[アニメ感想] 宇宙をかける少女 第26話(最終回)
第26話 「あしもとに宇宙」
アニメの内容に触れています。未見の方はご注意ください。
あらすじ
第26話のあらすじはあにてれ 宇宙をかける少女から引用しておきます。
プリンス・オブ・ダークネスを倒すために向かった秋葉達。コロニー内部への侵入は成功するが、展開された超空間断層により先に進めなくなってしまう。同じ頃、レオパルドの周りにはネルヴァルとベンケイ、クサンチッペが集結していた。風音はネルヴァルに手を組むよう申し出る。一方、神楽はナミと対峙していた。
ベンケイがレオパルドのプロキシマの冠を切り落とすことに成功する。それでもレオパルドは反物質砲の発射準備にはいる。一方、秋葉の元へいつきに連れられてイモちゃんが帰ってきた。二人はQTアームズのリミッターを解除し、レオパルドの元へワープを試みる。レオパルドの元へたどり着いた秋葉。秋葉の言葉がレオパルドに届き、レオパルドは自分を取り戻した。P・O・Dをネルヴァルの中に転送させ、ネルヴァルコロニーごとレオパルドキャノンで破壊する。その影響で秋葉は銀河の彼方へと飛ばされてしまう。秋葉を探しに向う一行。銀河の果てで秋葉とイモちゃんを発見する。皆の笑顔がはじける中、いつき、ほのかと抱き合った秋葉は満面の笑みを浮かべていた。
ストーリー&感想
オープニング

▶ プリンス・オブ・ダークネス打倒作戦
いよいよ始まった青パルド(プリンス・オブ・ダークネス)打倒作戦。風音の立案により、各部隊に割り当てられた役割は次のとおり。
- 長老たち作戦部隊:
- 『プロキシマの冠』の切り離しとQTローズの無効化
- QTアームズ部隊:
- 青パルドからの迎撃を可能か限り阻止し、秋葉たちの進路を確保
- 秋葉・ほのか・イグジステンズ:
- 青パルドのブレインを攻撃
- 神楽:
- 暴走するナミを説得し、連れ戻す
一方、それを迎え撃つ青パルド陣営。ナミの「あぉーん」という一吠えを合図に、迎撃部隊が出撃。戦いの幕が今切って落とされた!
最終回なのに、風音の口癖―「いよいよ始まったわね」―が聞けなかったのは非常に残念であります。ナミの「あぉーん」も意味不明だしw
Aパート

▶ 動き出したネルヴァル陣営
一難去ったカテドラル・ベンディスカ。青パルド討伐とカークウッド奪還の決意を表明し、イモちゃんにリカバリーの協力を求めるネルヴァル。イモちゃんは、秋葉を攻撃しないことを条件にネルヴァルの要請を受け入れる。
クサンチッペとベンケイのコロニー間では、つつじと時雨が交信中。時雨はつつじに生徒会への復帰を呼びかけるが、つつじは「ママゴトじみた生徒会は眼中に無い」と言い切り断固拒否。話は物別れに終わるが、そこにネルヴァルが介入。クサンチッペとベンケイに対して、協力を要請する。
▶ 秋葉、レオパルドコロニー内部へ
高嶺やブー&ミンたちQTアームズ部隊は、青パルドの迎撃メカに攻撃を開始。その間隙を突き、秋葉はレオパルド・コロニー内に一気に突入する。一方、青パルド内に封印された赤パルドは、秋葉がイグジステンズを引き連れて突入してきたのを見て(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
高嶺の出番少なすぎ!ブー&ミン目立ちすぎ!!

▶ ナミ vs 神楽
暴れまくるナミの前に、神楽が登場。「弟子を諫めに来た」と言う神楽に対して、ナミは怒り心頭。
ナミ「調子のいいこと言って!この道に引っ張り込んだのは、あんたでしょーが!勝手すぎるよ!」
神楽はそれを軽~く受け流し、ナミをテキトーに言いくるめようとしたものだから、ナミの怒りは倍増。自暴自棄な行動に、ますます拍車がかかる。
神楽「話し方が悪いのかしら・・・すっかり拗れてしまった」
これはヒドイ!ナミが怒るのも無理はない。神楽のお気楽で上から目線な性格は前回の長老たちのセリフからも垣間見ることができるが、こんな神楽を信望する長老たちってドMなのか?

▶ 作戦部隊 vs 青パルド
長老や桜たち作戦部隊は爆弾をセットして『プロキシマの冠』を切り離そうとするが、それを青パルドが察知。コロニーを回頭させ、反物質砲の発射準備に入る。まさかの展開に、風音たちは愕然。
青パルドは前回ラストでソウル・シャウツ使ってたんだし、普通に考えればこの展開は予期できることだと思うが・・・。第12話の作戦もそうだったけど、風音の立案は詰めが甘い。もっとも、それが無ければ話が進まないけどね!w
▶ 行く手を阻まれる秋葉~超空間断層発生~
秋葉やほのかたちは、何とかレオパルド・コロニー内への突入に成功。迎撃メカを破壊しながらブレインの居る部屋を目指すが、そんな中、反物質砲発射の兆候が現れる。時間がないことを悟った秋葉は、部屋へのトンネルがあるターゲットスコープの袂に進路を切るが、今度はA.T.フィールドハイパードライブを使った超空間断層が発生。秋葉たちは行く手を阻まれてしまった。

▶ 手を結ぶ獅子堂とネルヴァル
獲物をいたぶるようにこの状況を楽しみ、反物質砲をすぐには撃とうとしない青パルド。ところが、これがあだとなる。
クサンチッペ「レオパルドのくせに生意気な!」
突然、この宙域にジャンプアウトしてきたクサンチッペの鞭が、レオパルド・コロニーを直撃。更に、ベンケイやネルヴァルも現れ、青パルドは完全に包囲されてしまう。しかし、青パルドはこの事態に全く動じず、逆に剣の電撃(漫画版に登場する『孤高の雷』みたいなものか?)で反撃。不利な状況を一変させることに成功する。
一方、それを目の当たりにした風音はネルヴァルとコンタクトをとり、お互いに手を組むことを提案。目下の目的がどちらも「打倒青パルド」であるため、ネルヴァルはあっさりそれを受け入れ、獅子堂の傘下に。そして、フォン博士の指示に従い、ある作戦行動を担うため、この宙域を一時離脱することとなった。また、ネルヴァルとの協定が結ばれたことで、ネルヴァル・エクスクルーシブ・コントロールの脅威は去り、ICPのリモートアタッカーも出撃。苦戦していたQTアームズ部隊の反転攻勢が始まった。(ここでAパート終了)
Bパート

▶ 切り離された『プロキシマの冠』
剣の電撃攻撃で優位な状況を形成していた青パルドであったが、突然その攻撃がぱたりと停止する。フォン博士の指示に従ったベンケイがエアタイト・フィールド(第12話にも登場)を使い『七つの太陽』を覆い隠し、エネルギーの供給を遮断したのだ。
怒った青パルドはエアタイト・フィールドを破壊しようとするが、つつじにコントロールされたベンケイが特攻を開始。青パルドの行く手を遮ると同時に、巨大チェンソーを使い『プロキシマの冠』の切り離しに成功する。
風音「凄いわ!つみれさん!!」
この期に及んで、また名前間違えてるしw どんだけつみれが好きなんだと小一時間(ry

▶ イモちゃんの帰還
『七つの太陽』からのエネルギー供給が停止したにもかかわらず、コロニー内の超空間断層は維持されていた。そのため、なかなか前に進めない秋葉やほのかたち。そんな秋葉たちのもとに、いつきのQTアームズが到着。そのコックピットの中にはイモちゃんも乗っていて、ようやく秋葉とイモちゃんは涙の再会を果たす。
▶ QTは思いの力
イモちゃんはフォン博士からの言づてを頼まれていて、それによると秋葉のQTアームズ「スターシルフ」は大戦中の仕様なのでQT増幅器のリミッターを解除されるらしい。つまり、パイロットのQTを無限に増幅できるので、秋葉が願えばそれが実現し、ブレイン・ルームに行くことができるとのこと。
そんなこんなで、スターシルフ改の操縦はイモちゃんに任せ、秋葉は「思い」に専念。そして無限に増幅されたQTは 超空間断層を打ち破り、秋葉やいつきたちはハイパースペースの断層(構造物の遺伝子、ブレインコロニーの記憶)の中に飛ぶ込むことに成功する。
ほのかのセリフの中に「QT=思いの力」という言葉があったが、けっきょく秋葉の能力“願い”はQTの無限増幅で思いは叶うってことだったのか・・・。それと、イモちゃんが気付かなければ、スルーされるところだったスターシルフ改、哀れなりw

▶ ナミ vs 神楽 II
ナミと神楽の一騎打ちは、神楽優勢で進んでいた。ナミはかなりへばり始め、立っていることもおぼつかない様子だ。神楽はそんなナミに近付きプリマヴェーラを取りあげると、真っ二つにポキリ。プリマヴェーラの効力を失ったナミは、マテリアライズも解除され、その場にバタリ。
神楽「あとは自分で考えて行動しなさい。じゃーね。早く逃げないと、また世の中が変わっちゃうわよ」
ナミ「なんて勝手なの、どいつもこいつも」
神楽「あなたは、いつも誰かに依存してるのよ、ナミ」
工エエェ(´д`)ェエエ工
ぐったりしたナミを放置プレイとか、いくらなんでも可哀想すぎる・・・。つーか、ナミのセリフってスタッフの自虐ネタ?w

▶ 秋葉 vs 青パルド
ハイパースペースの断層に突入した秋葉たちの目の前に、巨大レオパルドが現れる。青パルドは『孤高の雷』(仮)で秋葉たちを攻撃し始めるが、秋葉はイグジステンズの対ブレイン攻撃モードで反撃。『プロキシマの冠』もろともQTローズが切り離されたため、青パルドはイグジステンズの攻撃を無効化できず苦しみ始める。
赤パルド「やめろ!このバカ枯れ葉!!」
息を潜めた青パルドに代わり、叫びをあげたのは赤パルドだった。赤パルドの声を聞いた秋葉は、イグジステンズの攻撃を一時停止。ところがこれが青パルドの策略で、秋葉の攻撃が止んだ隙に、ほのかやいつき、イグジステンズはコロニーの外へ強制転送させられてしまう。
その直後、自暴自棄になった青パルドは、残りのエネルギーを使い全てを破壊しようと画策。秋葉は赤パルドに呼びかけるが反応なく、仕方なくコックピットの外に出て、巨大レオパルドに強烈なキックをお見舞いする。
秋葉「さっさと出て来なさいよ!このバカパルドぉぉぉおおおお!!!」
漫画版の秋葉みたいに黄金銃で撃つのかと思ったら、第18話みたいに蹴りで片をつけるとは・・・。

▶ 赤パルド vs 青パルド
秋葉の一蹴りで赤パルドが復活。青パルドはブレインの中から弾き出される。それを見たネルヴァルは、ネルヴァル・エクスクルーシブ・コントロールを発動し、自らの人間体の中に青パルドを転送。そして、青パルドを人間体もろとも奈落の底へ落下とさせる。
ネルヴァル「レオパルド!今だ!私を撃て!!」
赤パルド「なに?」
ネルヴァル「残りの一撃で撃て!このカテドラル・ベンディスカを!私の中にいるプリンス・オブ・ダークネスと伴に!!」
青パルド「バカな、撃てるものか。ネルヴァルは貴様の父親。実の父に手を下すというのか」
ネルヴァル「迷わず撃て!レオパルド!!撃つのだ!お前自身の負の姿を!この父の犯した罪と伴に!息子よ!!」
赤パルド「喜んで!!」
赤パルドは何の躊躇もなくレオパルドキャノンを発射。青パルドはカテドラル・ベンディスカ共々、宇宙の塵へと化していった・・・。
▶ 作戦終了
こうして青パルド打倒作戦は終了。ネルヴァルは獅子堂陣営に投降し、桜のオモチャに。カークウッドの電源も確保され、復旧が始まった。そして、風音やいつきたちは秋葉を迎えにレオパルド・コロニーに向かったが、そこに秋葉の姿は無く・・・。
いつき「いったいどうゆうことです!?秋葉さんがいないって!そんな・・・」
赤パルド「僕が知るか!体を取り戻したら、いなくなっていたんだ」
風音「次元断層の破壊と同時に、ハイパードライブで飛ばされたということ・・・」
その場に漂う諦めムード。一人いつきだけが秋葉の捜索を訴えるが、風音たちは意気消沈。そんな中、レオパルド・ルームに来た神楽は、秋葉を探す手段があることを告げる。
神楽「探せる筈よ。あの子と繋がっているレオパルドなら」
神楽の助言を受け、レオパルドやいつきたちは勿論、クサンチッペ、ベンケイも総動員し、秋葉の捜索活動がスタートした。
フォン博士のセリフを聞くに、神楽はほのかやイグジステンズ同様、遺伝子操作で作られた対ネルヴァル用の生体兵器なのか?そうなると、神楽の能力を受け継ぐ獅子堂5姉妹も、普通の人間ではないってことになるが・・・。
エンディング

▶ 秋葉の帰還
イモちゃんと一緒に、どこかの宙域に飛ばされた秋葉。
秋葉「けっきょく、あたし向いてなかったんだよなぁ『宇宙をかける少女』とか・・・」
イモちゃん「そんなの関係ないです!向いてなくたって、頑張ったお嬢様は偉いですよ!」
かなり深刻な状況にも拘わらず、二人の会話を聞くと再会の喜びの方が勝っているようだ。そして、この会話の後にレオパルドがジャンプアウトして登場。
秋葉「みんな探しに来てくれたんだ」
赤パルド「たまたまジャンプしたらお前がいただけだ。勘違いするな!」
そんなこんなで、秋葉は無事みんなのもとへ。そして、脱出ポッドに乗り宇宙を漂っていたナミも、つつじに救出され、目出度し目出度し。
( ゚д゚)ポカーン さすがソラカケ、なかなかやりおるわい
「宇宙をかける少女」総括
ソラカケで一番悔やまれるのは、途中からの路線変更。ギャグ風味のアニメが途中からシリアス展開になるというのは、過去いくつもあったけど、自分の知る限りほとんど成功した試しが無い。商業的にも、作品そのものの評価でも。
路線変更の分岐点は第15話でのシリーズ構成スタッフの変更であるのは間違いない。バカアニメ好きとしては、シリーズ前半の「なんちゃってSFバカアニメ」路線をそのまま続けて欲しかったけど、どこかで大人の事情が働いたのだろう。特に野球回みたいな番外編を堂々と放送する心意気には感動していただけに、非常に残念だ。
最終回は、どっからどう見ても投げっぱなしエンド。全26話の中に散りばめられた伏線、その大部分が回収されていない。いくつかあげると――
- 神楽のメモ
- “宇宙をかける少女”の能力(ブレインとの関係)
- ネルヴァルとレオパルドが父子である件
- 神楽がネルヴァルに洗脳された経緯
- 神楽の容姿が50年前と変わらない件
- いつきの両親の行方
- ほのか死亡フラグ
- ほのかが「軌道喫茶えにぐま」を探していた理由(「えにぐま」の存在意義)
- ハコちゃんのその後
- フルカウルの“骸”
- まん丸焼きのレシピ
ざっと思いつくものだけでも、これだけある。BD/DVD版とか小説版とかで回収されるのかもしれないが、もうどうでもいいやw
また、物語的には当初の「秋葉の自分探し」が、いつの間にか「イモちゃんとの友情話」となり、一貫性が感じされなかった。これもシリーズ構成変更の影響だろうか?
キャラに目を向けると、生徒会メンバーとかエリカ&リリーとか、いったい何のために出て来たのかよく分からないキャラが多かったのも事実。そんな中にあって、ギャグ要員のブー&ミンの活躍には楽しませてもらった。彼女たちがいなければ、ソラカケの魅力はかなりダウンしていたことだろうw
そんな感じでアニメ自体は非常に残念な展開になってしまったが、ソラカケTVとかソララジとか、MAKOちゃん関連のコンテンツが多かった点は大収穫。声優方面では、なかなか充実した半年間だったv
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関連サイト
■ 宇宙をかける少女 (アニメ公式)■ そらかけ情報局 (サンライズ)
■ あにてれ 宇宙をかける少女 (テレビ東京)
■ 宇宙をかける少女 (Wikipedia)