アニメ作品に出てくる学年色について調べてみた
先日『ラブライブ!サンシャイン!!』を見ていたら、浦の星女学院の制服で使われている学年色は、学年ごとに固定されていることが分かった。学年色には、入学時に指定された色を卒業するまで使い続けるパターンもあり、こちらもアニメで見かけることがある。そんなわけで、アニメに登場する学年色の2つのパターンについて調べてみたぞい。
【更新履歴】
- 2016年09月18日
- 学年色がローテーション制のアニメ作品に『この美術部には問題がある!』を追加。
- 2020年04月17日
- 参考情報として掲載した海外サイトにリンク切れがあったので修正。
はじめに
学年色とは、中学や高校などで学年ごとに指定された色のこと。制服に付ける襟章・スカーフ・リボン、体操着、上履き、サブバッグなどで使われる。冒頭で述べたとおり、『固定制』と指定色を卒業するまで使い続ける『ローテーション制』の2つのパターンがある。
固定制
【固定制の例】
学年の色が常に固定されているパターン。例えば1年:赤、2年:緑、3年:青の学校があったとすると、翌年も翌々年も未来永劫、1年:赤、2年:緑、3年:青で変わらない。
年度が変わっても学年の色は固定なので、色を見ただけで何年生なのかすぐ分かる。入学・進級時期の学年区別の勘違い・混乱がない。しかし、1年生が2年生に進級、2年生が3年生に進級した時、校章や制服のリボンを交換したり、体操着などを買い換える必要があり不経済ではある。
ちゃんと調べたわけではないので あくまで推測だけど、実際に固定制を採用している学校でも、指定されているのはせいぜい襟章だけで、スカーフとか体操着は全学年共通なんじゃないか?
ローテーション制
【ローテーション制の例】
入学から卒業まで色が変わらないパターン。入学時に指定された学年色が「赤」だったら、2年生・3年生になってもそのまま「赤」を使い続ける。3年生が卒業したら、翌年の1年生がその色を使用する。自分の中学・高校時代もローテーション制だった。
メリットは経済性。進級しても制服のスカーフ交換や体操着などを買い換える必要がないので、保護者としてはこちらの方がありがたい筈。デメリットは入学・進級時期に一時的に勘違いが起きやすい点。また、嫌いな色を指定された場合でも3年間使い続けなければならない。
学年色が固定制のアニメ
今まで見たことがあるアニメの中で2つの作品をとりあげる。というか、この2つ以外思いつかない。
ラブライブ! サンシャイン!!
今回、学年色を調べるきっかけになった作品。浦の星女学院(静岡県にある私立の女子高)では、制服(冬服・夏服)のスカーフやリボンに学年色が採用されている。色は1年:黄、2年:赤、3年:緑で固定。黒澤ダイヤが1年生だった2年前、制服のスカーフの色が黄色なので、固定制とみて間違いない。
【夏服の制服】
上履きの色は、全学年共通で赤になっていた(第9話の3年生教室のシーンで確認)。
咲-Saki-
主人公の宮永咲が通っている清澄高校(長野県にある公立の男女共学高)も固定制だった。色は1年:赤、2年:緑、3年:青で固定。自分はこの作品を見るまで、学年色に固定制があることを知らなかったので、とても驚いた記憶がある。
【冬服の制服】
上図では染谷まこ(2年)のスカーフが蝶々リボンになっているが、彼女が勝手にカスタマイズしているだけ。また、竹井久(3年)のスカーフは短くなっているが、これもカスタマイズと思われる。ちなみに、女子の冬服と夏服の違いは、前者が長袖、後者は半袖という点だけで、デザイン的な大きな違いはない。
学年色がローテーション制のアニメ
こちらもパッと思いついた2作品をとりあげるが、奇しくも両方とも京アニ作品だった。
2016年09月18日 追記
『この美術部には問題がある!』の学年色もローテーション制だったので追加した。
響け! ユーフォニアム
作品の舞台となっている北宇治高校(京都府立の男女共学高)はローテーション制で、制服のスカーフが赤、青、緑の3色。進級してもそのまま同じ色になっている。体育着(ジャージ)にも学年色が割り当てられている。中川夏紀、吉川優子、中世古香織の回想シーンがあったおかげで、ローテーション制であることが判明した。
【冬服の制服】
夏服ではピンク、水色、薄い緑になる。冬服と同じ系統の色を夏っぽい爽やかな色合いに変更しているようだ。
けいおん!
日常系に分類されるアニメとしては珍しくキャラが進級する(平沢唯の学年は1期・第1~7話が1年、8話以降が2年、2期が3年)。そのおかげで学年色がローテーション制であることが分かった。物語の舞台である私立桜が丘女子高等学校の制服リボンに青、赤、緑の3色が採用されている。
【冬服の制服】
夏服のリボンも同じ色で、『響け! ユーフォニアム』の夏服みたいな色合いの変更はない。
この美術部には問題がある! (2016年09月18日追記)
『この美術部には問題がある!』の舞台は月杜中学校で、制服のネクタイとリボンの学年色が黄、青、緑になっている。第1話・第2話・第10話に挿入されている1年前の回想シーンと、第11話に出てきた部長の幼なじみのリボンの色から、学年色がローテーション制であることが分かった。
【冬服の制服】
夏服はブレザーがベストになり、シャツが半袖になる。ネクタイとリボンはそのままで、色合いの変更は無い。
おわりに
アニメ作品に出てくる学年色には、固定制とローテーション制の2種類あることが お分かりいただけたと思う。なぜ そのパターンを採用したのかは判然としないが、作品の世界観に合わせたというよりも、大人の事情などで決められているような気がする。
例えば、ローテーション制にしておけば常に同じ色なので、回想シーンなどで色指定や色塗り作業でミスが起きにくい(至言)。一方、固定制の場合は 色を見ただけで何年生か分かるため、回想シーンで何年前の出来事なのかすぐ分かる(適当)。一番楽なのは、学年色をやめて全学年共通にすることなんだけどね(直球)。
今回とりあげた作品以外でも、『普通の女子校生が【ろこどる】やってみた。』の流川第三女子高校に学年色の設定(1年生:青、2年生:赤、3年生:緑)があった。しかしながら、アニメの中に進級話がなかったので学年色が固定制なのかローテーション制なのかは不明だ。
最後に、『学年色』の英語表記が気になるので調べてみたが、どうやら定番のフレーズは無いらしい。『学年色』の存在自体が欧米では稀だからか? そんな中、『学年色』の説明で『student grade colors』とか『student's grade color』と書いてあるサイトを見つけた(gradeには『~年生』という意味がある)。前者は日本の漫画を解説しているサイト、後者はアメリカでは珍しい制服を採用している学校のサイトだ。URLを記載しておくので、気になる人はチェックしてみてね。
- 日本漫画の解説サイト(日本の学校生活について)
- http://www.mangatutorials.com/2010/all-about-life-in-a-japanese-school-school-shoes/ リンク切れ
- http://web.archive.org/web/20160417163707/http://www.mangatutorials.com/2010/all-about-life-in-a-japanese-school-school-shoes/ Web Archive
- 制服を採用しているアメリカの中学校(制服に関するPDF資料)
- http://www.christinak12.org/ourpages/auto/2015/6/2/46559691/2015-16-Middle-School-Uniform-Dress-Code-R2.pdf リンク切れ
- https://www.christinak12.org/site/handlers/filedownload.ashx?moduleinstanceid=3157&dataid=5181&FileName=Uniform%20Dress%20Code%202019-2020.pdf 2019-2020年版
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作品の関連サイト
■ ラブライブ!サンシャイン!! Official Web Site■ ラブライブ!サンシャイン!! (Wikipedia)
■ TVアニメ「咲-Saki-」シリーズスペシャルサイト
■ 咲-Saki- (Wikipedia)
■ TBSアニメーション・けいおん!!公式ホームページ
■ けいおん! (Wikipedia)
■ TVアニメ『響け!ユーフォニアム』公式サイト
■ 響け! ユーフォニアム (Wikipedia)
■ この美術部には問題がある! 公式ホームページ
■ この美術部には問題がある! (Wikipedia)