[アニメ感想] 宇宙をかける少女 第19話
第19話 「閉じた迷宮」
アニメの内容に触れています。未見の方はご注意ください。
あらすじ
第19話のあらすじはあにてれ 宇宙をかける少女から引用しておきます。
奇襲でベンケイからミラーを取り戻したレオパルド。一方、コロニー内のいつきとブーミンは、ミラーとコロニーのパワーラインをつなぐために移動途中、再び沸いた温泉に入りお互いの身の上話をする。そこへ、突然巨大なタコが出現する。追い詰められるいつき達。そこへレールガンを持った風音が到着し、巨大タコを撃退する。そして、ほのかから秋葉がネルヴァルに誘拐された事を知るのだった。
一方、クサンチッペに収容されていた秋葉とイモちゃんは、整然と並んだ箱人間の群れの中にいた。ブレインコロニーは内部の人間から力を得ており、箱人間は部品の一部だと話すクサンチッペに反論する秋葉。そんな秋葉を箱に閉じ込めようとするクサンチッペ。逃げる途中捕らわれたハコちゃんの箱を見つけ呆然とする。そして、ついに秋葉は箱の中へと閉じこめられてしまうのだった。
ストーリー&感想
アバンタイトル

▶ 奇襲、レオパルド~ミラー奪還~
前回、レオパルドをミラーを強奪したレオパルド&つつじは、どこかの小惑星内で一休み。活性化されたこの小惑星内では温泉がわき出し、つつじはバスタブにつかりいい湯だな♪
一方、ベンケイは甲冑を身に纏い元の姿に戻ったものの、レオパルドのミラーを不意打ちで強奪したことで気分が晴れない様子。それを見たつつじは、「正面から戦って勝てたのかしら?」と容赦のないツッコミを入れる。
この直後、レオパルドが登場。どうやってベンケイノ居場所を探り当てたのか分からないが、ミラーを取り戻しにやって来たようだ。完全に油断していたベンケイは反撃のいとまも与えられずに、レオパルドからフルボッコ。あっさりとミラーを奪還されてしまうのであった。
つつじ「ベンケイ、ゴビ砂漠って知ってる?」
ベンケイ「地球にある不毛の地」
つつじ「あんたはゴビ砂漠よ」
ベンケイとつつじが逃げ込んだ小惑星がキャプテンハーロックのデスシャドウ島に見えるのですが、気のせいでしょうかw
Aパート

▶ 秋葉を取り戻せ!
ベンケイから奪い返したレオパルドのミラーは、早速コロニーに再接続。そして、そのコロニー内では秋葉誘拐事件の捜査が開始されていた。
目撃者であるICP交通課のエリカ&リリーへの事情聴取の結果、秋葉誘拐犯はアレイダと断定。ミラーを取り戻して意気軒昂なレオパルドは、秋葉の奪還を声高々に叫ぶ。秋葉がいないとレオパルドキャノンが発射できないという理由で、特に秋葉のことを心配しているわけではないらしい。
自治会議本部の議長であるエルは、そんなレオパルドを牽制。住民からの苦情を一手に引き受けていたエルは、秋葉の奪還よりも住民を落ち着かせるのが先決だと反論する。しかし、相手は卑屈で頑固なレオパルド。秋葉奪還作戦が最優先事項だと言い、エルの意見をすげなく却下。苦情対応でイライラの募っていたエルは、そんなレオパルドの態度に怒り心頭。更に被害妄想に陥り、ニーナに八つ当たりをする始末だ。
ニーナ「落ち着いて。かつてカークウッド大学で恐怖政治を敷いた風紀委員長が、この体たらくかい?」
エル「うるさいわね!ええ丸くなったわよ。スール学園にはニーナ・ストラトスキーのような過激反動分子は居るはずないものね」
以前の感想記事でも書いたけど、キャラ☆メル Vol.8に掲載されている小説版・第2話によると、ニーナの父親はカークウッド政府の高官。ありがちな話だが、ニーナが学生運動に身を投じていたのは、父親への反発心とかがあったのかもしれない。

▶ レオパルド・コロニーの探索
コロニー内の古い建物に居を構えた「怪奇課/ICP特殊怪奇事例専従捜査課」。ニーナのデスクの上には、地下の構造図が何枚か並べられている。いつきの発案なのか、地下の探索をすることになたが、あいにくどこもかしこも人手不足。広大な地下をいつき一人で調査するのは不可能に近い。そんな折り、ブーゲンビリア&ミンタオが周辺宙域のパトロールから帰還した。
ブー&ミンの姿を見たニーナはこれ幸いと、二人委に地下の調査を命じる。しかし、パトロールでへとへとな二人は適当な理由をあげて、やんわりとそれを拒否。ニーナもそれを了承仕掛けるが、ここでKYないつきが余計な一言をボソリ。けっきょく、ブー&ミンはいつきの案内で地下探索に向かうことに。
▶ ICP自警団
ウルが団長を務めるICP自警団は、かつての反乱軍(獅子堂評議会)が残した武器をを点検。しかし、50年近くメンテナンスをしていなかったため、どれも使いものにはならない。
ウル「やれやれ、自警団は兵隊そのものを鍛えるしかないのか・・・」
前途多難な状況に、ウルのぼやきが虚しく吐き出された。
ウルたち自警団の方はともかく、いつきやブー&ミンはいったい何しに地下通路の探検に行ったんだろう?目的がよく分からないというか、この次のシーンを描くための前フリにしか見えないのですが・・・。

▶ 温泉と怪獣
レオパルドキャノン発射の影響で、再び沸き出した温泉。第8話以来の登場だ。いつきはブーゲンビリア・ミンタオを温泉に案内。地下ではさんざんいつきを非難していたブー&ミンであったが、これには大喜び。本当に現金な娘たちだw
そして、お湯の中でいつきの自分語り独演会がスタート。しかし、あまりに長すぎるので途中から6倍速再生だ。一方、長々とそれを聞かされたブー&ミン。湯当たりしたり、何かツッコミを入れるのかと思いきや、涙をボロボロ流していつきに同情しちゃってます。しかし、いい話だな~で終わらないのが、ソラカケの面白さ。またしても温泉内に怪獣が出現。親睦を深めつつあった三人に襲いかかるのであった。

▶ ほのかの憂い
夜の時間帯となったレオパルド・コロニー。ほのかは人影の消えた路上のベンチに一人で座り、自分の右手を見つめている。前回出撃した際、突然激しい目眩に襲われた件を思い出しているようだ。イグジステンズの寿命が近付いているのだろうか?
▶ いつき危機一髪
静かな街角で突然異変が発生。バスタオル一枚だけのいつきが現れたかと思うと、彼女を追って怪獣も登場。たまたま、路上で訓練をしていたICP自警団は、怪獣の姿に恐れをなして逃走してしまった。その直後、怪獣は油断していたいつきを触手で絡め取り、じわじわと締め付け始めた。いつきは悶絶の表情を浮かべるが、ウルや近くに居たほのかは咄嗟のことで動転している。いつきの命運ももはやここまでかと思われたが、正にその時、救世主・風音が颯爽と登場。大型のビームライフルで怪獣を攻撃し、危機一髪のいつきを救出するのであった。なお、怪獣は逃げる際、氷付けにしたブー&ミンを吐き出したが、彼女たちも一応無事だった模様。
ミンタオ「だからこんな仕事いやだっていったのに・・・」
ブーゲンビリア「神凪なんかと仲良くしようなんて考えたから祟られたんだよ~」
第17話で月面防空総隊司令部から飛び立った風音が、まさかこの場面で登場するとは・・・。しかも、「こんなこともあろうかと」的に大型ビームライフルまで所持してw
▶ 風音の帰還
怪獣騒動を聞きつけたニーナ、エル、エミリオが街角に集合。住民の苦情で憔悴しきっていたエルは、風音の帰還に大喜びだ。そして、風音は現状を確認するなり、ものすごい速さで山積みの苦情を全て解決。その仕事ぶりを見てエミリオは絶賛するが、風音はエルの的確な対応を持ち上げ、物量の問題だけだとご謙遜。さすが、仕事が出来る経営者は人心掌握に長けていますなw
一仕事終えた後、風音はこの場に居ない秋葉のことを尋ねるが、秋葉が神楽(アレイダ)に誘拐されてことを聞かされ悄然となり・・・。(ここでAパート終了)
いや~それにしても、Aパートで本筋と関係あるのって、秋葉の誘拐犯の特定と風音の戦線復帰だけじゃん。話の大部分が、つつじと怪奇課3人の入浴シーンに割かれているし・・・。まあ、DVD・BDで乳首バッチリの販促エピソードってことなのでしょうw
Bパート

▶ クサンチッペ・コロニー~誘拐された秋葉~
秋葉が目覚めると、そこは見知らぬコロニーの中。目の前には、凄まじい歌声を奏でる人工知能が自分を見下ろしている。クサンチッペと名乗る人工知能は自分のことを「宇宙(ソラ)の歌うお姉さん」と自己紹介し、秋葉とイモちゃんは( ゚д゚)ポカーン。しかし、クサンチッペは秋葉の反応などまるで気にせず、今回の誘拐がネルヴァルの命令であること、レオパルドに超空間ドライブを壊されたことの恨み辛みをぺらぺらと喋り始める。
クサンチッペの独り言を聞き、ようやく自分が置かれている状況を理解した秋葉。部屋の外に通じる階段を見つけ、そこから脱出を試みることに。そして、秋葉が出て行ったのと入れ替わりに、アレイダが登場。アレイダとクサンチッペの会話から、次の2点が判明する。
- 前回のクサンチッペ襲撃は囮作戦であったこと
- クサンチッペは秋葉誘拐の目的を聞かされていない
一方その頃、秋葉は出口を探してクサンチッペ・コロニー内を走っていたが、突然目の前に広がった光景を見て愕然とする。
クサンチッペが秋葉に向かって「初めてじゃないのよ、私たち」って言ってたけど、これは第7話のことを指しているのか、まだ描かれていない過去話なのか?なんか気になるな。

▶ カークウッド・コロニー~ネルヴァルとナミ~ I
カークウッド・コロニー。ネルヴァルはナミに見せたいモノがあるらしく、彼女をある場所に案内している。
ネルヴァル「新たな世界の礎。それがこの先にあるのだ」
▶ クサンチッペ・コロニー~秋葉の見た光景~
クサンチッペ・コロニーから脱出しようと出口を探してした秋葉。暗い通路を抜けたその先で彼女を待ち受けていたのは、異様で広大な空間だった。そこには、数え切れない箱が整然と並び、どの箱にも誘拐された人間が封じ込められているらしい。

▶ カークウッド・コロニー~ネルヴァルとナミ~ II
一方、ネルヴァルがナミを案内した場所にも、数え切れない数の箱が立ち並んでいた。ネルヴァルによると、ナミが生まれずずっと前、このコロニーが製造された時から存在する施設とのこと。異様な光景にもかかわらず、それを見たナミはわくわく状態になり、ブレインコロニーとは何なのかをネルヴァルに尋ねる。
ネルヴァル「究極の調和を人に与える者、すなわち人類の守護者だ。人々に永遠の秩序と循環をもたらす。私はそのために生み出された。そしてこの箱こそは人類の究極の形態『フルカウル』。永遠の秩序をもたらす器」
▶ クサンチッペ・コロニー~ブレインコロニーと箱の関係~
秋葉の前にクサンチッペのリモート・モニターが出現。呆然としている秋葉に対して、箱が増えれば増えるほど力が満ちてくると語り始める。意味の分からない秋葉が問いただしたところ、ブレインコロニーは標準化された人間とリンクすることで構築されているらしい。そして、箱は有機知性である人間から余計なノイズを除去し、ピュアなシグナルのみに濾過するフィルターだとか。

▶ カークウッド・コロニー~ネルヴァルとナミ~ III
ブレインコロニーの目的を知り、その壮大な計画に驚きを隠せないナミ。ネルヴァルから箱人間集めの功績を讃えられるが、「目障りな奴らを箱に放り込んだけ」と戸惑い気味だ。
▶ クサンチッペ・コロニー~秋葉に迫る危機~
クサンチッペは「人間は余分なモノが混じった泥水みたいなもの」という持論を展開。言いたい放題のクサンチッペに対して、秋葉はふつふつと怒りがこみ上げ、箱の中の人を解放するよう要求する。ところが、それを聞いたクサンチッペは逆ギレ。秋葉のことを「部品」呼ばわりして、人間はブレインコロニーの細胞みたいなモノだと言い放つ。更に、レオパルドも程度の差こそあれ、同じようなことをしていると爆弾発言。秋葉はそれを否定するが、クサンチッペの方がレオパルドのことをよく知っているのは事実だ。その点を突かれた秋葉の顔に動揺が走る。
そして、クサンチッペのお喋りタイムはここで終了。秋葉を箱の中に閉じこめるため、戦闘メカ(ドローン)を差し向けるのであった。秋葉大ピンチ!

▶ カークウッド・コロニー~ネルヴァルとナミ~ IV
「私も箱に入らなきゃいけないの?」とネルヴァルに確認するナミ。ネルヴァルの話を聞き、ナミの脳裏に嫌な予感がよぎったようだ。そして、その質問に対するネルヴァルの返答は「ノー」。
ネルヴァル「君は選ばれし者、『宇宙をかける少女』だからね」
それを聞いたナミは一安心したのか、口をゆがめてニヤリと冷笑。(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
▶ クサンチッペ・コロニー~ハコちゃんとの再会~
箱詰めされてなるものかと、ドローンの追撃をかわしながら逃げる秋葉。しかし、広大すぎるスペースには身を隠す場所もなく、逃げ切ることは不可能に近い。そうこうしているうちに、至近距離での爆発で秋葉は吹き飛ばされてしまう。苦痛に耐えながら、箱にもたれかかった秋葉。ふと振り返り視線を上げると、そこには秋葉が描いた花の絵が!アレイダに連れ戻されたハコちゃんとの、意外な再会であった。
秋葉はハコちゃんに呼びかけるが、フィルタリングされているハコちゃんには全く通じない。そればかりかハコちゃんはアラームまで鳴らし始め、秋葉の所在をドローンに通報。更に、周囲の箱も次々とそれに同調して、辺りは警告メッセージの赤い光りで溢れ出した。そして、為す術もなく棒立ち状態となった秋葉の前に、扉の開いた箱が設置され・・・。

▶ カークウッド・コロニー~ネルヴァルとナミ~ V
ネルヴァル「何をするべきか。もう迷っている時間は無い。私はあれを失い、代わりに二人の少女を得た。白と黒。光と影。歴史は私に、何を求めているのか・・・」
▶ クサンチッペ・コロニー~秋葉、箱の中へ~
秋葉を箱の中に押し込もうとするドローン。秋葉はそれに抗おうとするが、生身の身体で巨大な戦闘メカの力に勝てるはずもない。抵抗虚しく、秋葉は箱の中へ。そして扉が閉じられた。
けっきょく、今回も『宇宙をかける少女』の意味は語られず。ただ、最後のネルヴァルの言葉に、重要そうなキーワードが出て来ましたね。まず、「あれを失い」の「あれ」というのは、かつてこの世界に存在した『宇宙をかける少女』のことでしょう。普通に考えれば神楽のことと思われます。ただ、そうなるとアレイダは神楽とは別人ってことになりますよね。仮に別人だとすると、アレイダはドロイド(中にナビ人)とか?実はアレイダ=神楽なんだけど、もはや少女じゃないので、『宇宙をかける少女』の資格は無いってオチはダメですよw
もう一つのキーワード、「白と黒」および「光と影」。獅子堂神楽の遺伝子を受け継ぐ秋葉とナミに、陰と陽の因子が分裂したってことでしょうか。新OP映像の中で秋葉とナミが対峙しているシーンがあるけど、あれにすごいヒントが隠されていそうな気がしますね。
あと、ふと思ったんだけど、ネルヴァルって実はいい奴なんじゃない?レオパルド=悪、ネルヴァル=正義っていう、まさかの大逆転もありそうな気がしてきたw
第19話のポイント
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関連サイト
■ 宇宙をかける少女 (アニメ公式)■ そらかけ情報局 (サンライズ)
■ あにてれ 宇宙をかける少女 (テレビ東京)
■ 宇宙をかける少女 (Wikipedia)