[アニメ感想] 宇宙をかける少女 第9話
第9話 「Q速∞」
アニメの内容に触れています。未見の方はご注意ください。
あらすじ
第9話のあらすじはあにてれ 宇宙をかける少女から引用しておきます。
とある野球場。秋葉の投げたボールが、ミンタオのバットを砕く。秋葉は倒れたミンタオを見下ろして、一言。「約束通り、球団の権利書を貰うわよ」。一方、パイレーツの四番バッターだったいつきは、孤児院への仕送りのため仕事に勤しんでいた。そこにつつじが現れ、秋葉のプロ野球チームへの道場破りに対抗するため、野球界への復帰話しを持ちかける。翌朝、パイレーツスタジアムでは秋葉がマウンドに立っていた。パイレーツ側は、残るバッターがネネコだけという危機的状況。その時、スタジアムにいつきが現れた。
対峙する2人。秋葉の投げた魔QTの球を打ち返そうとしたいつきだが、バットを粉々に砕かれた。QTの力を使わなかったいつきは激痛で立ち上がれなくなる。一方、秋葉も勝負を終えないままスタジアムから立ち去る。QTを使わなかったいつきを責めるつつじ。いつきは、勝つためにQTを使うことを決意し、「野球の鬼」がいる場所へと旅たつ。数日後、「野球の鬼」の修行を終えたいつきは再び秋葉に対決を挑む。しかし、勝負中にいつきは理事長により射殺されてしまう。怒りに震える秋葉は、渾身の力を込めEX-QTを発動させる。
ストーリー&感想
さすが新感覚なんちゃってSF美少女アニメ!!予想の斜め上どころか、虚数空間に吹き飛ばされたような衝撃的なエピソードだった。狙いすぎ、あざとい、イミフといった意見が多そうだけど、バカアニメ好きには堪えられない超展開だ。第2話でいきなり総集編を放送した「マイアミ☆ガンズ」に匹敵するぜ。しかも、こんなバカ話なのに作画クオリティは相変わらずのストップ高状態。バカアニメ=低予算というイメージが付きまとうけど、「ソラかけ」はそんな既成概念を木っ端微塵に打ち砕いてくれそうだ。今後もこの調子で、どんどんバカな話をやって欲しい。
アバンタイトル

▶ 仮面の美少女ピッチャー
「ソラかけ」のキャラが登場する、昭和テイストな熱血野球テレビ漫画がスタート。今回の舞台は女子のプロ野球がある世界のようで、秋葉は魔QTを駆使する仮面のピッチャーとして登場。キャッチャーのほのかと伴に、NLPB(日本女子プロ野球機構)傘下の球団に対して道場破りのようなことをしている。球団の権利書を賭けたその勝負は、NLPB副理事長・真宮寺時雨が公認したもので、秋葉と時雨は裏で取引をしている様子。秋葉はNLPBへの復讐のため時雨の権力を利用し、時雨は権利書集めのために秋葉の力を利用するという、お互いにギブ・アンド・テイクな関係らしい。
バッターボックスに入ったミンタオが口に葉っぱをくわえていたけど、あれは岩鬼@ドカベンのパロっぽいね。秋葉が投げた魔球は、この中のどれかのオマージュなのでしょう。それから秋葉の仮面は、デザイン的にシャー@ガンダムが元ネタか?
Aパート

▶ この世界でも公務員
日本のどこかのシャッター商店街。その中にある郵便局の窓口職員として働く神凪いつき。エロいQテクター姿もいいけど、この地味な制服もなかなか似合っていてイイ.ヽ(≧▽≦)ノ.
▶ いつきの正体
一日の仕事が終わり、夕陽が照らす河原の堤防を歩くいつき。私服は昔のタツノコプロ作品のキャラが着ているようなファッションだ。そんないつきを、河原でキャッチボールをしていたエリカ&リリーの球が直撃しそうになり、いつきは偶然足下にあった枝を使いそれを打ち返す。この超人的な反応を見たエリカにより、いつきの正体が元カークウッド・パイレーツの4番バッターで、追放組のQTプレイヤーであること判明する。何というベタな説明展開w
パイレーツの元ネタは、野球ギャグマンガの代表作「すすめ!!パイレーツ」なのか?

▶ 教会の孤児たち
ニーナがシスターをしている教会兼孤児院。いつきはこの施設の出身者のようで、毎月の収入の大部分を寄付している模様。たたみかけるような昭和アニメな雰囲気が素晴らしすぎる。そして、桜の服装が「ソラかけ」本編とほとんど変わらないのに、全然違和感なくてワロタw

▶ 時雨の野望
NLPBの理事長室。時雨は父親である理事長とリーグの運営方針を巡り対立しているようだ。QTプレイヤーを出場させてNLPBの改革(笑)を目指す時雨。それに対して、過去にQT能力者の球界追放を敢行した理事長。
理事長「時雨、おまえはいたずらに野球の鬼を増やしているだけだ」
時雨「野球の鬼・・・いるなら見てみたいものだ!」
「野球の鬼」というのは言葉のあやかと思っていたら、まさかこの後、本当に野球の鬼が出て来るとは・・・。それから、理事長の中の人がネルヴァルなんだけど、ちゃんとキャラ名を考えてあげて。例えば練把留とかさw
▶ 番外編なのに新キャラ登場
生活のため、居酒屋(?)でバイトをしているいつき。そんな彼女の前に、理事長のエージェント・馬場つつじが現れ、道場破りとの対決を持ちかけてきた。もしその勝負に勝てば、古巣パイレーツへの復帰を認めると言う。しかも、いつきが孤児院に仕送りしていることも調査済みで、いつきの心に揺さぶりをかけやがります。
馬場つつじって「ソラかけ」本編では生徒会の役員で、「会長である時雨に憧れている」となってるけど、この番外編では時雨と敵対関係のキャラとして登場。理事長のエージェントってことは、もしかして本編ではネルヴァリストってことなのか?

▶ 毒を以て毒を制す
翌日のパイレーツスタジアム。パイレーツ1軍の選手は秋葉の魔QTの前に破れ、残ったのは2軍のネネコだけということで、球団の権利書は風前のふー状態に。ところが、そこに元パイレーツの4番バッター・いつきが颯爽と登場。観客席の柵を乗り越え、グラウンドに降りる様がベタすぎるけどカッコイイ。
初球の勝負は、いつきが辛くもファウル。しかし、QT能力を封印して勝負に挑んだことが災いし、2球目は魔QTの威力によりバッターボックスの外に吹き飛ばされてしまった。なんかデッドボールに見えたけど、細かいルールはどうでもいいやw
一方、勝負に勝ったかに見えた秋葉にも異変が発生。魔QTを使いすぎた影響か、右肩に痛みを覚え、勝負を預けてマウンドを去ることに。この辺のくだりは、大リーグボール3号が元ナタか?

▶ リベンジを誓ういつき
球場の控え室。QTを使わなかったことを責めるつつじに対して、それを使ったらあのピッチャーと同じになってしまうと弁解するいつき。つつじは、勝つことへの執念が欠けている点と指摘し、更に孤児院の子供達のことを引き合いに出し、またしてもいつきの心を揺さぶりやがります。こうして、つつじの詭弁にまんまと乗せられたいつきは、とうとうQTを使うことを決意。秋葉との勝負に勝つため、「野球の鬼」のもとへ向かうことになった・・・。
いつきは本当に騙されやすいな。言葉巧みに誘えば、あんなことやこんなことも出来そうだ。(*゚∀゚)=3
Bパート

▶ 病弱な妹と謎の死を遂げた姉たち
日本の原風景を思わせるような獅子堂邸。その縁側には、秋葉と病弱な妹のナミ、侍女の妹子の姿があった。家や庭の作りを見る限り獅子堂家はかなりの資産家らしい。しかし、二人の姉(風音、高嶺)は謎の死を遂げ、NLPB からQT使いが追放されたことで、秋葉は風前のふーになってしまったようだ。これで秋葉の出生の秘密ネタが出て来れば、ネタアニメとしては完璧なんだけどねw

▶ 野球の鬼・礼央破流堂
一方その頃いつきはというと、こちらは修験者が籠もりそうな奥深い山を訪れていた。つつじから受け取った地図を頼りに辿り着いた先は、うらびれた雰囲気のお堂。「礼央破流堂」と書かれた額が正面に掲げられて、ここに野球の鬼がいるらしい。半信半疑のいつきがお堂の周囲を見渡していたところ、そいつは突然現れた。お堂の中に赤い光が灯り、中からは男のふてぶてしい声が響き渡る。いつきが魔QTを打つ術を探しに来たと告げたところ、いきなり大量の岩石が彼女を襲った。いつきの力量を見極めるために礼央破流堂が放った挨拶代わりの攻撃だ。この突然の攻撃に対して、いつきは手にしていたバットを振り回し、難なく排除。まずは1次試験に合格する。
▶ お堂になってもセクハラ発言
礼央破流堂「おもしろい・・・ならば僕の金棒を握ってみよ!」
いつきに興味を持った礼央破流堂は、今度は自分の金棒を握れという。いつきは地面から屹立する金棒に近付き、左手で握ろうとするが、金棒に手が触れた瞬間に弾き飛ばされてしまった。多分、一番敏感な部分を触ってしまったのでしょうw こうして、いつきの手技に感激した礼央破流堂は、彼女を弟子として迎え入れることに・・・(違

▶ 魔QTは残り3球
再び獅子堂邸。往診に来たエル先生は、秋葉の右肩を診て、あと3球しか投げられないことを告げる。QTの力を魔QTに高めたことの代償らしい。また、秋葉とほのかの会話の中から、ほのかが「鬼」であること。更に、秋葉の念願が成就した際は、ほのかとの契約で自分の命を差し出さねばならないことも判明する。

▶ 金棒を抜くいつき
厳しい修行の成果で、ついに礼央破流堂の金棒を抜くことに成功したいつき。魔QTに打ち勝つ術を獲得したいつきに対して、礼央破流堂は約束の履行を要求する。その約束とは礼央破流堂の望みを一つ叶えること、具体的にはいつきのように強くなった人間を食らうことであった。しかし、いつきの返答はNO。なぜなら、自分は人間ではなく野球の鬼だからという理由らしい。「誰が上手いこと言えと・・・」と画面に向かって突っ込もうと思ったら、礼央破流堂が突っ込みを入れてくれてワロタw
▶ イモがトラウマ
この後、NLPBの理事長がつつじと一緒に登場。礼央破流堂をお堂に封じ込めた張本人が、理事長だったことが判明する。そして、理事長とつつじが礼央破流堂を牽制している隙に、いつきはお堂を去るが、それを見た礼央破流堂は大激怒。しかし、理事長が差し出したジャガイモを見て、意気消沈。どうやらイモにトラウマがあるらしい。「ソラかけ」本編でイモちゃんのことを煮っ転がし云々と言ってバカにしているが、あれはイモに対するトラウマの裏返しなのか?

▶ 秋葉vsいつき再び!
数日後のパイレーツスタジアム。再び相まみれることになった秋葉といつき。野球の鬼となったいつきは、バッタボックスに立つなり、予告ホームランのポーズをとり秋葉を挑発。秋葉は魔QTでいつきを倒そうとするが、右肩はいよいよ限界に近付いていた。ピッチャーマウンドに崩れ落ちそうになる秋葉であったが、球場に来ていたナミの声援を聞き、何とか踏みとどまる。そして、自らの手で仮面を脱ぎ捨て、獅子堂秋葉として神凪いつきと対戦することに。そこには球界への復讐といった動機は影を潜め、純粋に野球選手として戦う喜びに満ちあふれていた。

▶ こんな世の中ぁぁぁぁぁぁああああ!!
秋葉が渾身の力を振り絞り投げた魔QTの分身魔球。それに対して、バットを分身させて対抗するいつき。白球は曇天の空高く弾き飛ばされ、勝負ありと思われたその瞬間、球場に無情な銃声が鳴り響いた。
銃を撃ったのは理事長のエージェント・つつじ。そして撃たれたのはいつき。理事長の目的は、当初からQT使い同士を潰し合わせる事にあり、いつきは勿論のこと秋葉も時雨もその掌の上で踊らされていたことになる。降り注ぐ雨の中、桜やニーナの叫びも虚しく、命の炎が消えていくいつき。その様子を呆然と見ていた秋葉であったが、理事長の口から二人の姉の死の真相を聞かされ怒り心頭。
秋葉「私は終わらせる!こんな世の中ぁぁぁぁぁぁああああ!!」
と叫ぶや、白球を握りしめた拳で魔QTを発動。こうして世界は終焉を迎えたのであった。めでたしめでたし。
( ゚д゚)ポカーン
なんじゃこりゃぁぁぁぁぁああああ!!
バカアニメの金字塔「こいこい7」最終回にも匹敵する素晴らしい投げっぱなしオチ。別の角度から見ると、まるで伝説のサンライズアニメ「イデオン」最終回のようでもある。もしかして、因果地平に飛ばされた秋葉たちの魂が「宇宙をかける少女」本編で甦ったってことなのでしょうか?!そんなことを考えたら、「ソラかけ」からますます目が離せなくなって来ましたよ。
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関連サイト
■ 宇宙をかける少女 (アニメ公式)■ そらかけ情報局 (サンライズ)
■ あにてれ 宇宙をかける少女 (テレビ東京)
■ 宇宙をかける少女 (Wikipedia)