[アニメ感想] 宇宙をかける少女 第21話
第21話 「小さな勇気」
アニメの内容に触れています。未見の方はご注意ください。
あらすじ
第21話のあらすじはあにてれ 宇宙をかける少女から引用しておきます。
箱に閉じこめられた秋葉は、イモちゃんの声も聞こえなくなり、次第に居心地の良さを感じるようになる。その頃、つつじとベンケイは風音との取引で『プロキシマの冠』を回収しようと太陽の近くにワープしていた。ふたりは冠の回収に成功するが、つつじが行方不明になってしまう。一方、カークウッドへの潜入を試みていたいつき達は会話の中で、時雨も地球孤児だということを知る。
負傷したナミが目を覚ました場所は『軌道喫茶えにぐま』だった。1階のキッチンでナポリタンを料理するネルヴァル。そこに神楽が入ってきて三人で食事をする。一方、クサンチッペ内部では秋葉が箱の中で自我を失っていく。しかし、イモちゃんとの思い出により自分自身を取り戻すと、コロニーからの脱出を試みる。地球へ向かっていたほのかは高嶺と対峙。ナミも駆けつけ戦いになるがほのかを逃してしまう。その頃、脱出に成功した秋葉とイモちゃんはカークウッドへ向うが、そこに巨大なミサイルが迫る。秋葉を逃がしたイモちゃんは、自らの命を犠牲にしミサイルへと体当たりするのだった。
ストーリー&感想
アバンタイトル

▶ 月総督の決断
ウーレ人民共和圏と結託し、カークウッドの先生殲滅作戦を決断した月総督。災いが自分たちに飛び火するのを恐れ、カークウッドを中の住民もろとも葬り去るつもりだ。その命令を受けた月面防空総隊司令(ヤマギワ)は、OU(オービタル・ユニオン)の指示無しでは動かないと断固抗議。総督と対峙する。しかし、風音に高速船を貸し出したことを咎められ、身柄を拘束されてしまうのであった。
第17話に登場した怪しい人物は、ネルヴァリストではなくウーレ人民共和圏のスパイ(情報局員)だったのか・・・。言われてみれば、確かにインド人っぽい格好をしている。あと気になったのは月の総督閣下。どう見ても宇宙人(それもガミラス星人)にしか見えないのですがw
Aパート

▶ インスマス暗礁
ステルス潜行でインスマス暗礁を目指すレオパルドと風音たち。インスマス暗礁は、資源を掘り尽くしてサルガッソ化した宇宙の産業遺産。その宙域を漂う岩石群の中にレオパルドの自己実現パーツ「剣」があるらしい。しかし、秘密を知る獅子堂元老院・長老が不在で、探し出すのは容易ではなさそうだ。

▶ 箱の中の秋葉 I
クサンチッペコロニー。箱に閉じ込められた秋葉は、何かを大発見。扉を開けるスイッチかと思いきや、「ジュースが出た」とのこと。どうやら、欲しい物をキーボードで入力すると、それが供給される仕組みになっているらしい。箱の中の住人が外に出たがらない理由は、この至れり尽くせりの賄い付きシステムにあり、秋葉もそれに取り込まれていく。「なんだか・・・・ここ・・・・居心地イイかも・・・・」
フルカウル―何という理想的な箱!干し芋の欲しいモノを打ち込むとそれが出て来るなんて、正にパラダイス・オブ・ヒッキーアイテム。やっぱネルヴァルっていい奴なんじゃね?

▶ つつじとベンケイ~プロキシマの冠を発見~
風音との契約―プロキシマの冠の回収―を履行するため、指示された座標にジャンプアウトしたベンケイ。目的の冠は発見できたが、そこは灼熱の地獄だった。目の前に迫るギラギラと輝く太陽を見て、慌てふためくベンケイ。彼は任務を放棄して引き返そうとするが、ここでつつじが例の人生哲学を語り始める。つつじの訳の分からない講釈を聞き、ベンケイは半ばヤケクソ状態に。そして、コロナの発生する太陽目がけて飛び込むのであった。

▶ いつきと時雨~アースオーフェン~
風音の許可を得てカークウッドに向かういつき、ウル、生徒会メンバー。いつきの正体が下山むつみであることは、時雨にはバレバレだった模様(当然かw)。そして、いつきと時雨の会話の中から、時雨もアースオーフェン(宇宙孤児)であることが判明する。
時雨がアースオーフェンって設定、何かの伏線であることは見え見えだけど、まさか生き別れのお兄さんとか?
▶ 箱の中の秋葉 II
すっかり箱の魅力に取り憑かれてしまった秋葉。
「ここにいれば好きなものだけ見ていればいい」
「聞きたくない言葉は聞かなくていい・・・」
秋葉の急変に心配したイモちゃんは、箱の外から叫び続けるが、それを聞いた秋葉の反応は――
「なんだかイモちゃんの声うるさい」
そして愕然とするイモちゃんに対して、秋葉は交信を断ってしまった。

▶ ネルヴァルとナポリタン
夕陽の射し込む部屋で目覚めたナミ。ウーレ人民共和圏の刺客ドロイド(ズァンメン)に胸部を貫かれて意識を失っていたが、幸い一命をとりとめたらしい。ナミが部屋を出ると、そこは古風な建物の2階。階下からは繊細でムーディな音楽が聴こえてくる。そして喫茶店とおぼしき1階では、料理を作っているネルヴァルの姿が!奇妙な光景にナミは訝しむが、当のネルヴァルは座って待っているように言う。
ネルヴァルが作っていたのはナポリタン。ナミはそれを一口食べるが、かなりの不味さ。ネルヴァルはそれを否定し味見をするが、感想を述べようとした矢先にアレイダが登場。クサンチッペをカークウッドに向かわせた件、反乱軍の船が地球に向かっているので高嶺を出撃させた件を報告する。しかし、それを聞いたネルヴァルは何やら浮かない顔だ。レシピ通りに作ったナポリタンが不味かったことが原因らしい。
アレイダは甲冑を脱ぎ、ナミとネルヴァルの座っているテーブルに同席。パルメザンチーズやタバスコ等を掴むと、それをナポリタンの上にどかっと掛け始めた。これが「えにぐま」のナポリタンの正しい食べ方らしい。ナミは恐る恐る調味料が山盛りのナポリタンを口に運ぶが、予想に反した美味さで大喜び。ネルヴァルも驚きの表情を浮かべ、この型破りな味付けに納得するのであった。
このシーンは、料理を作るネルヴァルというシュールな描写に目が行きがちだけど、お遊びで入れているとは思えないので、きっと何かある筈。神楽がカウンターに貼り付けたメモの件が解明されていないことを考えると、秋葉がここ「えにぐま」を訪れた際に、物語が重大な局面を迎えると思われ。
細かい所を見ていくと、軌道喫茶「えにぐま」のナポリタンが不味い件は第17話でほのかが語っていたが、けっきょくレシピに問題があったようだ。ネルヴァルが50年前もコックをやっていたという超展開だったら、もっと面白いけど、さすがにそれは無いだろう。
料理に大量の調味料を掛けるのは「ガン×ソード」の主人公ヴァンが元ネタか?(参考:第1話[4分20秒あたり])もっとも、あっちは美味い料理に振り掛けているのに対して、神楽は不味い料理に掛けて元の味を消し去ってるんだけどw
あと気になったのは、神楽が調味料を掛けているカットのBGM。ソラカケのBGMはプログレを意識して作曲したとは聞いていたけど、このBGMはどっからどう聞いても初期のキング・クリムゾンです。本当にありがとうございましたw

▶ 回収されたプロキシマの冠
灼熱の太陽に屈することなく、プロキシマの冠の回収に成功したベンケイ。しかし、自分をそそのかしたつつじの姿は、どこにも無く・・・。
次回予告映像を見ると虎縞ビキニが出てるんだけど、なんかミスリードを誘うミスリードっぽい。ややこしいけど、視聴者の裏の裏をかいてやっぱり生きてましたという展開w
Bパート

▶ ナミの反発
ネルヴァルと向かい合わせの食事で、ナミは緊張気味。獅子堂の屋敷では姉妹全員がカウンターに腰掛けて食事をしていたので、こういった対面での食事の習慣は無かったようだ。
一方、ネルヴァルは獅子堂家の食事の習慣を聞き、興味深げに微笑む。そして、三人目の獅子堂家の娘がここにやって来ることを明かす。その娘とは「ブレインコロニーと話しのできる、もう一人の宇宙をかける少女」。しかし、それを聞いたナミは猛反発。怪我が完治していないにも拘わらず、店の外に飛び出して行ってしまった。理由の分からないネルヴァルはあっけに取られるが、この直後、店内の黒電話のベルが鳴り響いた・・・。
ナミが山盛りの砂糖をコーヒーに入れるのは第1話、第8話でも描かれていたが、、砂糖は体も心も狂わせる―学校・家庭内暴力も砂糖のとりすぎが関係[AA]によると砂糖を摂取しすぎるとキレやすくなるらしい。このアニメのスタッフは、ちゃんとナミの性格設定を考えてるんだなw

▶ 箱の中の秋葉 III
すっかり箱の魅力に取り憑かれてしまった秋葉。箱人間脳(笑)に冒され自我を喪失しかけるが、イモちゃんの呼びかけの中に登場した「まんまる焼き」に反応。「箱の中と現実の境目すら分からなくなる」寸前、なんとか目を覚ますことができた。
しかし、秋葉の目覚めは箱人間脳(笑)に冒された周囲の住民の猛反発を買うこととなった。チャット画面で秋葉は総バッシングされ、罵詈雑言を浴びせられる。しかし秋葉はチャットで言い返すことはせず、その怒りの矛先を箱の壁にぶつけるが、衝撃で箱は機能停止状態に。チャット画面は消え、その代わりに復旧コマンド入力画面が現れた。コマンドの入力文字数は8文字。「イモちゃん大好き」、「レオパルドのバカ」―秋葉は思いつく言葉を入力していくが、システムはまるで反応せず。困った秋葉は、ふと脳裏に思い浮かんだ「宇宙をかける少女」を入力してみた。
するとどうだろう。突然、箱を地面に固定していたロックが解除。秋葉の入った箱は自由に移動できるようになり、そのまま逃走を開始するのであった。
「一緒にまんまる焼き食べましょう」―今思えばこれがイモちゃんの死亡フラグだったのか・・・(;>_<;)

▶ ほのかに立ちはだかる高嶺
フォン博士を迎えに、一人でシャトルに乗り地球に向かっていたほのか。しかし、彼女の行く手を阻む敵が現れた。アレイダの命を受けた高嶺のQTアームズ・ラーバナだ。ほのかはシャトルを地球に送ることを優先し、シャトルを自動操縦に切り替え、自らはQTアームズに乗り移る。そして、高嶺との一騎打ちに・・・

▶ 脱出ポッド発見
イモちゃんの先導に従い箱を操縦する秋葉。後ろからはドローンが追い掛けてくるが、狭い通路に飛び込むことで、何とか追跡をまくことに成功する。そして逃げ込んだ部屋には、脱出ポッドが1台置かれていた。
(・_・)......ン?今気付いたんだけど、第10話に登場したハコちゃんの箱は自走できなかったけど、なんで秋葉の箱は移動できるの?バージョンアップしたの?

▶ ほのかvs高嶺・ナミ
高嶺のQTアームズと死闘を繰り広げるほのか。しかし、イグジステンズの寿命は情け容赦なく彼女を襲い、視界がぼやけ始める。それでも気力を振り絞り、高嶺のQTアームズに会心の一撃を浴びせることに成功。あとはトドメだけだ。
ところが、ここで予想外の敵が出現。えにぐまを飛び出してきたナミだ。ネルヴァルに聞かされた話で怒り心頭なナミは、その憤懣をほのかにぶつける。一方、この状況を不利とみたほのかは、QTアームズ・ウィガールの脚部を分離。それを囮に脱出を図る作戦に打って出るが、ほのかの乗る操縦ユニットは爆風に飛ばされてしまう。

▶ ナミvs高嶺~謎の光と消える紋章~
ほのかを撃退したナミであったが、それでもまだイライラは収まらなかったもよう。今度はその怒りの矛先を高嶺に向け、姉妹同志、味方同士の対決に。だがしかし、戦闘技術は高嶺の方が上で、あっさり返り討ちにあうナミ。高嶺のQTアームズの痛打を受け、戦闘不能状態となってしまった。
ところがここで、予想外の事態が発生。ナミの身体の中から緑色の光が溢れ出し、それを浴びた高嶺からネルヴァルの紋章が消えてしまったのだ!
ナミの中から放出された光は、何かの条件が揃うと出て来るという設定なのだろうか?例えば、地球の近くで危機に陥ると出て来るとか、獅子堂の姉妹同士で戦うと出て来るとか。

▶ カークウッドに飛来するミサイル
秋葉の箱とイモちゃんは脱出ポッドに乗り込み、クサンチッペ・コロニーの外へ。今居る場所は、カークウッド宙域の近くのようだ。脱出成功を喜ぶイモちゃんは、そのことを秋葉に伝えるが、その直後大きな震動が二人を襲う。突然ジャンプアウトして現れた無数のミサイルが、カークウッドを攻撃し始めたのだ。カークウッド潜入のため同宙域にいたいつきたちも、ミサイル攻撃のまっただ中に立たされている。
予期せぬミサイル攻撃にパニック状態に陥るクサンチッペであったが、ネルヴァルの指示に従い、ネルヴァル・エクスクルーシブ・コントロールを発動。ミサイルの第二派攻撃を何とか退けることに成功する。しかし、敵もさるもの。ジャンプアウト・ミサイルは前哨戦にすぎず、その後には究極の破壊兵器が控えていのだ!
ミサイルがジャンプアウトしてくる描写は「伝説巨神イデオン」の準光速ミサイルへのオマージュか?あっちもサンライズ作品だしw

▶ イモちゃんよ永遠に
敵が送り込んできたのは大型の反物質ミサイル。ネルヴァル・エクスクルーシブ・コントロールは立て続けに使用することができず、もはやクサンチッペにも為す術が無い。いつきやウルも完全に無力で、箱の中の秋葉に至っては事態を全く飲み込めず。いよいよここまでかと思われたその時、一人のナビ人が立ち上がった。
カークウッドに降りかかる未曾有の危機に立ち向かったのはイモちゃん。秋葉の箱をポッドの外に出すと、「アイ・ハブ・コントロール」の叫び声を上げ、反物質ミサイルに向け進路を切り始める。イモちゃんの脳裏には秋葉との楽しい日々が走馬燈のように駆けめぐる。そして秋葉に贈られる別れの言葉―「お嬢様、大好きです」。この直後、脱出ポッドはミサイルに正面から体当たり。ミサイルは閃光とともに大爆発。こうしてカークウッドの脅威は消え去った。小さなナビ人の大きな勇気で。
工エエェ(´д`)ェエエ工
これってネタでしょ?遺影まで作って、本当に手が込んでるよな・・・。どうせ最終回あたりに笑顔で再登場するんでしょ。まったく冗談キツイよ・・・・。だって誰しもが認めるソラカケの最萌えキャラでしょ、イモちゃんは!!。・゜゜・(>_<;)・゜゜・。
イモちゃんの命を奪った憎き反物質ミサイルは「宇宙戦艦ヤマト」の超巨大ミサイルが元ネタか?。デザインは今風に変更されているけど。
第21話のポイント
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関連サイト
■ 宇宙をかける少女 (アニメ公式)■ そらかけ情報局 (サンライズ)
■ あにてれ 宇宙をかける少女 (テレビ東京)
■ 宇宙をかける少女 (Wikipedia)