[アニメ感想] 宇宙をかける少女 第25話
第25話 「黄昏れる神々」
アニメの内容に触れています。未見の方はご注意ください。
あらすじ
第25話のあらすじはあにてれ 宇宙をかける少女から引用しておきます。
50年前のミラーを取り付けたレオパルドはその妖刀の力で「プリンス・オブ・ダークネス」と変貌し、ネルヴァルに向けて反物質砲を撃つ。その頃、秋葉は QTアームズでネルヴァルへ、そこに待っていたのはプリマヴェーラを構えたナミだった。攻撃を仕掛けてくるナミに黄金銃を放つ秋葉。倒れるナミからアンチ QT波が出る。そして、イグジステンズに命令するが、ナミに目もくれず秋葉の元に集う。戸惑うナミに、心を取り戻した神楽は告げた。「イグジステンズは秋葉のもの」と。ショックを受けたナミは、その場から飛び去って行く。
コロニーに戻った秋葉は『宇宙をかける少女』の意味を知る。ブレインコロニーとの戦いに終止符を打つ存在。その運命を受け入れようとした秋葉だったが、風音の言葉に凍り付く。「レオパルドを殺しなさい」。悩む秋葉は、イモちゃんのことを思い出す。最後まで自分達を守ろうとしてくれたイモちゃんの姿に、秋葉は決意を固める。とその時、コロニーにナミの声が響いた。人類を粛正するという声明と共に、地球に向けて反物質砲が放たれた。人類の敵に回ったレオパルドとナミを止めるべく、秋葉は出撃する。
ストーリー&感想
アバンタイトル

▶ 戸惑いのイモちゃん
突貫工事が原因で青パルドと化したレオパルド。風音の命令を無視してカークウッドにジャンプアウトし、挨拶代わりにエナジャイズ・ミラーを破壊し始める。ネルヴァルはレオパルドの破壊行為を阻止し、50年前の決着をつけるため、自らの居城(カテドラル・ベンディスカ)で出撃。そして、目の前で起きている良い者と悪者の逆転劇に、戸惑いを隠せないイモちゃん。
イモちゃん「いったいどっちがいい人で、どっちが悪い人なんだか分かんなくなってきたです・・・」正義と悪の逆転はサンライズ・アニメの伝統芸なので、特段驚くような展開じゃないけど、わざわざイモちゃんのセリフでそれを語らせている点が、いかにもミスリードを誘っているっぽい。
Aパート

▶ ネルヴァルvs青パルド
ネルヴァル「私の世界を守るために作ったお前が、私に牙を剥くとは!」
青パルドに宣戦布告するネルヴァル。まずはシェーンブルク補正とベドノルツ効果云々の氷結弾をレオパルドに向けて発射。しかし、レオパルドはミラー(剣)の力を使いそれらを全て退け、秋葉の黄金銃なしでレオパルド・キャノンを発射。ネルヴァルの鉄壁の防御を打ち砕く。
一方その頃、レオパルド・キャノンが発射されたことで、コロニー内は大混乱。秋葉はその混乱に乗じてスターシルフ改に搭乗し、イモちゃんの居るネルヴァルコロニーに向けて出発する。途中、アレイダに行く手を阻まれそうになったが、秋葉を追い掛けてきたほのかといつきがアレイダを牽制。そして、ほのかから構造図を受け取った秋葉は、そのまま一気にネルヴァル・コロニー内に突入する。
▶ 秋葉とイモちゃん~束の間の再開~
ネルヴァル・コロニー内に飛び込んだ秋葉は、コロニーの中枢部でイモちゃんを発見。感動の再会を果たすが、それも束の間、突然爆発が発生。青パルドの命を受けた戦闘メカが強行突入してきた。それを見たネルヴァルは、イモちゃんを連れて緊急脱出。秋葉とイモちゃんは再び離ればなれとなってしまった。
ネルヴァルいくらなんでも弱すぎ。レオパルドの反物質砲がどんな盾も打ち破る「矛」だとすると、ネルヴァルの完全防御システムはどんな攻撃も退ける「盾」。まさに矛盾だけど、SFアニメの世界では「矛」の方が有利なのかね。ロンギヌスの槍とATフィールドの場合も、ロンギヌスの槍の方が勝ったしw

▶ 暴走するナミ
カテドラル・ベンディスカ内の軌道喫茶「えにぐま」。前回、ネルヴァルから解雇されたナミは、突然騒がしくなった外の様子を見てニンマリ。自ら悪の帝王となりこの世界を破壊する決意を固め、その手始めとして「えにぐま」を破壊する。
爆発炎上する「えにぐま」の外に出たナミは、秋葉の乗るスターシルフ改の不時着を目撃。コックピットから出て来た秋葉に宣戦布告。獅子堂家を滅亡させるため、姉を一人ずつ殺していく計画らしい。ところが、秋葉はナミの挑発に対して「イモちゃんを迎えに来ただけ、そんなの知らないよ!」とか「あんたなんかにかまってる場合じゃないの!」と言い放ち、その言葉がナミの激情を増幅させてしまう。
この後、ナミから一方的な攻撃を受け、秋葉はついには崖っぷちに追い込まれてしまう。圧倒的に優位な状況となったナミは、秋葉に対して言いたい放題だ。しかし、ここで意外な救世主が登場。ナミが呼んだイグジステンズを追ってきたアレイダだ。更に、アレイダを追ってきたほのかといつきも現れ混戦模様に。ナミの裏切り行為で、まずはアレイダが吹き飛ばされ、続いてほのかといつきのQTアームズも撃墜。ほのかといつきは何とか不時着するが、更に攻撃の手を緩めようとしないナミ。逃げ場のないほのか達は絶体絶命のピンチに陥るが、そんな中、秋葉の黄金銃がナミの体を貫く。
「えにぐま」のリクエストボードに貼られていた神楽メモが消えているじゃないか。普通に考えれば、前回のAパートでイモちゃんがメモを見つめていたから、持ち去ったのはイモちゃんでしょう。メモの内容については、この後のシーンで神楽の洗脳が解かれるので、神楽本人の口から語ることもできそうだけど、いったいどうするんだろう?ヒントは第14話で神楽がメモを貼る際に言っていた「もしも自分がネルヴァルを倒せなければ」というセリフにありそうな気がする。ソラカケお得意のミスリードかもしれないけどw

▶ 復活の神楽~解かれた洗脳~
秋葉の黄金銃の直撃を受けた直後、ナミの体から緑色の閃光が放出。第21話の高嶺の時と同様、解き放たれたナミのアンチQT能力により、ほのかの体から消え去るネルヴァルの紋章。更に、神楽に掛けられていた洗脳も吹き飛ばされる。
一方、秋葉に撃たれたことにナミは怒り心頭。プリマヴェーラを振り上げて秋葉に殴りかかるが、自らが召還したイグジステンズにより阻止される。神楽によると、イグジステンズはもともと“宇宙をかける少女”を護るための存在だとか。それを知ったナミは憤懣やる方なくなり、その場を逃走。そして、ほのかと神楽は感動の再会を果たすのであった・・・。(ここでAパート終了)
けっきょく「アレイダ=洗脳された神楽」であることがはっきりしたけど、そうなると何で50年前と同じ姿なのかという新たな疑問が・・・。ほのか(イグジステンズ)みたいな対ネルヴァル用の生物兵器ってオチはなしですよw
Bパート

▶ クサンチッペと時雨
クサンチッペのコロニーに乗り込み、修理の進捗状況を管理している時雨。クサンチッペが奏でる音痴な鼻歌を聞かされたり、風音たちからの連絡が途絶えたりと、悩みの種は尽きない。そんな中、クサンチッペの居る宙域に、薄れた粗大ゴミが漂流してきた。
▶ 怒髪天を衝くつつじ
粗大ゴミの正体は、青パルドにフルボッコされたベンケイ。そして、その内部ではつつじの葬儀が執り行われていた。ベンケイはつつじの眠る棺桶に献花し弔いの言葉を贈るが、いきなり棺桶のフタが蹴り飛ばされる。つつじ死亡はベンケイの早とちりだった模様。
復活したつつじは、レオパルドに対する敵意をむき出しにし、弱気になっているベンケイを叱咤激励し始める。
つつじ「私の帝国に弓を引いたあの“ちくわ野郎”を輪切りにして、太陽にくべてやるのよ!そしてドーナツのようにこんがりと揚げてやるわ!!」
ところがこの直後、つつじは空腹でバタリ。イライラの原因はこれかw

▶ 宇宙をかける少女
ICPの誘導ビーコンに従い、風音たちのもとに到着した秋葉・ほのか・いつきの三人。風音は秋葉の身勝手な行動を戒めるため、秋葉の頬を平手打ち。命令を無視して飛び出したいつきも、ウルからお叱りを受ける。更に、その様子を見て笑ったブー&ミンは、その原因のいったんを担ったかどでニーナから頭をポカリ。
風音は「これが戦争だったら敵前逃亡で処刑されている」と秋葉に言い聞かせるが、風音の一方的な言いように秋葉は反発。逆に、風音に食って掛かる。
秋葉「だいたい何なのよ?!“宇宙をかける少女”って!」
神楽「イグジステンズのクイーンにして、黄金銃を持つ乙女。ブレインコロニーとの戦いに終止符を打つ。それが“宇宙をかける少女”」
秋葉の問いかけに答えたのは、風音ではなく神楽。ここで初めてその声の主、神楽の存在に気づいたフォンや賀統たちは驚きを隠せない。そして、ほのかと神楽自身の口からアレイダの呪縛が解かれたことを聞かされ、歓喜に沸く賀統たち。そんな彼らを前にして、神楽は「えにぐま同盟」の復活を宣言。更に、秋葉の肩に両手を添え、こう告げた・・・。
神楽「秋葉ちゃん、あなたは最後の希望。私は“宇宙をかける少女”として、戦いの全てを終わらせることは出来なかった。でも、あなたならきっと出来る。私の“願い”を受け継いでくれたあなたなら」
神楽の言葉を聞いたほのか、いつきたちは秋葉の周りに集まり、一緒に戦うことを表明。
ほのか「命令を!秋葉・・・。私たちは、この瞬間のために生まれてきた。戦いを終わらせるために」
いつき「私も力になります」
ミン「神凪ばっかりいい格好させないわよ!」
ブー「ブレインコロニーなんか『ふー』だよ」
周囲の思わぬ展開に、秋葉も態度を豹変。
秋葉「分かった・・・やってみる。私、やってみるよ、お姉ちゃん!」
しかし秋葉に待ち受けていた使命は、レオパルドを倒すことであった・・・。
風音たちの避難先って、ちょっと前まで難民キャンプにしていた第48商業ステーション「ブルーバード・モール」なのか?このシーンの冒頭で、背景の奥の方に一瞬チラッと映ってたけど。ただ、ブルーバード・モール内にあんなだだっ広い砂漠みたいな空間あったっけ?・・・と思ってよく見たら、後ろに転がっている構造物は獅子堂元老院の建物か。
矢蔵たちのセリフ「この場にそぐわぬ冗談は」とか、「昔からああやって上手く誰かに仕事を振るんじゃ」、「間違いなく神楽様だ」を聞くと、神楽というのはお茶目なんだけど、相当なやり手らしい。上から目線一本槍の風音も少しは見習うべきw
それにしても、あれだけ反発していた秋葉が、神楽の一言でコロリと態度を変えるとは・・・。もしかして、これが神楽の能力『願い』の力なのか!?

▶ ネルヴァルの目的
ネルヴァル頭脳体とイモちゃんは、ネルヴァルの中枢部(構造体と人類の歴史の全てが記録されている)に退避していた。人工的な夕陽に照らされる、高層ビルの林立する広大な都市。未来的だけど、どこか懐かしい匂いのする空間だ。そんな場所で、自分語りを始めるネルヴァル。
ネルヴァル「美しく循環する完全なる人間社会。人間の究極的な理想を実現する。それは私の自己実現でもあったんだ。快適な空間とやるべき事を与えられることで、人間は安定し満足する。ナミという素材から私は確証を得た」
▶ ナミと黒い神様
ネルヴァルが破壊された「えにぐま」を見て憮然としている頃、ナミは青パルドと遭遇していた。
ナミ「こんなくだらない世界。何もかもぶっ壊してやりたい」
青パルド「おまえも破壊を望む者か?」
ナミ「黒い・・・神様」
青パルド「名を聞こう」
ナミ「宇宙をかける少女、ブラック。な~んてね」
青パルド「おもしろい。我がもとへ来るがよい。宇宙をかける少女ブラック」
こうして、意気投合した青パルドとナミはタッグを組むことに。
ネルヴァルの掲げる人類の保護っていうと螺旋王を思い出す。外敵から人類を保護していた螺旋王に対して、ネルヴァルのは人類補完計画に近いものだけどw

▶ 秋葉の決意
レオパルドを自分の手で倒すことになり、苦悩を隠せず落ち込む秋葉。そんな秋葉を神楽が説得するが、秋葉にやる気を起こさせたのは、神楽の言葉ではなくイモちゃんであった。危機的状況でも秋葉の心配をしてくれたイモちゃんの態度を思い出して(`・ω・´) シャキーン
そんなこんなで、レオパルド打倒を決意した秋葉は、風音たちにそれを告げる。一方、神楽はナミの暴走を止めるため出発しようとするが・・・
▶ 始まった粛正
ナミ「聞け!愚民ども!」
突然鳴り響くナミの声。そしてモニターに姿を現したナミは、青パルド(プリンス・オブ・ダークネス)がこらから執り行う粛正行動を宣告。この直後、青パルドはレオパルドキャノンを地球に向けて発射。その直撃を受けた獅子堂島は、爆発して炎上。秋葉達は呆然と立ちつくすのであった。
最後のカットにレオパルド(赤パルド)が出て来たけど、完全に人格が入れ替わってなかった模様。そうなると、最終回は秋葉が黄金銃で青パルドを撃って『願い』をインストールし、赤パルド復活っていう展開でしょうか。そして未だに謎が明かされていない神楽のメモが、どう絡んでくるのか。楽しみでもあり、心配でもありますw
第25話のポイント (順不同)
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関連サイト
■ 宇宙をかける少女 (アニメ公式)■ そらかけ情報局 (サンライズ)
■ あにてれ 宇宙をかける少女 (テレビ東京)
■ 宇宙をかける少女 (Wikipedia)