[アニメ感想] 宇宙をかける少女 第20話
第20話 「白銀の追跡」
アニメの内容に触れています。未見の方はご注意ください。
あらすじ
第20話のあらすじはあにてれ 宇宙をかける少女から引用しておきます。
箱に閉じこめられた秋葉は、外へ出る方法も見つからず困惑していた。その頃レオパルドコロニーでは、いつきの目の前でほのかが倒れた。病院に行こうと言ういつきに、目的を遂げるまで行けないとほのかは答える。一方、風音は異星人のステーションを手に入れるためにつつじとベンケイを説得。また、いつきと時雨はカークウッドへ秋葉の捜索へ向かい、ほのかはフォンを迎え入れるため、地球へと向かうのだった。
レオパルドは決戦に備え、獅子堂元老院の遺産が眠るインスマス暗礁へ。その頃、ネルヴァル人間体がウーレからの刺客に狙われていた。暗殺犯人のズァンメン 3体をナミとアレイダ、高嶺が追いかける。圧倒的なQTの力と戦闘力でズァンメンを破壊したナミ達は、その首を掲げてネルヴァルの元へ戻ったが、ズァンメンの首が最後の力を振り絞って放つ攻撃に、ナミはその胸を貫かれるのだった。
ストーリー&感想
アバンタイトル

▶ ネルヴァルの新しい居城
大量のスペースデブリが漂うカークウッド宙域。他のコロニー国家が送り込んだスパイ衛星が探りを入れている。警戒中の戦闘用ドローンがそれを発見し破壊しているが、今週に入って8機目だという。
首相官邸では、ナミとネルヴァリストの幹部(竜宮院・鰐淵・亀岡)が対峙。3幹部はネルヴァルの崇高な理念を掲げてナミの目に余る行動を諫めるが、ナミはそれを綺麗事だと一蹴する。対立の根は深そうだ。
一方その頃、ネルヴァルとアレイダの姿は新しい居城「カテドラル・ベンディスカ」にあった。「間もなくだな」と呟くネルヴァルの視線の先にあるのは、新OP映像にも登場している巨大な兜状のメカが鎮座していた。
カテドラル・○○というとグレンラガンに出て来たカテドラル・テラとかカテドラル・ラゼンガンを思い出す。「ベンディスカ」の綴りは「BENDISCA」とか「VENDISCA」あたりか?これらの単語で検索するとスペイン語っぽいんだけど、Google先生でも翻訳できないので固有名詞っぽい。大外れの可能性の方が高いけどw それと、巨大兜はネルヴァルの本体(頭脳体)ってことでFA?
Aパート

▶ 箱の中の秋葉 I
クサンチッペの実力行使により、箱の中に閉じ込められてしまった秋葉。外にいるイモちゃんの様子はモニター越しに見えるが、自分の声は外には届かないようだ。焦った秋葉が中から扉を叩くと、突然ホログラム入力キーボードが出現。これを使うことで、文字だけとはいえイモちゃんと会話ができるようになった秋葉であるが、脱出する手段は見つかるのだろうか。
箱の中はコールドスリープ状態だと想像していたので、この描写は実に意外。食事とかトイレとかの生理現象には、どう対応しているのだろうか?っていうか、ネルヴァルが言っているような「永遠の秩序をもたらす器」には見えないのだがw

▶ お絵描き桜、いつきと時雨の焦燥
秋葉無しではソウルシャウツが発射できず、心細さ炸裂のレオパルド。そんな彼の前では、桜が妙なお絵描きに夢中だ。アバンギャルドなクレヨン画が、床のあちこちに散らばっている。
つつじ、ほのか、ブー&ミンは秋葉捜索に向かうが、けっきょく手がかりは掴めず帰還。占領下のカークウッドに連れ去られた線が濃厚となった。しかし、現状では動きようがなく、いつきは顔を曇らせる。
コロニー内の街角の一角では、エリカ&リリーが住民の苦情を受け付け中。大挙して押し寄せる住民に二人はてんてこまい。そんな中、順番を無視して割り込んで来た時雨が、エル理事長(現・自治会議最高議長)に面会を求めてきたが、当のエルは苦情処理の疲労で仮眠中。その様子を見て、さすがの時雨もトーンダウンせざるを得なかった・・・。

▶ ほのかダウン
秋葉の誘拐現場に一人でやって来たほのか。自分の左手をしげしげと見つめ、かつての神楽や同志たちのことを思い出しているようだ。するとそこに、いつきが登場。秋葉を取り戻すためには、カークウッドに行くしかないと言う。更にいつきは、ほのかに協力を要請。ほのかは二言返事でそれを受け入れるが、急な目眩に襲われ意識を失ってしまう。
ほのか「もう時間が・・・」
工エエェ(´д`)ェエエ工
「もう時間が」ってセリフ、完全に死亡フラグじゃん。

▶ 「冠」 「剣」 「華」
レオパルド行きの路面電車の中。風音とエミリオの会話からは、現状の厳しさが伝わってくる。そして、ネルヴァルと戦える体制を整えるためには、 「冠」 「剣」 「華」 と呼ばれるレオパルドの自己実現パーツが必要。ところが、「冠」の存在している座標に難題があり、前途は多難な様子。
▶ つつじとの交渉
突然、レオパルド・コロニー内に大震動が走る。ベンケイが正々堂々、正面からレオパルドのミラーを奪いにきたようだ。レオパルドもミラーを回転させながらそれに応戦しようとしている。コロニー内の住民のことを顧みないレオパルドのことなので、このまま戦闘が始まれば住民からの苦情が殺到。エル議長の命は風前のふーとなることだろう。しかし、この一触即発の事態に待ったを掛けた人物がいた。風音その人である。風音はレオパルドたちの喧嘩を止めさせると、ベンケイのパートナーつみれつつじに呼びかけ、つつじ達にしか出来ないミッションがあることを告げる。

▶ いつきとほのか
ほのかの寿命が近付いていることを知り、衝撃を受けるいつき。イグジステンズの寿命らしく、一般の病院では対処できないようだ。しかし、いつきはICPの病院であれば何とかなると考え、ICPの病院を奪回するために、ネルヴァルを倒そうと気勢を上げる。それを見たほのかは、いつきに心配をかけまいとして微笑みかけるが、残された時間は少なそうだ。
ここまでの流れを見ると、秋葉が居なくなったことで、皮肉にもいつきとほのかの心の距離が縮まったって感じですな。

▶ 風音とつつじ~商談成立~
風音の呼びかけに応じてレオパルド・コロニーに足を運んだつつじ。風音との会談ではネルヴァル一派を離れたことから切り出し、独立した新興勢力になったことを力説。そして、ミッションの遂行にあたっては、それ相応の対価が必要であることも付け加える。一方、強気に出て来たつつじの態度を見ても、風音は余裕綽々。ビジネスの世界で生きる風音にとって、つつじなどただの女子高生。掌の中のゲームの持ち駒だ。風音はつつじの要求した以上のモノを対価として支払うことを約束。更に、つつじが度肝を抜いている隙に、ミッションの内容を説明し始める。
ミッションは「プロキシマの冠」を回収すること。第17話に登場し、第18話で木星からジャンプアウトした際、どこかに飛んで行ってしまった異星人のステーションを拾ってくるという、一見簡単そうな任務だ。しかも、この任務に成功した場合、更に報酬をはずむという。すっかり風音のペースに乗せられ、状況判断を見失ったつつじは、二言返事でそれを受諾。こうして商談は成立したが、「プロキシマの冠」が存在している座標を知ったつつじは愕然とする。

▶ 風音の采配
つつじはカチカチになりながらベンケイ・コロニーに戻って行った。その様子を見ていたエミリオはつつじののコミットメントに疑問を呈する。それに対して、交渉にあたった風音はつつじの性分を完全に見抜き、特段心配していない様子だ。
風音「ああいう子は逃げられないの。自分の意地から。まだまだ利用できるわね」
この直後、時雨を始めとする生徒会の面々が登場。時雨は、スール学園の現状を探るためにカークウッドに行かせて欲しいと言う。更に建物前の路上からは、いつきとニーナの話し声が聞こえてきた。どうやら、いつきがカークウッドへの潜入許可をニーナに懇願しているようだ。
時雨の願いはスール学園に行くこと、いつきの願いは秋葉の捜索、行き先はどちもカークウッド。この情報をもとに、風音は誰もが納得のいく最適解を導き出す。まず、自治会議から怪奇課に秋葉の捜索を正式に依頼。そして、時雨には、いつきの潜入に際しての水先案内役を要請する。こうして突然降って湧いた難題はあっという間に解決したが、風音にはもう一つ重要なミッションが残っていた。
それは地球に行きフォン博士を連れてくること。交渉の適任者はエルであるが、疲労困憊でとても行けそうにない。風音とエミリオがどうしたものかと考え倦んでいたところ、ほのかが登場。フォン博士の説得役を買って出た。その申し出を聞いたいつきは心配するが、ほのかの決意は固い。その上、他に適任者もいないことから、地球行きはほのかに決定するのであった。(ここでAパート終了)
Bパート

▶ 動き出した反攻作戦
いよいよ始まった風音の作戦。いつきとウル、生徒会メンバーはカークウッドへ出発。ほのかは地球へフォン博士を迎えに。ベンケイとつつじは「プロキシマの冠」の回収へ向かった。
いつきたちを見送った風音も行動を開始。レオパルドのパーツの一つ「剣」を探すため、インスマス暗礁へ向け出発することになった。当初、秋葉奪還を最優先と考えていたレオパルドは、風音の命令を拒んでいたが、風音がクサンチッペの名前を出した途端に意気消沈。クサンチッペの仕返しが相当怖かったようだw
一方、風音やレオパルドたちのやり取りには関心を示さず、奇っ怪な落書きに夢中だった桜。端から見ると、遊んでいるようにしか見えなかったが、実はアメイジング能力を使って重要な装置の設計をしていたらしい。そして、その設計作業が完了したことを知った風音は大喜び。早速、図面化することとなった(一体誰が?)。
▶ インスマス暗礁へ
風音の指示により、インスマス暗礁へはステルスで巡航。ハイパージャンプを使うと敵に探知されるためだとか。ブー&ミンたちのQTアームズは、レオパルド・コロニーの周囲に展開して護衛任務に就いている。
ニーナ「ブー&ミン、しっかりお手伝いするんだよ」
ブー「ボロ船に乗ったつもりで安心して!」
ミン「それを言うならドロ船でしょ」
「インスマス暗礁」の元ネタはクトゥルフ神話に登場する架空の地名。まさか、魚みたいな顔をした宇宙人とか出て来ないよね?ソラカケならやりかねない気がするw

▶ ナミの狂奔
住民狩りに奔走するナミ。ネルヴァリスト3幹部との対立のせいか、自身の力を誇示しようとますます増長している。ところが、その慢心が災いを呼ぶことに。捕らえた住民の中に、他のコロニー国家が送り込んだ刺客(ズァンメン)が潜入していたのだ。
ズァンメンは風体からして怪しさ爆発で、ちょっと調べれば分かりそうだけど、ナミが単独で箱詰めしているのでノーチェックなんでしょうw

▶ 箱の中の秋葉 II
箱詰めされた秋葉は、いまだ箱から脱出できず。秋葉が途方に暮れていたところ、突然目の前のモニターでチャットが始まった。
ID23876> マニュアル読めれ新入り-
ID75474> マニュアルの場所知らないと思われる
他に誰かが居ることに気付いた秋葉はチャットに参加。メッセージの送信者に問いかけたところ、すぐに返事が返ってきた。
誰?
ID94628> はこ
ID29356> 箱だ
ID86456> 箱ですけど何か?
どうやら周囲に設置された箱は、独自のネットワークで繋がっているようだ。

▶ 潜入したスパイ
箱人間の収容施設を視察中のマスターネルヴァル、ナミ、アレイダたち。幹部からの説明では、カークウッド市民のフルカウル移行率は70%だという。順調な進捗状況を受けネルヴァルはご満悦そうだ。
ところがそんな最中、ナミが回収した箱の一つから鋭い刃が伸び、ネルヴァルの首を串刺しに。ネルヴァルの人間体はダウンし、刺客のズァンメンは逃走。突然の出来事にナミは呆然となり、ネルヴァリスト幹部はナミの失態を非難。しかし、内輪もめをしている場合ではなかった。ネルヴァルの頭脳体の座標が読まれてしまったのだ。
普通に考えれば、頭脳体の場所を読まれた時点で、その情報は刺客の送り主のもとへ送信されている筈。ところが、ナミやアレイダが追跡しているということは、ズァンメンには通信機能が無いのかもしれない。逆の見方をすると、通信機能があると、それをネルヴァル側に逆探知される恐れがある。つまり、ズァンメンは遠隔操作型ではなく自律制御型のドロイドなのだろう。最後のシーンで「スタンドアローン型の暗殺ドロイド」と言ってるし。

▶ スパイ追跡
ナミ、アレイダ、高嶺の三人がズァンメンを追跡。しかし敵もさるもの。追っ手を撹乱するため、三体に分身。ナミたちは散会して各個に撃破することとなった。身体能力に勝るアレイダ、高嶺は、ほどなくしてズァンメンを破壊。しかし、こういった任務に不慣れなナミは、かなり手こずり、敵の失態に助けられてなんとか仕留めることができた。

▶ 胸を貫かれたナミ
首相官邸に戻ったマスターネルヴァル。人間体を新品に交換して、頭脳体とのリンクが復旧。一方、破壊したズァンメンの首を持ち帰ったナミは、それを誇らしげに誇示している。幹部の見立てによると、ズァンメンはウーレ人民共栄圏が送り込んできたスタンドアローン型の暗殺ドロイドらしい。
そして、この直後に悲劇が起きる。ナミがズァンメンに手を触れようとした矢先、刺客は最後の力を振り絞ってナミに一刺し。鋭い槍で胸を貫かれたナミは、自分に何が起きたのか分からず、そのまま意識を失いダウンするのだった・・・。
ここに来てまさかの展開だけど、次回の予告映像を見る限りナミ死亡は無さそうだ。今回の件で、ますます凶暴になりそうで、オラ、わくわくしてきたぞ!!あと、どうでもいい細かいことなんだけど、幹部の一人が暗殺ドロイドの送り主を「ウーレ人民共栄圏」と言ってるけど、公式サイトでは「ウーレ人民共和圏」になっている。
第20話のポイント
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関連サイト
■ 宇宙をかける少女 (アニメ公式)■ そらかけ情報局 (サンライズ)
■ あにてれ 宇宙をかける少女 (テレビ東京)
■ 宇宙をかける少女 (Wikipedia)