[アニメ感想] Phantom~Requiem for the Phantom~ 第12話 「亡霊」
第12話 「亡霊」
アニメや原作ゲームの内容に触れています。ネタバレにご注意ください。
あらすじ
第12話のあらすじはテレビ東京・あにてれ Phantom~Requiem for the Phantom~から引用しておきます。
多発する不可解な暗殺事件。昨年だけで、20人を超える大物が犠牲となり全米の暗黒街に戦慄を与えていた・・・。
一連の暗殺はインフェルノのファントム・ツヴァイ・・・そう、玲二の手によるものだった。
サイス・マスターとの死闘から生還した後、玲二はファントムを襲名したのだった・・・。幹部も舌を巻く程の技量と自らの意志による組織への献身。最早、玲二は完全にインフェルノが操る恐怖の化身・ファントムになったかに見えた・・・。
だが、彼に意志などありはしなかった・・・。ただ肉体のみが生きているだけの亡霊。心はあの日から死んだまま・・・。そう、エレンを自らの手で撃ってしまったその日から・・・。
『意志なんかない―今の俺には・・・何も・・・何も感じなくなる・・・過ぎたことも先のことも、何もない』エレンの言葉の意味が今ならわかる・・・。
ストーリー&感想
今回からゲームの第2章に突入。ゲーム第1章の終盤に相当する第10話~第11話では改変やアニメオリジナル要素が見受けられ正直微妙でしたが、第2章の導入部となる今回は奇をてらった演出もなく、手堅くまとめられていたと思います。
アバンタイトル

玲二が“ファントム”を襲名して6ヶ月後。インフェルノのトップスナイパーとなった玲二は、敵対組織の幹部を次々と始末し、自らの意志で血塗られた毎日を繰り返していた・・・。
冒頭のこのシーンは、ほぼ原作準拠の内容となります。ただ、アニメではファントム襲名から6ヶ月後(サイス逃走から数えると3+6=9ヶ月後)となっていますが、ゲームではサイス逃走から1年後という設定です。
また、アニメの玲二は観劇中のデルーカ=レッツォをたった1発で仕留めていましたが、ゲームの玲二はアサルトライフルを掃射しています。アニメの方が優秀ってことかもw
キャルとジュディの会話シーンはアニメオリジナル。ゲーム中には、ジュディが生きている時の描写そのものがありません。
Aパート

「ファントム=アソシネート」を報道するTV番組。それを見ていた梧桐大輔はほくそ笑むが、志賀は「明日は我が身と」感じ始めていた・・・。
TV番組の報道内容は、ほぼ原作ゲームどおりです。ただし、梧桐大輔がこのTV番組を見ていましたが、これはアニメオリジナル。ゲームでは特に誰が見ているという描写はありません。また、このTV番組自体はアインに射殺されたカーク=エドワーズ記者(アニメでは第7話に登場)の足どりを追うものとなっています。
梧桐大輔と志賀の会話もアニメオリジナル。志賀が「明日は我が身」と言っているのを見ると、前回のサイスとの会談で、何やら吹き込まれたのかもしれません。
クロウディアがケータイをテーブルに置くシーンもゲームにはありません。彼女がメールを見ていたのか、誰かに電話していたのかよく分かりませんが、直前のシーンで志賀がケータイを握っていたことを考えると、その相手は志賀でしょうか?しかし、そうなると志賀の発言と辻褄が合わないような気もしますが・・・。

マグワイヤ、ワイズメル、クロウディアの幹部会議。議題は梧桐組のインフェルノ加盟の件。しかし、クロウディアの独断専行に怒りを露わにするワイズメル。マグワイヤの裁定で何とかその場は収まったが、クロウディアとワイズメルの間の対立がいよいよ表面化し始めた。
このシーンはセリフ回しを含めて原作ゲームに忠実です。異なる部分は、ワイズメルの「お前のデカいバスト」云々発言に対するクロウディアの反応くらいです。アニメのクロウディアは完全にスルーしていましたが、ゲームのクロウディアは「むっ」としてワイズメルを睨み返します。これは、クロウディアのキャラ設定の違いでしょうね。
なお、このシーンの中で挿入されていた梧桐大輔がゴルフをしている描写はアニメオリジナル。グリーンへのオンを狙って惜しくもカップインを逃したのは、この先立ち込める暗雲を暗示しているものと思われ。

幹部会が終了し、会議室から出て来たクロウディア。廊下には待機していたリズィ、そして玲二の姿があった。クロウディアは玲二の運転する車に乗り、自身の邸宅に向かう。
クロウディアとリズィ、クロウディアと玲二の会話の内容はゲーム準拠。ただ、ゲームには玲二がクロウディアの護衛役をリズィから委譲された件、玲二とリズィが最近のクロウディアについて話すシーンもあるのですが、その辺りはバッサリ削除されています。尺の都合と思われますが、リズィの人となりがよく分かる描写なので、ちょっと残念。それから、玲二がフェラーリF40を運転して、クロウディアを彼女の邸宅に送る描写も削除されていますね。

全裸シャワーキタ━━゜+.ヽ(≧▽≦)ノ.+゜━━ ッ !
( ゚∀゚)o彡゜オッパイ!オッパイ!ちゅっちゅちゅっちゅ!(;´Д`)ハァハァ
このシーンはゲームのクロウディアルートの描写を持ってきたのでしょうね。共通ルートの玲二はクロウディア邸に上がらず、早々に隠れ家(ノルマンディ通りにある貸しロフト)に戻ります。なお、PC版ゲームでは、クロウディアが玲二にパスポートを返した直後(アニメでいうと第8話)にも玲二とクロウディアの情事があります。

殺風景な隠れ家に戻った玲二は、エレンの言葉を思い出して、自らをさいなみ始める。
エレン『そのうちあなたも、何も感じなくなる。過ぎたことも、先のことも。何も無い・・・』
玲二『君の言うとおりだったよ、エレン・・・』
このシーンは、エレンのセリフ、玲二の自虐的なモノローグがゲームとは微妙に異なりますが、描かんとしていることはどちらも一緒です。ただ、サイスが瀕死のエレンを放置せず連れて行ったことを思い出し、エレンがもしかしたら生きているのでは?と考える描写は全て削除されています。尺の都合もあると思いますが、構成的に冗長となるのでカットしたのでしょう。あと、第4話のラストに出て来たモンゴル旅行のリーフレットが再登場してましたね。しかも2回もアップになってました。ネタバレ自重!w
新アイキャッチ
キャルのマペット人形の元ネタはレオンの1シーン。
![]() 新アイキャッチ(Bパート) |
映画『レオン』 |
Bパート

梧桐組とインフェルノの初取引は、25kgのコカインと500万ドルの交換。物々しい人数を避け、クロウディアと玲二の二人だけで取引現場(ワイズメルの縄張り)に向かう。ところが、二人が現場に到着したところ、梧桐組の手下は全員何者かにより射殺されていた。その様を見た玲二は、手口からプロの殺し屋の仕業と判断する。
このシーンの話の流れはゲームと同じですが、細かい部分が変更されています。まず、梧桐組の手下の武装が異なります。アニメでは拳銃を手にしていましたが、ゲームではSMG(ウージー)で武装しています。また、殺害方法もアニメのサイレンサー付き拳銃&大型ライフルに対して、ゲームは45口径クラスの拳銃&ナイフとなっています。
なお、玲二とクロウディアが乗っていた車はシボレー・アストロで、これはゲームと同じです。

視界の片隅に、梧桐組以外の死体を見つけた玲二。流れ弾に当たったと思われるその若い女性は、目を閉じ、胸の上で手を組まれている。
ここも話の流れは原作ゲームと一緒ですが、玲二が死体の状況からあれこれ分析する描写(モノローグ)が削除されています。

梧桐組との取引がご破算となった翌日。インフェルノの会議室。クロウディアがブラディーズの縄張りで騒ぎを起こしたことで、ワイズメルは怒り心頭だ。一方、クロウディアは責任の所在はワイズメルにあると言い放ち、二人の間に不穏な空気が流れ始める。不毛な言い争いに業を煮やしたマグワイヤは「見苦しい」と二人を一喝。そして、クロウディアには梧桐組のフォローを、ワイズメルは犯人捜しを命じるのであった。
一方、会議室の外では玲二とリズィの姿があった。玲二の依頼で、リズィは現場にあった女性の死体の身元を調査していたらしい。女性の名前はジュディ=ディヴェンス、26歳。特にマフィアとのつながりも無いというが、死体の状況に引っかかりを感じた玲二は、再び現場に向かうことに。
はい、ここもゲームと一緒です。ただ、マグワイヤがワイングラスをわざと床に落とす描写はアニメオリジナルです。以前の感想でも書きましたが、ゲームのマグワイヤはワイングラスではなく長煙管を常に手にしています。あと、ジュディはコールガールなのですが、すごくボカした表現に変更されてますね。

昨夜の現場に到着した玲二は、そこで一人の金髪少女と出会う。玲二は襲撃犯のことを尋ねてみるが、少女には心当たりさえ無いと言う。それを聞き無駄足だったと悟った玲二。長居は無用と判断し、その場を立ち去ろうとするが、突然少女に呼び止められる。
少女「待って!撃った奴を見つけて、あんたどうするつもり?」
玲二「ジュディを撃った奴には、相応の報いを受けさせる」
少女「できるの?それが・・・あんたには」
玲二「まあな」
少女「それなら、それなら、あたしも連れてって・・・あたし役に立てるよ」
玲二「だめだ」
少女を無視して、近くに停めてあった車に戻る玲二。キーを回し、車を発進させようとするが・・・。
玲二の車の車種、細かいセリフ回しを除き、このシーンもゲームそのままです。

突然、少女は車のボンネットに飛び乗り、ジュディを死なせた犯人を知っていると言い始める。少女は、昨晩の襲撃状況を一部始終見ていたらしい。玲二は唯一の目撃者である少女(キャル=ディヴェンス)から、更に詳しい話を聞き出すため、少女と行動を共にすることを決意する。
キャル「オケーイ玲二。じゃあ、あなたと私はこれからパートナーよ」
ここも話の流れはゲーム通りですが、キャルが車のボンネットの上に乗る描写はアニメオリジナル。いかにもキャルがやりそうなことなので、脚本家(`∀゚)bグッジョブ!キャルかわいいよキャル♥
それから、キャルの「オーケイ玲二」の後のセリフが変更されています。ゲームでは「じゃ、何か食べながら話しよ」です。あと、玲二とキャルが拳と拳でタッチるす描写、一番最後のハイウェイのシーンもアニメオリジナルです。
次回予告

何というサービスシーン。キャルのシャワーシーンってゲームには無かった筈だけど・・・。でも俺はロリ体型にはあんまり興味ないので、早く巨乳になぁ~れ!ドライになぁ~れ☆
銃器チェック
第12話に登場した銃器(回想シーンを除く)を適当に鑑定しておきます。何かお気付きの点がありましたらコメントください。
新アイキャッチの小型オート

新アイキャッチに出てきた小型オートはAMT Backup。トリガーガードの形状からダブルアクション専用モデルと思われ。ちなみにゲーム内では、キャルとクロウディアが.380ACP仕様のAMT Backupを使用しています。
(参考)YouTubeより
ツヴァイのライフル

ツヴァイのアサルトライフル
ツヴァイが舞台上で使ったアサルトライフルはM16のバリエーションで、ハンドガードが短めなのでM4カービンとしておきます。ちなみに第6話でアインも使っていました。
アバンタイトルのオート

アバンタイトルで登場したオート
アバンタイトルに登場したガンビーノ一家・構成員が使っていたオート。全体のシルエット、トリガーの形状からコルトガバメントまたはそのクローンでしょうか。
玲二のオート

玲二のオート
玲二のオートは、スライド上部が切り取られバレルがむきだしになってるっぽいので、毎度お馴染みのベレッタ92FSと思われ。
梧桐組・構成員のオート

梧桐組・構成員のオート
梧桐組・構成員のオート。①の銃はフレイム先端部分の形状、全体のシルエットからSIG SAUER P226あたり。②は画像が小さすぎて難しいですね。ハンマーが描かれていませんが、雰囲気的に①と同じとしておきます。③はスライド上部からバレルが見えているのでのベレッタ92FS。作画の影響で、フロントサイトの周辺が微妙ですがw ①~③は全てトカレフに訂正させていだきます。^_^;
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関連サイト
■ ニトロプラス10周年記念 ファントムプロジェクト「ファントム」 (TVアニメ公式)■ Phantom~Requiem for the Phantom~ (TV東京・あにてれ)
■ 月刊コミックアライブ オフィシャルサイト (メディアファクトリー公式)
■ ファントムシリーズ (ニトロプラス公式)
■ Phantom -PHANTOM OF INFERNO- (DVD VIDEO GAME公式/デジターボ)
■ ファントム-PHANTOM OF INFERNO- (PS2版公式/プリンセスソフト)
■ Phantom -PHANTOM OF INFERNO- (Wikipedia)
■ ファントム -PHANTOM OF INFERNO- シリーズ 銃火器データベース (MEDIAGUN DATABASE)
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