[アニメ感想] 宇宙をかける少女 第24話
第24話 「終末の呼び声」
アニメの内容に触れています。未見の方はご注意ください。
あらすじ
第24話のあらすじはあにてれ 宇宙をかける少女から引用しておきます。
イモちゃんが生きていることを知った秋葉は助けに行こうとするが、風音に止められ拘束されてしまう。その頃、イモちゃんは軌道喫茶『えにぐま』の中でネルヴァルとナミに出会っていた。イモちゃんのカークウッドを救うという行動に心を動かされたネルヴァルは、食事を用意し、イモちゃんの話をもっと聞きたいと言うのだった。
その時、部屋の電話が鳴り響きクサンチッペの敗北を知ったネルヴァルは戦いに備えベンケイを呼び戻そうとするが、つつじによって断られてしまう。人のように振る舞っていたことを非難されたネルヴァルは、人間を理解するのは不可能と判断しナミを置いて出て行ってしまう。一方、いつきとほのかは秋葉を拘束部屋から逃がすことに成功するが、風音に発見されてしまう。そこへミラーを返すため、ベンケイがワープしてきた。しかし、様子のおかしいレオパルドはベンケイに攻撃を加え、誰の制止も聞かなくなったレオパルドの前に、ネルヴァルが姿を現した。
ストーリー&感想
アバンタイトル

▶ 反物質ミサイル撃墜の真実
イモちゃんが生きていた!前回のラストにクサンチッペが語った衝撃の事実。反物質ミサイルを破壊したのはイモちゃんではなく、ネルヴァルのカテドラル・ベンディスカだったという。曰く・・・
「だいたい考えてみなさいよ。あんなちんけな乗り物で体当たりして防げるミサイルじゃないでしょ!」
ΩΩ Ω<な、なんだって――!!?
反物質ミサイルだから、通常物質のイモちゃんが特攻したことで対消滅が発生したと思っていたのに・・・。ソラカケがなんちゃってSFアニメであることをすっかり忘れていた俺がバカだったw
▶ レオパルドに異変が・・・
「冠」、「剣」、「華」といった自己実現パーツを装着し、7つの人工太陽からエネルギーの供給を受けることで50年前の力を取り戻したレオパルド。言うなれば常夏の漢、レオパルド・トロピカーナになったと高笑いするが、そこはかとない敗北感をぬぐい去ることができない。そして、それに呼応するかのように現れたのは青目のレオパルド(以下「青パルド」と表記)。レオパルドのもう一つの人格のようだ。
Aパート

▶ イモちゃん、ネルヴァルと対面
噂話による(?)くしゃみで突然目覚めたイモちゃん。反物質ミサイルに特攻し、自分は死亡したと思い込んでいる様子だ。更に、隣のベッドで眠っているナミの姿を見て慌てふためくが、その直後にネルヴァルが登場。ネルヴァルによるとナミもイモちゃんも生きていて、ここはカテドラル・ベンディスカの一区画だと言う。
軌道喫茶「えにぐま」はカテドラル・ベンディスカの中に移築されていたのか。こういう重要そうなことをさらりと言うよね、ソラカケって。とりあえず(._.) φ メモメモ
▶ 幽閉された秋葉
イモちゃんに会うため、ネルヴァルの所へ行こうとする秋葉。しかし、それは今後の戦局のキーパーソンである秋葉を、みすみすネルヴァルに渡すようなもの。風音は秋葉を引き留め、彼女を建物内の一室に幽閉する。いつきは秋葉拘束の件を風音に猛抗議するが、当然ながらそれが受け入れられるわけもなくションボリ。
▶ プリンス・オブ・ダークネス
その頃レオパルドはというと、自分と瓜二つの青パルドの出現に動揺を隠せないでいた。青パルドは自らをプリンス・オブ・ダークネスと名乗り、今ある姿が本当に自分の望んだものなのかをレオパルドに問い始める。
プリンス・オブ・ダークネス、直訳すると「闇の王子」。第1話と第17話でナミが「黒い神様」とつぶやき、レオパルドのことを怖れていたことと何か関係がありそうだ。ナミの遺伝子にプリンス・オブ・ダークネスへ恐怖が刻まれているのかもしれない。

▶ ネルヴァルとイモちゃんとナミ I
軌道喫茶「えにぐま」のカウンター席。謎の金髪男の正体がネルヴァルだと知り、驚きの叫びを上げるイモちゃん。一方、ネルヴァルはイモちゃんの勇気ある行動を褒め称え、そこから二人の会話が始まる。話題の中心は秋葉で、イモちゃんが語る秋葉像についてネルヴァルは興味津々な様子だ。
ネルヴァルとイモちゃんが普通に談笑していたところナミが登場。アンチQT能力を使ったせいか、体調が万全ではないらしい。そして、イモちゃんの姿を見たナミは秋葉も一緒に来ているのかと思い、そのことをイモちゃんに尋ねる。イモちゃんは自分一人であることを告げるが、その直後にお腹が「ぐぅ~っ」。アレイダに拉致られて以来、何も食べていないのが災いしたようだ。秋葉は箱の中で食べていたけどw
神楽が「えにぐま」のリクエストボードに貼ったメモが、さり気なく再登場。最近、急展開が続いていたので、その存在をすっかり忘れていた。第21話の感想でも書いたけど、秋葉がこのメモを見た時に何かが起きるんだろうね。イデオンの最終回みたいに、「その時であった、秋葉の『願い』が発動したのは・・・」となって最後は全員、因果地平の彼方へ。そして新たな宇宙が始まり、レオパルドは人間になり、秋葉たちと楽しく過ごしましたとさ・・・という超展開だったらスゴイ!w
▶ いつきとほのかの決意
秋葉をイモちゃんに会わせたいいつき。風音に秋葉の解放を断られ、ウルからも私情を挟むなと戒められるが、いつきは納得できない。そんな中、ほのかが登場し「レオパルドには秋葉が必要。でも秋葉にはイモが必要」と言う。その言葉を聞いたいつきは、ほのかと意気投合して秋葉の所へ向かうのであった。

▶ ネルヴァルとイモちゃんとナミ II
「人間を支配のもとに置くには、まず人間を知らなくてはならない。50年前は、その不可解さを軽視したために甚大な被害を出してしまった。だから私はこの『えにぐま』で人間を知ろうとしている」
そんなことを語りながら、「まん丸焼き」を作るネルヴァル。空腹だったイモちゃんは目の前に出された「まん丸焼き」を見て大喜び。なかなか気が利くじゃないか、ネルヴァル。これはきっと人間研究の成果なのだろう。味もなかなかの出来映えで、イモちゃんは大満足だ。
ところがその直後、何を血迷ったのか「まん丸焼き」にパルメザンチーズやダバスコ等を振り掛け始めるネルヴァル。アレイダから聞いたナポリタンの食べ方を「まん丸焼き」にも応用したようだ。以前得た知識を律儀に守る点は、人工知能の学習機能の成せる技か?
この後、イモちゃんとナミの会話となり、珍しいことにナミが自分の気持ちを吐露することに・・・。
イモちゃん「まん丸焼き食べてると、お嬢様思い出します・・・。お嬢様と一緒だから美味しいんです」
ナミ「そんなこと言ってるから、秋葉もあんたもお互いから卒業できないんじゃないの?」
イモちゃん「そんなの関係ないです!何かいいことが、嬉しいことがあったら、私は一番先にお嬢様に言います。お嬢様の嬉しいことは私だって嬉しいです。お嬢様が悲しい時は私も悲しいです。一緒の気持ちなんです!秋葉お嬢様に会いたいです・・・」
ナミ「あたしは他人と接して上手くいったことなんて無かった。ネルヴァルとかアレイダみたいなモンスターの側に居る方が、よっぽどマシ。人類なんてクソ喰らえよ!」
そして、カウンターの黒電話が突然鳴り響き、Aパートは終了。
Bパート

▶ いつきとほのかの秋葉解放作戦
建物の一室に幽閉された秋葉。扉は施錠され、廊下ではエリカ&リリーが警備にあたっている。廊下の陰には、その様子を探っているいつきとほのかの姿があった。そして当直の交代時間となり、ブー&ミンに警備の任が引き継がれたのを機に、秋葉解放作戦を決行。第1弾は首無しの西洋甲冑でブー&ミンを怖がらせ、その隙に秋葉を助け出すというもの。しかし、ブー&ミンはそれをエリカ&リリーの悪戯と思い込み、渾身の蹴りで首なし甲冑を撃退する。
一方、ブー&ミンの怪奇課順応に驚きを隠せないいつき。これ以上のビックリドッキリ作戦は無駄であることを悟り、二人に理由を話して見方になってもらう作戦に変更。ブー&ミンに近付いたいつきは二人に話しかけるが、懐中電灯で顔を下から照らしたため、二人は本物の幽霊と勘違い。部屋の鍵を投げ出し、一目散に逃げ出してしまった。いつきのお手柄を見て、ほのかからもお褒めの言葉が掛けられる。
ほのか「ル())!|゚ ー゚ノ!|b グッジョブ」
この後、いつきとほのかは拾った鍵で扉を開いて秋葉を解放。イモちゃんに会うため、まずはQTアームズを駐機させている場所に向かうこととなった。
エリカ&リリーが交代に来たブー&ミンを睨み付けていたけど、いまだに過去のわだかまりを根に持っているのかw

▶ ベンケイとの交渉
黒電話でクサンチッペ敗北の一報を受けたネルヴァルは、カークウッドの首相官邸に帰還。アレイダから事の詳細を知らされる。そして今後の戦局を考えると味方は大いに越したことはないということで、ベンケイを呼び戻すことに。ネルヴァルからの連絡を受けたベンケイは歓喜し、二つ返事でネルヴァル陣営への復帰を受諾。早速、ネルヴァルの指示を仰ぐことになったが、つつじがそれに待ったを掛ける。つつじは自分たちが独立した勢力であることを告げ、ネルヴァルの誘いを拒否。ベンケイは憤慨するが、つつじはベンケイの言葉には一切聞く耳を持たない。
一方、ネルヴァルはつつじの出自に言及。つつじは代々ネルヴァルを支えてきた一族(ネルヴァリスト)の出身だという。しかし、つつじはネルヴァルの政策に失望したと言い放ち、交渉は決裂。つつじの独演会を聞かされたネルヴァルは、何か思うところがあったらしく、この後一人で思案に暮れることとなった。
▶ つつじの秘策
つつじの介入で、ネルヴァル陣営への返り咲きを無に帰されたベンケイは怒り心頭。つつじの指示を無視して、ネルヴァルの所へ戻ろうと進路を変更し始める。ところがその直後、突然ノコギリが稼働し始め、ベンケイのボディーを刻み出した。ベンケイを服従させるために、つつじがノコギリを操作したのだ。第22話でつつじが一時的に姿を消したのは、ノコギリ制御の配線工事をしていたらしい。こうして、ベンケイはつつじに従うこととなったが、武士(もののふ)としてのケジメを付けるため、レオパルドから奪ったミラーを返却したいと言う。つつじはそれを許可するが、この判断が災いのもとに・・・。
このシーンでは、つつじ行方不明の伏線が回収。更に、つつじの一族の秘密も判明したけど、もはやどうでもいいような気がしないでもないw

▶ ナミ、お払い箱
「えにぐま」に戻ったネルヴァルは、しばし思案に暮れていたが、「けっきょく人間など理解できない」との結論に達する。それを聞いたナミは「悪魔の帝王になって、この世界を壊してよ」といきまく。しかし、ネルヴァルとナミの考えには隔たりが生じていたようだ。
ネルヴァル「私の計画は世界の破滅のために在るのではない。コロニーと人間との合理的な関係を極めるためのものだ。君はもう十分に働いてくれた・・・」
そう言うと、ネルヴァルは「えにぐま」を立ち去ってしまった。
ここに来てまさかのナミ解雇。次回以降、ナミがアンチQT能力を使い大暴れってことか?少なくとも、ナミにはつつじみたいな独立勢力を目指すという考えは無さそう。まあ何にせよ、ナミの行動が今後の展開を大きく左右しそうな気がする。
▶ 秋葉、いつき、ほのかの友情
秋葉、いつき、ほのかの三人は、QTアームズの駐機場に到着。ここで突然、いつきが「私をぶってください」と秋葉に言い出す。いつきは秋葉を平手打ちした件をまだ気にしているらしい。いつきの突飛な申し出にビックリしたものの、今日の件も含めて礼を述べる秋葉。そして、それを聞いたほのかは「当然のことをしただけ・・・だって私たちは友達」と言い、顔を赤らめるのであった。
そんな感じで三人が友情を再確認していたところ、風音やニーナたちも到着。風音はカークウッド奪還作戦の開始まで、いつきやほのかも一緒に拘束すると通告する。秋葉は反発するが、風音は「あなたを守るため」と言い返し、睨み合う二人。ところがここで、新たな事態が発生。風音の指示でこの宙域を離脱していたベンケイが、舞い戻って来たのだ。

▶ 暴走するレオパルド
ミラーを返しに来たベンケイは、その旨をレオパルドに伝える。そして、今後一切関わりを持たないと宣言。ところが、それを聞いたレオパルドは「剣」を光らせ、いきなりベンケイを攻撃し始める。ベンケイコロニーはいたるところで炎上。中にいたつつじは意識を失い、ベンケイの呼びかけにも答えず・・・。
一方レオパルドコロニー内では、風音や秋葉たちが突然動き始めたレオパルドに慌てふためいていた。ウルによると「慣性制御のリミット値を超えた起動」らしい。風音はレオパルドに呼びかけるが、まるで応答無し。路面電車の運行も停止されたため、風音たちは高嶺の運転する車に乗り、レオパルドルームへ向かう。しかし、レオパルドは部屋の扉を固く閉ざして、中に入ることさえできない。ほのかがEXQT能力を使い扉の破壊を試みるも、敢えなく失敗。逆にほのか自身が力尽き、その場に倒れ込んでしまった・・・。
フォン博士によると「剣」は「妖刀」で、レオパルドの暴走は取り付け工程を端折ったことが原因らしい。そうこうしている間にも、レオパルドはカークウッドにジャンプアウト。カークウッド宙域にある発電ミラーを次々と破壊し始める。秋葉の言葉にも耳を貸さず、この世界の支配者きどりのレオパルド。もはやレオパルドを制止できる者は居ないのかと思われたその時、意外な救世主が現れた。
ネルヴァル「どうやら少しばかり悪戯が過ぎるようだな。レオパルドよ。その様子では、まだまだこの世界は譲れんな。息子よ!」
第7話でもネルヴァルが「いずれまた会えよう・・・息子よ」って言ってたっけ。神楽のメモもそうだけど、今回は忘れていた伏線を思い出させる描写が多い。この二つの伏線と青パルド出現、ナミの解雇、そして秋葉の能力『願い』はどこかでリンクしそうな気がしてきた。ただ、予想の斜め上を行くソラカケなので、ネルヴァルと秋葉たちが一時的に協定を結ぶっていう展開は無いでしょう。たぶんw
第24話のポイント (順不同)
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関連サイト
■ 宇宙をかける少女 (アニメ公式)■ そらかけ情報局 (サンライズ)
■ あにてれ 宇宙をかける少女 (テレビ東京)
■ 宇宙をかける少女 (Wikipedia)