・・」
ナツミはバレンタインに関心が無いどころか、その意味すら知らないようだ。ユウキは、そんなナツミにツッコミも入れず(ノリツッコミはどうした!)、今度はカズミの所へ駆け出す。
ユウキ 「カズミちゃんは?」
カズミ 「お父さんとポチに毎年・・・」
チカ 「ポチ・・・?ポチって何?」
ユウキ 「あっそう!ありがとう。あ、ねーねーメグミちゃーん」
チカ 「え~ちょ、ちょっと・・・」
カズミはナツミよりましな回答だったが、ポチという謎の単語が登場し、とても手作りチョコの話題を振れそうもない。そう悟ったユウキは、最後の望みメグミの所へ向かう。そして、チカは息を切らせながらもユウキの後に続く。
メグミ 「私はお父さんにあげるくらいだけど・・・、手作りするの?難しいよ」
ユウキ 「大丈夫だよ!ね、チカちゃん」
チカ 「え・・・『ね』って何が・・・」
メグミの助言をものともしないユウキ。隣にいたチカの背中を大きく叩き、余裕しゃくしゃくだ。
▊ ユセン?
その日の放課後。ユウキの家のキッチンでは・・・
ユウキ 「さあ、頑張るぞ!」
チカ 「『頑張るぞ』って・・・あれ、ここどこ?ユウキちゃん家!?何でいきなり・・・」
ユウキ 「ごちゃごちゃ言ってると、日が暮れちゃうよ」
チカ 「いや、あたしちょっと記憶が飛んでるみたい」
ユウキ 「いいから、いいから。ほら手伝って、手伝って」
チカ 「なんか納得いかないんだけど・・・分かったわよ、手伝えばいいんでしょ」
ユウキに巻き込まれたチカは、チョコ作りを手伝う羽目に。一方、ユウキはテーブルの上にチョコの材料を広げていく。
チカ 「えっと・・・チョコレートってどうすればいいの・・・」
ユウキ 「要するに、溶かして型に流し込んで、固めればいいんだってメグミちゃん言ってたよ。簡単、簡単」
チカ 「そうかなぁ?難しいって言ってなかった?」
ユウキ 「で、このチョコどうやって溶かせばいいのかな?」
チカ 「え・・・?!」
ユウキ 「メグミちゃん、ユ・セ・ンがどうしたって確か・・・」
チカ 「ユセン・・・って何?」
ユウキ 「さぁ~?」
チカ 「『さぁ~』って・・・」
メグミからはチョコの溶かし方は湯煎(ユセン)と聞いたものの、その意味が分からない二人。
ユウキ 「塊を電子レンジに入れて、チンじゃダメかな?」
チカ 「ダメじゃないかな・・・」
ユウキ 「ちょっと試しに・・・」
チカ 「ダメ!絶対ダメな気がする!!」
ユウキ 「うっ!ちょっとだけだから!ちょっとだけ」
チカ 「やめて!おねがーい!!」
電子レンジの扉を開き、チョコの塊を入れようとするユウキ。チカは、それを断固阻止しようと制止するが・・・。
▊ プレゼントの相手
ユウキ 「あ、忘れてた。作り方の本、借りてきてたんだった」
チカ 「えっ。そんな大事なこと、忘れるなー!」
ユウキはうっかりさん。作り方の本を借りていたことを完全に忘れてやがりました。
チカ 「何だ、レンジでもいいんじゃん」
ユウキ 「熱っちー!!」
チョコを溶かすのは電子レンジOKというこで、それぞれ役割を分担して、手作りチョコの製造にとりかかる二人。
チカ 「ピーナッツ、殻ごと入れちゃダメ!」
ユウキ 「アーモンドって、薄皮むくの?」
チカ 「うっ・・・型に上手く入んないよ」
ユウキ 「適当にホイールでくるんじゃえ」
チカ 「あ、溢れた!」
ユウキ 「熱っちー!舌、火傷した」
キッチンは大騒ぎになるが、何とかチョコを型に流し込み、冷蔵庫で冷やす工程に辿り着く。
ユウキ 「はぁ・・・後は固まるのを待つだけ」
チカ 「何とかなったねぇ・・・。ところでユウキちゃんは誰にあげるの?」
ユウキ 「う~ん・・・誰にしよっかな?」
チカ 「決めてなかったの!?」
どうやら、バレンタインというお祭りに参加することに気を取られて、チョコをプレゼントする肝心の相手は考えていなかったらしい。
ユウキ 「じゃあコウジ君でいいや」
チカ 「『いいや』って・・・」
ユウキ 「チカちゃんは佐藤君にあげるんでしょ?」
チカ 「え~、リョータに・・・」
ユウキ 「でもさぁ、こんだけ苦労したんだから、見返りは期待してもいいよね(笑)」
チカ 「それが目的なんだ」
ユウキ&チカ 「うふふふ(笑)」
二人三脚の回(20時間目「サンキャク」)では、コウジとチカのペアに過剰な反応を示していたユウキだが、「コウジ君でいいや」とはかなりテキトーな発言だ。この頃(14時間目「アマアマ」の頃)は、まだコウジに対して特別な感情を抱いてなかったのか、それともこれは照れ隠しなのだろうか。
▊ リョータとコウジのため息
バレンタインデー当日の小学校。気がつけば、教室のそこかしこでチョコの受け渡しが行われていた。
リョータ 「コウジ君。なんか今日は学校が浮ついてるような気がしないか?」
コウジ 「ふっ・・・それはバレンタインデーだもの。浮かれもするだろうさ、リョータ君」
リョータ 「はぁ・・・俺らとは別の世界の話か・・・」
コウジ 「はぁ・・・そのようですな」
周囲の浮かれっぷりに、ため息をつくリョータとコウジ。すると、そこへツバサが登校してきたが・・・。
ツバサ 「おっはよー!」
コウジ 「あぁツバサ君。おはよう・・・って何だ!その両手一杯の荷物は?!」
ツバサ 「いやぁ、来る途中に下級生たちがさぁ、困っちゃうよね」※
コウジ 「リョータ、こんな所に別の世界の人がいたよ」
リョータ 「そのようだね・・・」
ツバサ 「何の話?」
リョータ 「いや何でもないよツバサ君。ちょっと外の空気でも吸いに行かないか、コウジ君」
コウジ 「そうですな」
ツバサ 「どうしたの二人とも?」
ツバサのあまりのモテっぷりに絶望したリョータとコウジ。この場にいたたまれなくなり、教室の外へ向かうが、そんな二人の前にユウキが現れる。
ユウキ 「コウジ君!」
コウジ 「え?」
ユウキ 「はい!これ。手作りだから、ありがたく食べてね」
コウジ 「えっ!!」
リョータ 「あゝ・・・コウジも別の世界の人に・・・。一人で外の空気吸いに行くか・・・」
コウジが別の世界の人になったことにショックを受けたリョータ。今度は一人で外に向かうが・・・。
▊ 怒れるチカ
チカ 「リョータ、これ・・・」
リョータ 「うわっ!チカ。何だ、その手に持っているのは?まさか・・・あゝ分かったぞ!コウジこれは罠だ!騙されるな!おまえら何か企んでいるだろ?!へらへら受け取ったりしたら、非道い目に遭わせられるんだ!その手には乗らないぞ!だいたい、おかしいと思ったんだ!!」
乙女心を踏みにじるリョータのこの発言に、チカの怒りが炸裂。
チカ 「リョータのバカ!!知らない!!!」
そう叫ぶと、チカはリョータにチョコを投げつけ、どこかへ行ってしまった。
リョータ 「あぁぁ・・・痛ぇぇぇ・・・・あれ?これ本当にチョコレート」
リョータがラッピングを開くと、中身は本物のチョコレート。まさかの展開に驚くリョータに対して、コウジとツバサは早速ツッコミを入れる。
コウジ 「あ~あ」
リョータ 「え?」
ツバサ 「今のはリョータが悪いよね」
リョータ 「え~!」
コウジ 「完璧にリョータが悪いな」
リョータ 「えぇぇぇぇぇ!!お、俺は悪くないぞ!!」
※TVA版ドラマCD 第2巻のバレンタインでは、ツバサは上級生にモテモテ。もしかして、TVA版のスタッフがこのドラマCDを意識したとか?
一つ感心したのは、チョコの設定ですね。原作の『アマアマ』に登場したチョコレートを見ると、ユウキの作ったチョコは、いかにもテキトーにラッピングされています。ドラマCD内のユウキのセリフ―「適当にホイールでくるんじゃえ」―は、これを意識したものでしょう。一方、チカの作ったチョコ(扉絵のチョコ)はハート型です。チカのセリフ―「うっ・・・型に上手く入んないよ」―は、溶かしたチョコがハート型の型に上手く入らないということを暗に仄めかしていそうです。

左:チカのチョコ、右:ユウキのチョコ
何気ない描写ですが、このドラマCDのシナリオを書かれたライターさんは、よく研究してますなw
■ 今日の5の2 (OVA版) アイキャッチ集
■ 今日の5の2 キャラクター呼称表 (原作コミックス版)
■ 「今日の5の2」 田中ハルカに関するまとめ
■ OAD「今日の5の2」予告映像と原作(3話限定復活)を比較してみた
■ 今日の5の2 ドラマCD 第2巻 を購入
■ [DVDレビュー] 今日の5の2 冬(初回限定版)
■ [アニメ感想] 今日の5の2 第13話 (最終回)
■ [マンガ感想] 今日の5の2 (3話限定復活) 第3回 「イマサラ」
■ 今日の5の2 (Wikipedia)

OVA「今日の5の2」3学期 SPECIAL EDIT. (ケース裏面)
概要
このドラマCDは、OVA版・![今日の5の2 3学期 【SPECIAL EDIT.】 [DVD] 今日の5の2 3学期 【SPECIAL EDIT.】 [DVD]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41WZh5nm6wL._AA12_.jpg)
![今日の5の2 3学期 【SPECIAL EDIT.】 [DVD] 今日の5の2 3学期 【SPECIAL EDIT.】 [DVD]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41WZh5nm6wL._SL160_.jpg)
![今日の5の2 コレクタブルBOX [DVD] 今日の5の2 コレクタブルBOX [DVD]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/21CfPGtA9GL._AA12_.jpg)
![今日の5の2 コレクタブルBOX [DVD] 今日の5の2 コレクタブルBOX [DVD]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/21CfPGtA9GL._SL160_.jpg)
![]() DVDジャケット |
![]() CDレーベル面 |
![]() 外袋のシール |
スタッフはアナウンスされていないため不明ですが、おそらくOVA版(3学期)で監督・脚本・演出を担当された則座誠さんがシナリオを書かれたものと思われます(根拠はありませんがw)。キャストは下記のとおりで、TVA版とは異なります。
佐藤リョータ:桑島法子よく考えたら、茅原実里さんは「みなみけ」と「今日の5の2」の両方に出演してるんですよね。
小泉チカ:門脇舞
浅野ユウキ:高橋美佳子
相原カズミ:能登麻美子
平川ナツミ:山本麻里安
日高メグミ:植田佳奈
今井コウジ:浅川悠
河合ツバサ:茅原実里


茅原 私は、以前コハル先生の作品のアニメに出演させてもらったことがあったので、なんとなく「みなみけ」も似たような雰囲気になるのかなと感じてましたね。
「スペシャルトーク②メインキャスト座談会」から抜粋
ストーリー
前述したとおり、14時間目『アマアマ』の前日談で、バレンタインデーのチョコに関するお話。主要キャラは全員登場しますが、暴走気味のユウキとそれに巻き込まれるチカがメイン。特にユウキ萌えの人にはオススメですよ。バレンタインデー前日/教室
▊ 一人盛り上がるユウキ、巻き込まれるチカ
バレンタインデー前日の小学校の教室。登校してきたユウキは、朝からテンションが高い。
ユウキ 「がんばるぞー!あ、チカちゃんおっはよー!」
チカ 「おはよう。何を頑張るの?ユウキちゃん」
ユウキ 「チカちゃんはどんなの作るの?」
チカ 「何の話?」
ユウキ 「チョコレートよ、チョコレート。明日、何の日か分かってるでしょ?」
チカ 「明日って・・・バレンタインデー」
ユウキ 「そうよ、バレンタインデーよ。今時の女の子は、手・づ・く・りのチョコレートを渡すものなのよ」
チカ 「『・・・ものなのよ』って、またテレビか何かにまんまと乗せられて・・・」
ユウキが手作りチョコの話題を振ってきたが、チカはあまり乗り気でない様子だ。
▊ ナツミ、カズミ、ユウキの反応は?
教室のドアが開き、ナツミが登校してきた。
ユウキ 「あ!ナツミちゃーん!ねーねー」
チカ 「聞いてないし・・・。ちょっと待ってよ!」
ナツミに駆け寄るユウキと、仕方なくユウキを追い掛けるチカ。
ナツミ 「バレンタイン?何それ?バドミントンなら得意だよ」
ユウキ 「聞く相手を間違えました~。さよなら~」
チカ 「え、いや、ちょっと待・・・」
ナツミはバレンタインに関心が無いどころか、その意味すら知らないようだ。ユウキは、そんなナツミにツッコミも入れず(ノリツッコミはどうした!)、今度はカズミの所へ駆け出す。
ユウキ 「カズミちゃんは?」
カズミ 「お父さんとポチに毎年・・・」
チカ 「ポチ・・・?ポチって何?」
ユウキ 「あっそう!ありがとう。あ、ねーねーメグミちゃーん」
チカ 「え~ちょ、ちょっと・・・」
カズミはナツミよりましな回答だったが、ポチという謎の単語が登場し、とても手作りチョコの話題を振れそうもない。そう悟ったユウキは、最後の望みメグミの所へ向かう。そして、チカは息を切らせながらもユウキの後に続く。
メグミ 「私はお父さんにあげるくらいだけど・・・、手作りするの?難しいよ」
ユウキ 「大丈夫だよ!ね、チカちゃん」
チカ 「え・・・『ね』って何が・・・」
メグミの助言をものともしないユウキ。隣にいたチカの背中を大きく叩き、余裕しゃくしゃくだ。
バレンタインデー前日/ユウキの家
▊ ユセン?
その日の放課後。ユウキの家のキッチンでは・・・
ユウキ 「さあ、頑張るぞ!」
チカ 「『頑張るぞ』って・・・あれ、ここどこ?ユウキちゃん家!?何でいきなり・・・」
ユウキ 「ごちゃごちゃ言ってると、日が暮れちゃうよ」
チカ 「いや、あたしちょっと記憶が飛んでるみたい」
ユウキ 「いいから、いいから。ほら手伝って、手伝って」
チカ 「なんか納得いかないんだけど・・・分かったわよ、手伝えばいいんでしょ」
ユウキに巻き込まれたチカは、チョコ作りを手伝う羽目に。一方、ユウキはテーブルの上にチョコの材料を広げていく。
チカ 「えっと・・・チョコレートってどうすればいいの・・・」
ユウキ 「要するに、溶かして型に流し込んで、固めればいいんだってメグミちゃん言ってたよ。簡単、簡単」
チカ 「そうかなぁ?難しいって言ってなかった?」
ユウキ 「で、このチョコどうやって溶かせばいいのかな?」
チカ 「え・・・?!」
ユウキ 「メグミちゃん、ユ・セ・ンがどうしたって確か・・・」
チカ 「ユセン・・・って何?」
ユウキ 「さぁ~?」
チカ 「『さぁ~』って・・・」
メグミからはチョコの溶かし方は湯煎(ユセン)と聞いたものの、その意味が分からない二人。
ユウキ 「塊を電子レンジに入れて、チンじゃダメかな?」
チカ 「ダメじゃないかな・・・」
ユウキ 「ちょっと試しに・・・」
チカ 「ダメ!絶対ダメな気がする!!」
ユウキ 「うっ!ちょっとだけだから!ちょっとだけ」
チカ 「やめて!おねがーい!!」
電子レンジの扉を開き、チョコの塊を入れようとするユウキ。チカは、それを断固阻止しようと制止するが・・・。
▊ プレゼントの相手
ユウキ 「あ、忘れてた。作り方の本、借りてきてたんだった」
チカ 「えっ。そんな大事なこと、忘れるなー!」
ユウキはうっかりさん。作り方の本を借りていたことを完全に忘れてやがりました。
チカ 「何だ、レンジでもいいんじゃん」
ユウキ 「熱っちー!!」
チョコを溶かすのは電子レンジOKというこで、それぞれ役割を分担して、手作りチョコの製造にとりかかる二人。
チカ 「ピーナッツ、殻ごと入れちゃダメ!」
ユウキ 「アーモンドって、薄皮むくの?」
チカ 「うっ・・・型に上手く入んないよ」
ユウキ 「適当にホイールでくるんじゃえ」
チカ 「あ、溢れた!」
ユウキ 「熱っちー!舌、火傷した」
キッチンは大騒ぎになるが、何とかチョコを型に流し込み、冷蔵庫で冷やす工程に辿り着く。
ユウキ 「はぁ・・・後は固まるのを待つだけ」
チカ 「何とかなったねぇ・・・。ところでユウキちゃんは誰にあげるの?」
ユウキ 「う~ん・・・誰にしよっかな?」
チカ 「決めてなかったの!?」
どうやら、バレンタインというお祭りに参加することに気を取られて、チョコをプレゼントする肝心の相手は考えていなかったらしい。
ユウキ 「じゃあコウジ君でいいや」
チカ 「『いいや』って・・・」
ユウキ 「チカちゃんは佐藤君にあげるんでしょ?」
チカ 「え~、リョータに・・・」
ユウキ 「でもさぁ、こんだけ苦労したんだから、見返りは期待してもいいよね(笑)」
チカ 「それが目的なんだ」
ユウキ&チカ 「うふふふ(笑)」
二人三脚の回(20時間目「サンキャク」)では、コウジとチカのペアに過剰な反応を示していたユウキだが、「コウジ君でいいや」とはかなりテキトーな発言だ。この頃(14時間目「アマアマ」の頃)は、まだコウジに対して特別な感情を抱いてなかったのか、それともこれは照れ隠しなのだろうか。
バレンタインデー当日/教室
▊ リョータとコウジのため息
バレンタインデー当日の小学校。気がつけば、教室のそこかしこでチョコの受け渡しが行われていた。
リョータ 「コウジ君。なんか今日は学校が浮ついてるような気がしないか?」
コウジ 「ふっ・・・それはバレンタインデーだもの。浮かれもするだろうさ、リョータ君」
リョータ 「はぁ・・・俺らとは別の世界の話か・・・」
コウジ 「はぁ・・・そのようですな」
周囲の浮かれっぷりに、ため息をつくリョータとコウジ。すると、そこへツバサが登校してきたが・・・。
ツバサ 「おっはよー!」
コウジ 「あぁツバサ君。おはよう・・・って何だ!その両手一杯の荷物は?!」
ツバサ 「いやぁ、来る途中に下級生たちがさぁ、困っちゃうよね」※
コウジ 「リョータ、こんな所に別の世界の人がいたよ」
リョータ 「そのようだね・・・」
ツバサ 「何の話?」
リョータ 「いや何でもないよツバサ君。ちょっと外の空気でも吸いに行かないか、コウジ君」
コウジ 「そうですな」
ツバサ 「どうしたの二人とも?」
ツバサのあまりのモテっぷりに絶望したリョータとコウジ。この場にいたたまれなくなり、教室の外へ向かうが、そんな二人の前にユウキが現れる。
ユウキ 「コウジ君!」
コウジ 「え?」
ユウキ 「はい!これ。手作りだから、ありがたく食べてね」
コウジ 「えっ!!」
リョータ 「あゝ・・・コウジも別の世界の人に・・・。一人で外の空気吸いに行くか・・・」
コウジが別の世界の人になったことにショックを受けたリョータ。今度は一人で外に向かうが・・・。
▊ 怒れるチカ
チカ 「リョータ、これ・・・」
リョータ 「うわっ!チカ。何だ、その手に持っているのは?まさか・・・あゝ分かったぞ!コウジこれは罠だ!騙されるな!おまえら何か企んでいるだろ?!へらへら受け取ったりしたら、非道い目に遭わせられるんだ!その手には乗らないぞ!だいたい、おかしいと思ったんだ!!」
乙女心を踏みにじるリョータのこの発言に、チカの怒りが炸裂。
チカ 「リョータのバカ!!知らない!!!」
そう叫ぶと、チカはリョータにチョコを投げつけ、どこかへ行ってしまった。
リョータ 「あぁぁ・・・痛ぇぇぇ・・・・あれ?これ本当にチョコレート」
リョータがラッピングを開くと、中身は本物のチョコレート。まさかの展開に驚くリョータに対して、コウジとツバサは早速ツッコミを入れる。
コウジ 「あ~あ」
リョータ 「え?」
ツバサ 「今のはリョータが悪いよね」
リョータ 「え~!」
コウジ 「完璧にリョータが悪いな」
リョータ 「えぇぇぇぇぇ!!お、俺は悪くないぞ!!」
(終)
※TVA版ドラマCD 第2巻のバレンタインでは、ツバサは上級生にモテモテ。もしかして、TVA版のスタッフがこのドラマCDを意識したとか?
まとめ
このオリジナルドラマCDは、『アマアマ』の前日談的なストーリーとしては、そつなくまとまっていると思います。コアなネタがてんこ盛りのTVA版ドラマCD(第1巻、第2巻)と比べると、かなり直球勝負な印象を受けますが、これはこれでOK。願わくば、カズミの出番をもう少し増やして欲しかったけどw一つ感心したのは、チョコの設定ですね。原作の『アマアマ』に登場したチョコレートを見ると、ユウキの作ったチョコは、いかにもテキトーにラッピングされています。ドラマCD内のユウキのセリフ―「適当にホイールでくるんじゃえ」―は、これを意識したものでしょう。一方、チカの作ったチョコ(扉絵のチョコ)はハート型です。チカのセリフ―「うっ・・・型に上手く入んないよ」―は、溶かしたチョコがハート型の型に上手く入らないということを暗に仄めかしていそうです。

左:チカのチョコ、右:ユウキのチョコ
何気ない描写ですが、このドラマCDのシナリオを書かれたライターさんは、よく研究してますなw
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関連サイト
■ OVA「今日の5の2」公式サイト (avex movie)■ 今日の5の2 (Wikipedia)
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