[アニメ感想] 宇宙をかける少女 第10話
第10話 「箱入りの娘」
アニメの内容に触れています。未見の方はご注意ください。
あらすじ
第10話のあらすじはあにてれ 宇宙をかける少女から引用しておきます。
登校中、いつきが獅子堂家宛の巨大な箱を持ってきた。その箱の前面には、『エニグマ』の情報と引き替えに亡命を希望する、との表示が。どうやら箱の中には人間が入っているようだが、かたくなに外に出ることを拒否している。まずは、その箱を学校まで運び廊下に置いておくことにしたが、お掃除ロボがゴミと間違えて回収してしまうのだった。箱が消えたことに気がついた秋葉といつきは箱の捜索を開始する。間一髪、廃棄用の穴に捨てられそうになっていたところを助けだすのだった。
放課後。秋葉は自宅にいつき、ほのかと共に箱を招待した。情報を聞き出そうとするが箱には記憶がなく、何も聞き出すことはできなかった。その晩は、全員が獅子堂家へ泊まることになり、パジャマに着替える秋葉といつき。秋葉は、箱に「ハコちゃん」と名前をつけて、いつかは一緒にパジャマを着ようねと笑いかける。箱の中から出るのが怖いハコちゃんだったが、秋葉たちの優しさに触れて、すこしだけ勇気を貰うのだった。
深夜、皆が寝静まった頃、獅子堂家にアレイダが姿を現す。アレイダの接近に気づいた秋葉達は車で逃げ出した。風音と高嶺の援護で一旦は逃げ切れるかと思えたが、驚異的な身体能力で追いつかれてしまう。アレイダの目的は、箱の回収だった。秋葉の目の前で箱を抱えると、宇宙へと消えて行くのだった。
ストーリー&感想
アバンタイトル

▶ 諸行無常、驕れる者久しからず
JANISに集まった怪奇課の面々。いつきとウルは内偵で得た情報をニーナに伝えるが、事件への積極的関与(打倒ネルヴァルへの協力)は時期尚早ということで見送りに。しかし、このまま内偵捜査を続けるにしても、民間人の身分では限界があると訴えるいつき。エクスQTだけでなく、怪獣や幽霊まで出て来たので当然だ。それに対して、ニーナはいつきのICPライセンスを再発行してもらっていた。
ウル「おいおい、そんなことできんのかよ?いつきは殉職警官だぞ!」
今回もウルが視聴者の声を代弁してくれましたw
一方、いつき復帰の煽りを食らったのはブーゲンビリア&ミンタオ。第8話ラストの事件が闇に葬むられたばかりか、ICP交通管理課へ左遷されてしまった。そしてそこで二人を待ち受けていたのは、お茶くみと今まで散々威張りちらしていた相手(リリー&エリカ)からのしっぺ返し。
リリー「元・公安だっけ?あの二人。懲罰人事らしいけど使えないわねぇ」
エリカ「つーか、キャラ被ってるんだよねぇ~こっちと。ちょ~迷惑 (--#)」
正に諸行無常、盛者必衰、ひとえに風の前の塵に同じ。それはそうと、婦警さんの服が似合ってるじゃん。全然違和感無いw
▶謎の箱現る
港に停泊してあるフグへ戻ったいつきとウル。二人がコックピット内で出航準備をしていたところ、突然、目の前に謎の箱が現れた。すわ爆発物か?と思ったウルは、いつきをコックピットの奥へ待避させるが、爆発は起こらず。その代わり、箱の表面には「獅子堂宛 TO SHISHIDOH 極秘」というメッセージが表示されていた・・・。
このメッセージを見ると、「獅子堂」のローマ字表記は「堂」を「DOH」となっている。長音の「H」が付いているので非ヘボン式ってことか。非ヘボン式ってパスポート発行で手続き面倒なんだよね。まあ、どうでもいいんだけどw
Aパート

▶ 箱の目的
スール学園の朝。秋葉がネネコ&フリオとだべっていたところ、「箱と駆ける少女」下山むつみ登場。むつみは、押してきたその箱が獅子堂家宛の荷物だと言う。
「エニグマ」の情報と引き替えに亡命を希望する
獅子堂総帥に取り次げ
秋葉が獅子堂の人間であることを確認した箱は、「エニグマ」の情報を提供する代わりに亡命を希望。しかし、この時点で秋葉は「エニグマ」のことを知らずに、きょとん。そして、秋葉たちの様子を校舎最上階から見つめる極悪生徒会メンバーたち。その中には明らかに何かを企んでいそうな馬場つつじの姿もあった。何という分かりやすいベタな演出w

▶ 黄金紳士栓を挿入!
その頃、レポパルドのコロニー内では獅子堂評議会が突貫工事中。
桜「ぼんぼんぶっすんこ~♪」
レオパルド「ウォァァァァアアアアアア!!いきなり突っ込むやつがあるか!桜饅頭め!!」
桜が作ったゴールデン・ジェントルメン・プラグ(黄金紳士栓)を穴に挿入されて、レオパルドは悶絶w ア○ルデビューおめでとうございます!アッ-!!しかし、自己実現達成率はまだ89%。この流れでいくと、この先、ゴールデン・オーブ・増大ポンプとか出て来そう!w
▶ ほのか涙の再会
エルと伴に獅子堂評議会の中枢「獅子堂元老院」を訪れるほのか。そこで、かつての仲間であった矢蔵、賀統、人形を抱いた女性(名前が聞き取れないぞ!)と感動の再会を果たす。
ここで重要なのは、対面した時には三人の正体が分からず、手の甲の印を見てやっとかつての同志であることに気付いたって事実。矢蔵たちの容姿がほのかと一緒に戦っていた時と違う、すなわち歳をとっていたってことなのか?逆に見ると、ほのかは歳をとらない永遠の16歳ってことになるけど・・・。真相やいかに?!

▶ 私は一人の亡命者として行動の自由を要求する
場面は変わり、再びスール学園。箱の取り扱いに困った秋葉とむつみは、理事長室にエミリオを訪ねる。そこでのやり取りを通して、箱の中には女性が入っていることが判明。そして、とりあえずエミリオが預かることになるが、箱は逃走。けっきょく秋葉の教室の外で待機することになった。
教室での授業中。睡眠不足がたたった秋葉は、うとうとと居眠り。夢の中の喫茶店には、例の女性(神楽)が登場。秋葉の疑問に対して
神楽「入りたい人もいるのよ。外の世界はもっと辛い。そういう人もいるの・・・」
と意味深な発言を口にします。このセリフはBパート・ラストの伏線だった模様。一方、秋葉が居眠りしている間に、廊下ではアクシデントが発生。秋葉の授業終了を待っていた箱が、粗大ごみとして回収されてしまったのだ。更に、その様子をただじっと見つめるつつじの姿も・・・
▶ エニグマの行方
獅子堂元老院では、矢蔵たちとの再会を果たしたほのかが、ちょうどエニグマのことについて話し合っていた。
賀統「わしらは神楽様のことは諦めておらんからな。必ずエニグマは取り戻す」
ほのか「じゃあエニグマは今、レオパルドの中には・・・」
賀統「ない」
矢蔵「それを探すためにこの船内に諜報システムを作り上げたのだ」
この後、元老院の脇で待機していたエルの携帯に、エミリオからエニグマに関連した箱の情報が届く。その情報を耳にしたほのかは、早速スール学園に向かうことに。
(・_・)......ン?エニグマって第8話で風音が活動拠点にしようとした聖地のことだよね。それがレオパルドの中に無いってことは、エニグマは場所ではなくモノあるいは施設なのか?!

▶ ヒィエ~!!! (XДX)/
スール学園のお昼休み。廊下にあった筈の箱がこつ然と消滅。驚いた秋葉とむつみは、校内を走り回って箱を捜索するがなかなか発見できない。そんな中、フリオから箱の行方に関連した情報がもたらされる。清掃ロボに粗大ごみとして回収された箱は、地下にあるダスト・チェンバーに向かったらしい。
地下に到着した秋葉はいつきの協力を得て、粉砕されかかった箱を寸前のところで救出。なんとか事なきを得たが、一難去ってまた一難。今度は生徒会の連中が現れ、秋葉に難癖をつけ箱を処分しようとする。それに対して、箱を守ろうとするむつみ。しかし、いくらICP捜査官といえども多勢に無勢。箱入り娘、大ピンチ!!・・・となりかけたが、エミリオが登場。おそらく、弟のフリオから連絡が行ったのでしょう。そして、さすがの生徒会も教師に逆らうことは出来ず、今度という今度こそピンチを脱出する箱入り娘でありました。

▶ つつじはやっぱりエージェント
放課後、秋葉の誘いで獅子堂邸に向かうことになった箱入り娘。秋葉たちと一緒に校舎の玄関を出たところ、下校時刻なのにほのかが登校。ほのかは笑顔で箱に近づき、ハグすると、その箱がネルヴァルからの逃亡者であることを秋葉とむつみに告げるのであった。
そして、樹の陰から秋葉たちの様子を窺っていたつつじは、携帯で誰かに連絡。その直後のカットに、頭巾つき外套をまとったアレイダらしき女性が出て来たので、つつじの役割は野球回(第9話)同様、ネルヴァルのエージェットってところか。そうなると生徒会の面々との関係が気になるけど、第4話の描写を見る限り、生徒会長はネルヴァリストでは無さそうだ。
Bパート

▶ 箱入り娘との面会を決断する風音
ここからBパートがスタート。レオパルド・コロニー内で、エルもしくはエミリオから電話連絡を受ける風音さん。
風音「ネルヴァルからの逃亡者!?フルカウルの箱人間なのね。わかった会ってみる。今どこにいるの?う、うちですって!!」
ということで、箱入り娘の願いは叶いつつありそうですが・・・。
▶ 箱だからハコちゃん
秋葉の誘いで獅子堂邸にやってきたむつみ、ほのか、そして箱入り娘の皆さん。秋葉は「ここなら安全だから出で来ない?」と言うが、箱入り娘は「無理無理無理・・・」と断固拒否。むつみはテラアブダクションに関する証言を得ようとするが、箱入り娘は自分の名前や、ネルヴァルに捕らえられた時期すら思い出せない。意外な展開に驚くむつみと秋葉に対して、ほのかがその理由を説明する。
ほのか「これは部品。ネルヴァルは人間を箱に誘い込んで、自分の治める世界の部品にする」
ほのか「部品には記憶も思考も必要ない。人だった頃の思い出も、箱の中では消えていってしまう。だから自分が誰か分からなくなる」
うわ!また重要そうなことをさらりと言っております。このセリフを聞くと、ネルヴァルがやってることって70年代SFマンガ(手塚治虫とか諸星大二郎等の作品)にありそうな設定だなぁ。
この後、素性が分かるまでの間、箱入り娘は獅子堂邸に滞在することに決定。秋葉は彼女をハコちゃんと命名する。「箱だからハコちゃん」ということで、ほのかから「そのまんま」とツッコミを入れられていたけど、これは中の人が同じ一橋ゆりえ様@かみちゅ!ネタと思われる。ただ、ゆりえ様の場合は結果的にはそのまんまのネーミングになるんだけど、そこに至る過程が直接的ではない。例えば「かみちゅ!」に出て来た猪・鹿・蝶を例にあげると、「気にしなくていーのでイノ君」、「変なことしか言わないのでシカ君」、「アドバイスちょう役に立ったからチョウちゃん」となっている。決して「猪だからイノ君」ではないのだ!まあそんなわけで、仮にゆりえ様が箱入り娘に名前を付けたとしても「箱だからハコちゃん」とは言わない筈w

▶ パジャマでお泊まり会
コロニー内も夜になり、秋葉たちはパジャマにお着替え。むつみ(いつき)のパジャマ姿を見たハコちゃんは、人間の頃の記憶が無いにも拘わらず、“カワイイ”という感情が沸き上がる。どうやらパジャマにプリントされていた花柄模様に反応したようだ。そして、それを知った秋葉はサインペンを取り出すと、でハコちゃんの正面に花をカキコ。ペンの形を見るとゼブラのハイマッキーっぽいので、しばらく消えないことでしょう。もしかしたら、秋葉の描いた花は伏線かもしれない。

▶ アレイダ急襲
お泊まり会の夜が更けて、皆さん熟睡状態。ところが突然ハコちゃんからけたたましいアラーム音が鳴り響き、秋葉たち三人は叩き起こされます。ハコちゃんの正面のディスプレイには「管理人接近 所在地送信」の文字が怪しく光り、秋葉が理由を尋ねた瞬間、屋敷の外で大爆発が発生。いつきはハコちゃんを疑いますが、ハコちゃんは否定。ほのかの状況判断によると、アレイダの目的は逃げた部品の回収か破壊とのこと。
たかだか部品の一つが脱走したからといって、アレイダが直々に出張ってくるのは、エニグマに関する情報の漏洩を恐れたってことなのでしょうか?

▶風音・高嶺 vs アレイダ
ナミ専属のメイドロイドは、ナミを車に放り込むと獅子堂邸をさっさと脱出。いくらナミ専属だからって、秋葉のことも少しは心配してあげてw
一方、秋葉は自分で運転する車にいつき、ほのか、ハコちゃん、イモちゃんを乗せて獅子堂邸を後にするも、追ってきたアレイダに車ごと取り抑えられてしまう。そしてタキオンソードの餌食になりかけるが、危機一髪のところで風音お姉ちゃん登場。重火器でアレイダの攻撃し、秋葉にシェルターに避難するように指示を与える。しかし、アレイダは風音の銃撃をかいくぐり秋葉の車をしつこく追跡。秋葉たちは再び捕まりそうになるが、今度は高嶺お姉ちゃんが颯爽と現れ、アレイダに体当たり。秋葉は次々と降りかかる災難を何とか乗り切れたかに見えたが・・・。

▶ ハコちゃん、脱・引きこもりを決意
車の後部から黒煙が噴き上がり、車はストップ。バッテリーが故障したらしい。イモちゃんの計測によると、シェルターまでの距離は58m。秋葉たちはハコちゃんを抱えてシェルターに待避しようとするが、イモちゃんは箱の中から出て自分の足で歩くと言う。その際、ディスプレイに表示された文字は
OMA-1RA
POLLUTED : EJECT
ネタ的な「OMA-1RA」の方はともかく、「POLLUTED」の方は「汚染された」、「堕落した」、「聖地を汚す」という意味があるので、ハコちゃんは偉大なるネルヴァル様の教えに背いったってところか。
その直後、ハコちゃんの異変に気付いたアレイダは、風音たちとの戦いを放棄してハコちゃんのもとへ。上空からタキオンソードの一撃を加えて、秋葉たちをハコちゃんから引き離しやがります。

▶ アレイダの正体
爆風で吹き飛ばされた秋葉たちの前にアレイダが降臨。その際、右手の装甲の下に肌色の指が露出し、それを見た秋葉はアレイダが人間であることを知る。しかし、相手がただの人間と分かっても、QテクターもQTアームズも無い秋葉には抵抗する術が無い。秋葉は仕方なく、アレイダの様子を伺うことに。するとアレイダはハコちゃんに向かい、何やら語りかけ始めました。
アレイダ「出てはなりません。箱の外は辛い世界よ。箱の外にネルヴァルはいない。誰もあなたを導いてはくれない。やるべきこと、生きていく目的を誰も与えてはくれない。それでも生きていける?」
これを聞いた秋葉は愕然。自分探しをしている秋葉には、このアレイダの言葉はかなり衝撃的な内容だったのでしょう。そして、衝撃はこれだけでは収まりませんでした。何と、アレイダの仮面の下から現れたのは夢の中に出て来る優しそうな女性。秋葉は何が何やらで頭が混乱。ハコちゃんから「教母様」と呼ばれたその女性は、ハコちゃんを連れてシェルターへ。更に、つつじがコロニーのエアロックを開放したため、その周囲には内から外へ向けた凄まじい気流が発生。秋葉は追跡できる筈もなく、アレイダは脱出ポッドに搭乗し、宇宙空間へ逃走。
秋葉「どうゆうこと・・・?」
風雲急を告げる展開に、秋葉はこうつぶやくことしか出来なかった・・・。
EDクレジットを見ると「神楽/アレイダ 中原麻衣」となっているので、普通に考えれば神楽=アレイダでしょう。そうなると、ほのかや賀統たちイグジステンスの生き残りがなぜ神楽を探しているのか?とか、レオパルドと神楽の関係、秋葉と神楽の関係がますますクローズアップされてきそうですね。秋葉がいったん敵に取り込まれるという展開もありそうな予感。
ただ、個人的には謎解きもいいんですが、もっとバカっぽい話を希望します。今回のバカ成分というと、レオパルドのアッー!!くらいしか無かったし・・・。
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関連サイト
■ 宇宙をかける少女 (アニメ公式)■ そらかけ情報局 (サンライズ)
■ あにてれ 宇宙をかける少女 (テレビ東京)
■ 宇宙をかける少女 (Wikipedia)